全国のドクター13,609人の想いを取材
クリニック・病院 157,059件の情報を掲載(2025年4月26日現在)

ドクターズ・ファイル会員でできること

予約情報をマイページ上で管理できます!

過去の予約を一覧化

予約内容の確認

予約の変更・キャンセル※

※一部対象外の医療機関もありますので、あらかじめご了承ください

会員登録がお済みでない方は

すでに会員の方は

  1. TOP
  2. 京都府
  3. 京都市下京区
  4. 四条駅
  5. 京都トラベルIDクリニック
  6. 岩本 伸紀 院長

岩本 伸紀 院長の独自取材記事

京都トラベルIDクリニック

(京都市下京区/四条駅)

最終更新日:2025/04/15

岩本伸紀院長 京都トラベルIDクリニック main

海外旅行に行ったことがある人は、トラベルクリニックという言葉に覚えがあるかもしれない。海外渡航前の体調相談や、行き先ごとに異なる渡航ワクチンを接種するクリニックが、新たに京都で開業した。京都市営地下鉄烏丸線・四条駅、阪急京都本線・烏丸駅、京都市バス・四条烏丸バス停から徒歩1分、宿泊施設の5階に「京都トラベルIDクリニック」はある。院長の岩本伸紀先生が開業した同院はどこかカフェのような雰囲気で、一歩足を踏み入れた時から患者への配慮を感じる空間だ。開業のきっかけは、京都では東京や大阪ほどトラベルクリニックという存在が根づいていないと感じたからだという。丁寧に言葉を選びながら話す岩本院長に、開業の経緯や診療内容などについて詳しく話を聞いた。

(取材日2025年3月27日)

身近な場所で気軽に通える渡航前ワクチンの外来

トラベルクリニックを開業された経緯について教えてください。

岩本伸紀院長 京都トラベルIDクリニック1

感染症の医師として働くうちに、京都では渡航前ワクチンの接種は感染症の外来の一環として行われていることが多く、「トラベルクリニック」という存在があまり根づいていないと感じました。そのため、渡航前のワクチン接種が必要になった時に地元でどのクリニックに行けばいいのかわからず、京都の外まで出かけている患者さんも多いようでした。患者さんの利便性を考えると、中規模の病院や大学病院ではなく、身近なクリニックで渡航前ワクチンの外来をやる意味があると考えたんです。できるだけ立地の良い所でと思い、駅から徒歩1分のこの場所で2025年2月に開業しました。クリニック名の「ID」とはInfectious diseaseの略称で、私の専門である感染症を指します。当院は渡航前ワクチンの外来だけでなく、発熱なども含めた感染症をトータルで診たいという思いから、クリニック名に採用しました。

落ち着いた雰囲気の院内ですが、どんなところにこだわられたのでしょうか?

クリニックに行く時は、やはりネガティブな気持ちになりがちだと思います。ですので、クリニックに行くことへのハードルが下がるような、行くことで気持ちが楽になる場所にしたいと考えました。院内は落ち着いた木目調で統一し、カフェのような雰囲気にしています。当院は感染症を専門としていることもあり、できるだけ患者さんにリラックスしていただきたいという思いから、待合室は患者さん一人ひとりが個別で過ごせる間仕切りつきのブースを採用し、周囲の視線を気にせず過ごせるようにしました。中待合にはコンセントやUSBポートつきのデスクがあり、院内用の無線LANを利用して隙間時間を活用していただけます。また、患者さんをお呼びする時はお名前ではなく番号でお呼びするなど、プライバシーに配慮することを心がけています。

先生は、どうして医師になろうと思われたのでしょうか?

岩本伸紀院長 京都トラベルIDクリニック2

大学院にいた時に医師と一緒に海外に行って検体を集めたり、診療の場にふれたりしたことで、自分も患者さんから採取した検体だけではなく、患者さんを直接診て治療することへの憧れを抱くようになりました。それで大学に入り直して、医師をめざしました。感染症を専門に選んだのはその経験も理由の一つですが、一番は診療できる領域の広さに魅力を感じたからです。医師の仕事は循環器や呼吸器など、臓器別の専門に分かれがちですが、感染症は体のいろんな所に関わります。また、熱の場合は感染症であることが大半ですが、感染症ではない疾患の可能性も検討しなければなりません。特定の臓器だけでなく全身が見られる点や感染症以外の疾患も勉強できる点に惹かれて、感染症の医師になろうと決めました。

