小山 拓真 院長の独自取材記事
APささぐりポート歯科
(糟屋郡篠栗町/門松駅)
最終更新日:2025/04/11

青と白を基調とした清潔感あふれる院内に、海を感じさせる美しい水槽が配置された「APささぐりポート歯科」。2025年2月に小山拓真院長が開院し、地域に根差した包括的な歯科医療の提供に努めている。小山院長は、専門とする歯周病治療を中心に、虫歯治療や予防歯科、矯正歯科、インプラント治療など、幅広いニーズに対応。さらに、笑気麻酔や歯科用CT、歯科用スキャナーなどを導入し、患者の負担を軽減しながら精度の高い診療の実現をめざす。「痛くなってから行く場所ではなく、気軽に立ち寄れる“港”のような存在になりたいです」と、語る小山院長に、そんな思いの詰まった同院の診療理念や取り組みについて詳しく話を聞いた。
(取材日2025年3月6日)
オールマイティーに対応できる歯科医院を開きたい
歯科医師を志したきっかけを教えてください。

中学生の頃、歯列矯正を受けたことが大きなきっかけでした。近所に住んでいた歯科医師のもとで矯正を受け、九州大学の大学病院に通うことになりました。4〜5年かけて施術を進める中で、歯科医師の仕事ぶりを間近で見る機会がありました。穏やかで自由な雰囲気を持ちながらも、患者一人ひとりにしっかりと向き合う姿に憧れ、「こんな働き方ができたらいいな」と思ったのを覚えています。父はパイロットとして、祖父は船乗りとして各地に飛び回って働く姿を身近に見ていたのもあり、私自身は一つの場所に軸を据えて、自らの技術を磨きながら働くほうが自分には合っていると感じました。そして、地域に根差し、人と長く関わる仕事がしたいと考えるようになり、歯科医師の道を選びました。
大学ではどのような経験を積み、専門分野を選ばれましたか?
大学時代は幅広い分野を学びましたが、特に興味を持ったのが歯周病治療でした。実習を通じて、歯石を除去したり、歯茎を開いて外科処置を行ったりと経験を重ねるうちに、「しっかりと病気を治し、患者さんに寄り添える分野」 だと感じるようになりました。日本では歯周病の患者さんが多く、悩んでいる方が多いことも、より関心を深めるきっかけになりましたね。卒業後は、そのまま大学の歯周病科に進み、5年間にわたって診療や研究に携わりました。その中で、包括的な治療の重要性を実感し、歯周病だけでなく、根管治療や補綴治療なども学びました。
勤務医時代に学んだことや転機となった経験はありますか?

大学に在籍していた頃から、週に1回、筑後市にある歯科クリニックへ通い、実際の臨床現場で学ぶ機会を得ていました。そこでは、レーザー治療や笑気麻酔、CAD/CAMシステムを用いたセラミック治療など、先進的な技術を取り入れた治療が行われており、幅広い症例に対応できる環境が整っていました。幅広く診療を行いながら、必要に応じてそれぞれの分野の専門家と連携する姿勢を持つ先輩歯科医師たちに影響を受け、「自分ができることは全力で行い、必要に応じて適切な医療機関へつなぐ」という今のスタイルにつながりました。私は、「困ったときに最初に相談できる歯科医院」をめざし、包括的な治療ができる環境を整えていきたいと考えています。
より精度を高め、多くの人に届けるために
開院のきっかけと、診療の特徴について教えてください。

開院を考え始めた頃から、「地域に根差した歯科医療を提供したい」という思いがありました。アクセスの良さや地域のニーズを考えたときに、ここなら自分のめざす診療ができると感じました。当院のコンセプトは、「港のように誰でも気軽に立ち寄れる歯科医院」。祖父が船乗りだったことにもつなげて、院内には海をイメージした水槽を設置し、リラックスできる空間づくりを意識しました。また、歯科用CTやスキャナーを導入し、精度の高い診断をもとに、包括的な治療を提供できる体制を整えました。一般歯科はもちろん、矯正歯科やインプラント治療、セラミック治療など、幅広いニーズに対応しながら、患者さん一人ひとりに適切な治療を提案していきたいと考えています。
患者さんにとって負担の少ない方法を心がけているそうですね。
できるだけ患者さんの負担を軽減しながら、精度の高い治療を提供することを大切にしています。そのために、歯科用スキャナーやCTを導入し、精密な診断をもとに治療計画を立てるようにしています。従来のように型採りの材料を口に入れる必要がなく、短時間で快適にスキャンできるのも大きなメリットです。また、CAD/CAMシステムを用いて最短1日で治療が完結できるセラミック治療にも対応しています。従来なら何度か通院しなければならない治療でも、最短でその日のうちに仕上げることも可能です。特に、現役世代で忙しい患者さんにとって大きなメリットになるのではないかと思います。さらに、治療が苦手な方のために笑気麻酔を導入し、リラックスした状態で治療を受けられる環境も整えました。こうした設備や技術を活用しながら、できるだけ負担の少ない方法で、一人ひとりに適した治療を提案しています。
どのような対応や方法を心がけていますか?

