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反復性肩関節脱臼
手術後のリハビリテーションと復帰への道

京都整形外科 肩スポーツクリニック

(京都市南区/東寺駅)

最終更新日:2025/04/24

京都整形外科 肩スポーツクリニック 反復性肩関節脱臼 手術後のリハビリテーションと復帰への道 京都整形外科 肩スポーツクリニック 反復性肩関節脱臼 手術後のリハビリテーションと復帰への道
  • 保険診療

スポーツ選手に多い肩の脱臼。特にラグビーやサッカー格闘技など、激しいコンタクトが必要となるスポーツ選手に起こりやすく、一度起こすと癖になることも少なくない。特に10代のうちに初回の脱臼が起きると、再発率が高いため不安を抱えながらプレーしている人が多いという。「京都整形外科 肩スポーツクリニック」の森大祐(もり・だいすけ)院長は、そんなスポーツ選手たちの心情に寄り添いながら、肩関節の専門的な治療を提供。かつて考案した手術法が世界中で参考治療として研究されているという肩関節のスペシャリストでもある。エビデンスに基づく標準治療を実践し、提携医療機関での手術から術後のリハビリテーションまで一貫して対応する同院の反復性肩関節脱臼治療について、森院長に詳しく話を聞いた。

(取材日2025年3月19日)

繰り返し脱臼することで関節のダメージが進行。手術で再発防止を図り、不安なくプレーできる状態をめざす

Q反復性肩関節脱臼とはどのような疾患ですか?
A
京都整形外科 肩スポーツクリニック 「スポーツを続けるためにも受診してほしい」と話す院長

▲「スポーツを続けるためにも受診してほしい」と話す院長

反復性肩関節脱臼は、スポーツ中の激しい接触や転倒などのけがにより脱臼を繰り返してしまう疾患です。脱臼すると激しい痛みや腫れ、可動域の制限などが起こります。脱臼してしばらくは痛みが残りますが次第に痛みが治まることから治療せず軽視している人がたくさんいます。しかし、脱臼を繰り返すと、関節唇や関節包、靱帯に起こったダメージが広がり関節の安定性が損なわれます。背伸びや寝返りなど日常の動作でも脱臼したり、肩が抜ける恐怖心からスポーツ活動に大きな不自由が生じます。治療法は固定やリハビリテーションなどの保存療法もありますが、関節や周辺組織の状態、本人の希望やスポーツ歴に合わせて専門的な治療が必要となります。

Qどのような診断・検査を行うのですか?
A
京都整形外科 肩スポーツクリニック エックス線検査で肩関節の形態を正確に評価することが大切

▲エックス線検査で肩関節の形態を正確に評価することが大切

まずは詳細な問診と視診・触診を行い、肩関節の可動域や強さ、痛みの程度、関節の安定性を評価します。その後、エックス線やCT、MRIによる画像検査を行って肩関節の状態を細かく確認していきます。当院ではエックス線検査で肩関節が脱臼している状態や骨の欠損・骨折を確認し、MRIで軟骨や靱帯など周辺組織の状態を詳しく調べています。反復性肩関節脱臼の場合は、周辺組織である関節唇や関節包、靱帯に損傷が起きていますので、MRI検査でこの損傷をしっかりと確認し、損傷状態を把握することで正確な診断につなげています。手術の必要性や適切な治療法を選択するためにも、画像検査で肩関節の状態を正確に把握することが大切です。

Q反復性肩関節脱臼の治療法にはどのようなものがありますか?
A
京都整形外科 肩スポーツクリニック 患者の年齢やスポーツ歴に合わせさまざまな補強処置を行っている

▲患者の年齢やスポーツ歴に合わせさまざまな補強処置を行っている

治療には保存療法と手術療法がありますが、日常生活に不自由がある場合やラグビー、サッカー、格闘技など、コンタクトプレーが多いスポーツ選手、早期復帰や再脱臼予防を希望される場合には手術が必要です。手術は、糸のついたビスを骨に打ち込んで関節窩(かんせつか)から剥離した靱帯に緊張をかけるバンカート修復術が一般的ですが、患者さんの年齢やスポーツ歴に合わせてさまざまな補強処置を行っています。当院では、手術を希望される方には提携病院を紹介し、即座に手術を受けていただくことが可能です。手術は私が執刀しており、診断からリハビリテーションまで一貫して対応できます。手術を検討されている場合には気軽にご相談ください。

Q手術後のリハビリテーションはどのように進めますか?
A
京都整形外科 肩スポーツクリニック 患者一人ひとりに合わせたトレーニングの提案を心がけている

▲患者一人ひとりに合わせたトレーニングの提案を心がけている

入院期間は数日から10日ほど。術後2~3週間は肩関節を装具で固定しますが、手術翌日から下肢などのトレーニングは可能です。その後、理学療法士が肩関節可動域訓練などを行いながら関節の回復状態を確認し、4週間後を目安に装具固定を外して日常動作を再開していきます。6週目に入って自力での肩関節可動域訓練や筋力トレーニングが行えるようになれば、状態に合わせて徐々に負荷を上げていきます。スポーツの復帰はだいたい4ヵ月後が目安ですが、良いパフォーマンスを取り戻すまでにはもう少し時間がかかります。復帰を焦る気持ちがあるかとは思いますが、理学療法士や専門スタッフが復帰までしっかりとサポートするのでご安心ください。

Qこちらで行っている肩関節治療の特徴は何でしょうか?
A
京都整形外科 肩スポーツクリニック 関節周辺の軟組織の損傷状態についても確認できるMRIも導入

▲関節周辺の軟組織の損傷状態についても確認できるMRIも導入

肩関節はその構造から脱臼しやすい関節です。一度脱臼した人、特に10代で脱臼をした人は、スポーツを続けている限り半数以上が再脱臼を繰り返すともいわれ、早期に適切な治療を行うことが重要です。より正確な診断をするためにMRIを導入し、関節だけでなく周辺の軟組織の損傷状態についても確認できます。また、私は国内外で肩関節治療について学び、世界の専門家の研究に基づいて独自手術法を考案し公表してきました。それらの根拠をもとにした治療内容を診察室で明示できるのが当院最大の特徴です。手術が必要な場合も提携病院で対応し、個々の状態に合ったリハビリテーションも可能。肩関節の治療体制が整っているのが特徴だと思います。

ドクターからのメッセージ

森 大祐院長

私は幼少期プロ野球選手に憧れていました。甲子園出場をめざし理論的な根拠もなしにやみくもに練習をした結果、肩を傷めハイパフォーマンスを取り戻すことができず夢を諦めました。あの頃の私のような選手を減らせるよう、肩関節に関する勉強に励んできました。手術はしたくない、本当に治るのだろうかという不安、練習や試合を離脱して取り残されるのではないかという心配は十分わかります。しかし、肩が繰り返し脱臼したり不安定な状態でプレーしていても良くなりません。競技復帰をめざし、理学療法士や専門スタッフとともに支えていきますので、どうか諦めずに一度受診してほしいです。そして、皆さんの夢のサポートができたらうれしいです。

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