大勢の中の一人ではなく、個を診る診療がしたい

先生の診療方針について教えてください。

岩本伸紀院長 京都トラベルIDクリニック3

医師は毎日、たくさんの患者さんを診察します。ですが、医師から「大勢の中の1人」として流れ作業のように扱われていることが透けてしまうと、患者さんは「きちんと診てもらえないのかな」と不安になってしまいますよね。私自身が患者さんの身になった時は、やはり一人の患者として親身に接してほしいと感じますので、一人ひとりの患者さんに対して誠実に、真剣に向き合うことを心がけています。診察時にはお一人お一人のお話をしっかり伺って、患者さんがクリニックに何を求めているのかをヒアリングしながら、医師としてできることを考えるようにしています。こうした診療方針は医師になった当初から変わらず、一貫しているかもしれません。

クリニックの特徴について教えていただけますか?

当院は、感染症を専門とする医師が海外渡航前の体調相談や渡航前ワクチンの接種を行う渡航前ワクチンの外来、風邪や発熱、インフルエンザなどの急性疾患から生活習慣病まで対応する内科、プライバシーに配慮した各種性感染症の検査の3つを軸にしたクリニックです。先程もお話ししたように感染症は全身に関わる疾患ですので、トータル的に患者さんの健康を診たいという思いから診療内容を決めました。現時点では、日本から海外に行かれる方の来院が多いですね。留学を控えた方、海外旅行に行かれる方、お仕事で海外出張や赴任に行かれるビジネスパーソンなど、10代~50代を中心に幅広い年齢層の方にお越しいただいています。

渡航する予定が決まったら、どのタイミングでトラベルクリニックに行けば良いのでしょうか?

岩本伸紀院長 京都トラベルIDクリニック4

海外に行く予定が立った時に、1回ご相談いただきたいですね。種類にもよりますが、ワクチンを接種する場合は渡航の1ヵ月半~2ヵ月前が来院の目安です。仕事で海外に行かれる場合は会社から働きかけがあるようですが、まだまだ渡航前ワクチンについては浸透しきっていないように思います。国にもよりますが、海外は日本とは環境が違い、国内では想定していなかった病気にかかってしまう恐れがあるんです。ワクチンを接種して病気の予防をしておけば安心ですし、慣れない渡航先で一から病院を探すのは大変ですよね。当院では、渡航前相談やワクチン接種、抗体検査・結核検査、常備薬や高山病、マラリアの予防薬の処方を行っています。せっかく大事なご予定で渡航されるのですから、笑顔で出発して笑顔で帰国できるよう、備えとしてトラベルクリニックを受診してみてください。

小さな不調から渡航前ワクチンまで頼れる場所として

開業したばかりでお忙しいと思いますが、休日はどんなふうにお過ごしですか?

岩本伸紀院長 京都トラベルIDクリニック5

休日はクリニックから離れて、もっぱら家族と過ごしていますね。今6歳と3歳と0歳になる子どもがいて、近くでも遠くでもいろんな場所に出かけています。近くの公園や山に行ったりして、家族とまったり過ごす時間が癒やしでもあり、リフレッシュにもなっているのかなと。あとは、私は感染症の医師ですので、基本的なことですが手洗いやマスクをして日々健康管理に気をつけています。

今後の展望についてお聞かせください。

これまで渡航前ワクチンを接種するために京都の外まで出かけていたという方からは「身近な場所でワクチンが打てて助かります」とお声がけいただけている一方で、トラベルクリニックの認知はこれからだと感じています。開業したばかりということもありますが、まずはどんなクリニックなのかを知っていただいて、日々の診療を通して地域に根差していけたらと考えているところです。トラベルクリニックという名前ですが、当院は発熱や生活習慣病といった内科診療を行っています。立地も良いので、ちょっと体調が悪いかな?と思った時にも気軽に通っていただける存在になりたいですね。

最後に、患者さんへのメッセージをお願いします。

岩本伸紀院長 京都トラベルIDクリニック6

京都は国内外から人が集まる観光地です。当院は、京都にお住まいの方や京都を訪れる方、これから海外へ行かれる方など、どんな方にも気軽に受診していただきたいと思っています。駅から徒歩1分と通いやすい場所にありますし、当院は平日・土曜問わず19時まで診療しており、会社帰りにも立ち寄っていただきやすい環境です。お支払いもクレジットカード、電子マネー、二次元バーコード決済に対応していますので、急な体調不良で現金のお手持ちがないときもご安心ください。クリニックに行くというよりもカフェに行くような気軽さで、小さな不調から出張や赴任、旅行といった大切な海外のご予定の備えまで、ぜひ頼りにしていただけたらうれしいです。

Access