宮内 雄一郎 院長の独自取材記事
COZY DENTAL 福岡 赤坂
(福岡市中央区/赤坂駅)
最終更新日:2025/05/14

赤坂駅から徒歩1分のビル2階にある「COZY DENTAL 福岡 赤坂」。以前この場所にあった歯科クリニックの診療スタイルを尊重しながら、より良い歯科医療の提供をめざし、同院を新規開業した。院内に一歩足を踏み入れると、白と木目を基調にしたカフェのように落ち着いた空間が広がる。同院を率いるのは、複数の歯科医院で経験を積んできた宮内雄一郎院長。患者に必要とされる治療を提供したいという思いから、一般診療からインプラント治療、審美歯科、ホワイトニング、口臭ケアのための外来まで、幅広く対応している。プライベートでは2児の父親でもあるという、穏やかな笑顔が印象的な宮内院長に、同院の特徴や開業の経緯などについて話を聞いた。
(取材日2025年4月7日)
幅広い経験を生かし、地元での開業を決意
これまでのご経歴や歯科医師をめざしたきっかけを教えてください。

私の家族や親族に医療関係者は1人もいないのですが、小さい頃から漠然と、人々の健康に携わる仕事がしたいという思いがありました。幼少期から大学までずっとラグビーをしていたので、ケガをして病院のお世話になることが多く、一時期はスポーツ医学の道に憧れていたこともありましたね。自分の適性などを考慮して、最終的に歯科医師の道を選びました。口は体の入り口であり、歯の治療を通じて全身の健康に貢献できることに、歯科医師として大きなやりがいを感じています。大学を卒業後、市内の歯科医院で2、3年ほど働いていましたが、妻の転勤に伴い、関東に転居。東京と千葉の歯科医院で勤務医として働き、一般歯科から専門的な治療まで幅広い経験を積むことができました。これまで培ってきた知識と技術を患者さんに還元したいと考えています。
どのような経緯で開業に至ったのでしょうか?
関東で7〜8年勤めたところで、新型コロナウイルス感染症の流行を経験し、地元に戻りたいという気持ちが大きくなってきました。そこで、福岡に帰って開業することを決意したのです。利便性を考えて、駅から近く通いやすいエリアを探していたのですが、なかなか良い物件が見つからなくて。そんな中、この場所で長く診療を続けてきた歯科クリニックが閉業することになり、新たに開業しないかと声をかけていただいたんです。前身のクリニックの先生とお話をして、歯科医療に対する考え方に共感する部分が多かったことも決め手になりました。先生から「患者さんを引き継いで、皆さんの健康を末長くサポートしてほしい」というご要望をいただいたので、その思いを受け継ぎ、地域に根差したクリニックとして診療を続けていきたいと思っています。
どのような患者さんが多くいらっしゃいますか?

幅広い世代の方が受診されていますが、50、60代の患者さんが多い印象です。区役所などの行政機関や企業のオフィスが多いエリアなので、近くにお住まいの方だけでなく、近隣にお勤めのビジネスパーソンも来院されますね。前クリニック時代から長く通ってくださっている方が多く、先生が患者さんと信頼関係を築いていたことがうかがえます。私もより良い関係を築けるように努めていきたいです。主訴としては、メンテナンスや定期検診が中心で、口の中の健康や美へ意識を向けられている方が多いと感じています。皆さんの希望に応えるべく、機能性と審美性の両方を満たせるよう、精密な治療を追求していきたいです。
通いやすく、居心地の良いクリニックをめざして
クリニック名にはどんな思いが込められているのでしょう?