より精密で負担の少ない方法にも対応し、患者さんの歯を長く健康に保つことを大切にしています。例えば、セラミックは耐久性が高く、汚れがつきにくいため、見た目の美しさだけでなく、口腔内を清潔に保ちやすいという特長があります。さらに、CAD/CAMシステムを活用することで、よりフィット感のある詰め物やかぶせ物を作製し、治療後の快適さを向上させることが可能です。また、矯正歯科では、ワイヤー矯正はもちろん、目立ちにくいマウスピース型装置を用いた矯正にも対応し、日常生活への影響を抑えながら歯並びを整えるための選択肢を提供しています。こうした設備や方法を組み合わせながら、患者さんの口腔状態やライフスタイルに合った方法を提案することを心がけています。
港(ポート)のように皆が集まる歯科医院をめざして
矯正歯科にも力を入れられていますね。

矯正は歯並びを整えるという目的だけでなく、噛み合わせの改善を図ることや口腔内の健康維持にも大きく関わると考えています。歯並びが整うことで、ブラッシングがしやすくなり、虫歯や歯周病のリスクが軽減されるだけでなく、全身の健康にもつながります。当院では、ワイヤー矯正とマウスピース型装置を用いた矯正の両方に対応しており、患者さんの希望やライフスタイルに合わせた矯正法を提案しています。特に、目立ちにくいマウスピース型装置を用いた矯正は、仕事や日常生活への影響を抑えながら進められるため、社会人の方にも選ばれやすい方法です。また、矯正を検討する際には、噛み合わせや顎の状態をしっかりと診断し、無理のない計画を立てることが重要です。歯科用CTを活用した精密な診断をもとに、患者さん一人ひとりに最適な矯正方法を提案していきます。
今後の目標や理想とする歯科医院像について教えてください。
めざしているのは、「困ったときに最初に相談できる歯科医院」 です。歯科医院は、痛みやトラブルが起きたときに駆け込む場所というイメージが強いかもしれませんが、本来は定期的に通い、口腔の健康を維持するための場所だと思います。そのためにも、患者さんが気軽に足を運べる環境づくりを大切にしています。当院では、できるだけ院内で包括的な診療ができるようにし、必要に応じて各分野の専門家とも連携しながら、患者さんにとって適切な選択肢を提案しています。患者さん一人ひとりに寄り添い、「ここに来れば大丈夫」と安心してもらえるような歯科医院をつくることが理想です。今後も、技術や設備をさらに充実させながら、地域の皆さんの口腔健康を支えていきたいと思っています。
最後に、読者の皆さんにメッセージをお願いします。

歯の健康は、全身の健康にも大きく関わっています。歯周病が進行すると糖尿病や心疾患のリスクが高まることがわかっており、健康寿命を延ばすためにも、「痛くなってから」ではなく、定期的な通院で予防することが大切です。また、食いしばりや歯ぎしりが原因で、歯や歯茎に負担がかかる患者さんも増えています。放置すると、歯のすり減りや知覚過敏、歯周病の悪化につながることもあります。当院では、レーザー治療などを活用し、負担の少ない方法でケアを行うよう努めています。「なんとなく気になる」「最近噛みにくい気がする」など、些細なことでも構いません。気軽に相談できる歯科医院として、皆さんの健康を支えていきたいと考えています。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/36万3000円~、矯正/33万円~、セラミック治療/8万8000円~、マウスピース型装置を用いた矯正/49万5000円~、ホワイトニング2万2000円~