「Cozy(コージー)」とは、英語で「居心地の良い」という意味です。歯科医院というとどうしても「痛い」「怖い」というイメージがあり、足が遠のきがちな場所だと思います。患者さんの不安や緊張を少しでも和らげ、身近に感じていただけるよう、西海岸のカフェのような雰囲気にして、良い意味で歯科医院らしくない空間づくりにこだわりました。プライバシーに配慮した半個室の診療室を用意しているので、周囲の視線を気にすることなく、リラックスして診療を受けていただけます。地域に根差したかかりつけ歯科として、患者さんと末長くお付き合いしたいと考えています。来院された方に「また来たい」「ずっと通いたい」と思ってもらえるとうれしいですね。
こちらの診療方針についてお聞かせください。
私たちが大切にしているのは「自分が受けたい、自分の家族に受けさせたい」と思える治療を提供することです。保険診療では治療方法や使える材料に制限があるため、自由診療も含めて複数の治療プランを提案しています。しかし、歯科医師がベストと考える治療が、患者さんにとって必ずしもベストとは限りません。生活背景や経済状況、治療に対する考え方は、お一人お一人異なります。患者さんのご要望に寄り添いながら、その中で最善を尽くしたいと考えています。ただ、歯は一度失ってしまうと再生できない貴重なものですから、長い目で見て健康を維持できるような治療や予防を行うことが必要です。歯科医師としての意見を提示し、お互いの意見をすり合わせた上で治療を進めていきます。
力を入れている診療はありますか?

口臭が気になる方への外来を入り口とした口腔ケアの提案に力を入れています。口臭は周囲の人に不快感を与えかねないため、ビジネスパーソンにとって気になる問題です。人々の生活が新型コロナウイルス感染症の流行以前に戻りつつある中、いざマスクを外すとなると、人と接する場面で自分の口臭が気になるという方も少なくありません。そこで専門の外来を設け、口臭に悩む患者さんをサポートしています。口臭を改善するためには、まずその原因を知ることが重要です。当院では、口臭測定器を使用した検査で臭いの原因を突き止め、それぞれに応じた治療を行います。例えば、歯周病が原因の場合は、歯周病を治療することで口臭の改善が見込めます。内科的な原因が隠れている可能性もあるため、その際、まずはかかりつけ医、内科系医療機関での受診をお勧めいたします。
受診のハードルを下げる、痛みや不安に配慮した治療
痛みを抑えた治療を心がけているそうですね。

歯科医院に行きたくないと思われる理由の一つが、治療時の痛みです。しかし、そのまま受診をためらっているうちに、さらに症状が悪化して治療が大がかりになり、最悪のケースでは歯を失ってしまいかねません。患者さんのお口の健康を守るために、痛みに配慮し、受診のハードルを下げることをめざしています。麻酔注射を打つ際の痛みが苦手な方も多いと思いますが、塗るタイプの表面麻酔をした上で、一定の速度で麻酔液を注入できる電動麻酔器を使用することで、痛みを可能な限り抑えられるよう努めています。治療に強い不安や恐怖心をお持ちの方は、リラックスした状態で治療を受けていただけるよう、鼻から笑気ガスを吸引するタイプの麻酔も可能です。緊張する場面では、こまめに声かけをして、患者さんの様子を見ながら治療を進めていくのでご安心ください。
スタッフさんについて教えてください。
妻である事務長と、歯科衛生士3人、歯科助手1人が在籍しています。患者さんだけでなく、スタッフにとっても居心地の良いクリニックとなることが目標です。院内計画については建築士として建設業に従事していた事務長監修のもと、既存設備を生かしながら使い勝手を考慮した働きやすい環境を整えられたのではないかと思っています。開業から日数が浅いにもかかわらず、自発的に動いてくれるスタッフばかりでとても助かっています。朝礼や終礼などの特別なミーティングは設けていませんが、普段からしっかりコミュニケーションを取るよう心がけています。私には言いづらいことでも、同性の事務長なら相談しやすいという部分もあると思いますね。スタッフ全員で協力し合いながら、地域の皆さんのお口の健康維持をサポートしていきたいです。
最後に今後の展望と、読者へのメッセージをお願いします。

患者さんの長期的なお口の健康を守るために、従来の痛くなったら治療するという「治療中心型」から、歯科衛生士が主体となる「予防中心型」へシフトしたいと考えています。予防のために定期的に通院してもらえるよう、誰でも気軽に立ち寄れるようなクリニックづくりをしていきたいです。当院は、小さいお子さんからご高齢の方まで、虫歯治療や歯周病治療、根管治療、インプラント治療、審美歯科、ホワイトニング、口臭ケアのための外来など幅広い診療に対応しています。どんな小さなことでもお気軽にご相談ください。ご本人にとってより良い治療方法を一緒に考えていきます。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/45万円~、セラミックインレー/5万5000円~、セラミッククラウン/7万5000円~、ホワイトニング/2万6000円~、口臭検査(初回と治療後の2回分の検査を含む)/3000円