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鈴木 智 院長の独自取材記事

きぬた耳鼻咽喉科・アレルギー科

(世田谷区/祖師ヶ谷大蔵駅)

最終更新日:2025/10/15

鈴木智院長 きぬた耳鼻咽喉科・アレルギー科 main

成育医療研究センター前、緑豊かな砧公園に程近い場所に2025年1月に開業した「きぬた耳鼻咽喉科・アレルギー科」。木のぬくもりを感じる温かな内装が印象的なクリニックの院長を務めるのは、鈴木智先生。頭頸部腫瘍や嚥下障害の手術を長年執刀し、舌下免疫療法の研究で博士号を取得した医師だ。「地域の方々が来やすいクリニックになれば」と語る鈴木院長は、どんな質問にも真摯に向き合い、丁寧な説明を心がけている。年齢に関係なく平等に接する診療スタイルや「当たり前のことをしているだけです」と謙遜な姿勢からは、誠実な人柄がうかがえる。手術経験から地域密着型クリニック開業に至った経緯、研究背景を生かした診療への取り組みなどについて話を聞いた。

(取材日2025年9月18日)

地域密着型で通いやすいクリニックをめざす

クリニックの環境づくりでこだわった点は?

鈴木智院長 きぬた耳鼻咽喉科・アレルギー科1

砧公園や成育医療センター周辺の緑豊かな環境を大切にしたいと考えました。木の多い周囲と調和するよう、内装は木のぬくもりを基調にしています。待合室は窓を広く取り、外からの見やすさと中からの景色の良さにこだわりました。シンボルツリーは内装業者さんの提案でしたが、クリニックの温かい雰囲気作りに一役買っていますね。耳鼻咽喉科は待ち時間が長くなりやすいので、ストレスにならない環境作りを心がけています。キッズスペースも設置し、ベビーカーや車いすでも余裕を持って移動できるよう世田谷区の基準を満たしたバリアフリー設計に。ネブライザーも明るい窓際に配置し、気持ち良く治療を受けられるような工夫をしています。

診療で大切にされていることは何ですか?

比較的説明には時間をかけて丁寧にやっているほうだと思います。皆さん納得されて治療できるようにやっているつもりです。お母さんと一緒に来るお子さんも多いですが、心配されている保護者の方にも丁寧に説明するよう心がけています。多くの人が説明をよく理解してくださるので、説明しがいがあると感じています。精密に診断できるよう高性能なCTも導入しており、鼻や耳の細かな所見も見逃さないようにしています。腫瘍の手術後のフォローアップで通院される方もいて、前の病院が千葉と離れているのに通ってくださる患者さんもいらっしゃいます。

スタッフとの連携についてお聞かせください。

鈴木智院長 きぬた耳鼻咽喉科・アレルギー科2

スタッフは現在5人で、みんな優秀な方が集まってくれて、自ら考えて行動してくれる人が多いです。非常にありがたいですね。実は前に勤めていた病院で働いていたスタッフにも声をかけて、何人か一緒に来てもらっているんです。私自身も結構フレンドリーなほうだと思いますし、もともと知っている人もいるので、チームワークは良好です。院内勉強会をしっかり行っていることもありますし、同世代の方が集まってくださっているので、皆さん楽しくやられていると思います。前の職場からついてきてくれるスタッフがいるというのは、信頼関係があるからこそだと思っています。

舌下免疫療法の研究を診療の現場へ

なぜ耳鼻咽喉科、頭頸部外科を専門に選ばれたのですか?

鈴木智院長 きぬた耳鼻咽喉科・アレルギー科3

もともと神経系やマイクロサージェリーのような細かな手術に興味があり、脳外科を検討していました。最初は脳外科を志望していて研究への興味が強かったんです。その中で耳鼻咽喉科、頭頸部外科を選んだのは、長時間の手術ができること、そして将来的に開業という選択肢も持てることが理由でした。実は医師をめざしたのは「人の命に関わる仕事がしたかった」という思いから。研究への情熱は、後にアレルギー性鼻炎や舌下免疫療法の基礎研究・臨床につながりました。千葉大学大学院は免疫アレルギー研究に精通しており、教授と相談して舌下免疫療法を専門的に研究することに。その成果が博士号取得に至ったのも、今思えば良い巡り合わせだったと思います。

舌下免疫療法への取り組みについて教えてください。

研究を始めた頃と比べて、舌下免疫療法は今ではメジャーな治療になってきています。大学院時代から基礎研究と臨床の両面でこの治療法に取り組み、博士号まで取得しました。研究ではかなり深い部分まで掘り下げていたので、その知識は患者さんへの説明に生かされていると思います。当院にはホームページを見て舌下免疫療法を希望される方が多く来院されています。未就学児から大人まで幅広い年齢層の方が治療を希望されていて、アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎の方と並んで多い印象です。アレルギー検査も導入しており、指先から少量の血液を採取するだけでアレルギーの原因を調べることができます。必要に応じて提案させていただいています。

嚥下障害の診療にはどのように対応されていますか?

鈴木智院長 きぬた耳鼻咽喉科・アレルギー科4

嚥下障害については専門の外来として対応しています。喉の違和感や飲み込みづらさ、食事に時間がかかるといった方が中心です。嚥下リハビリテーションを提案しており、看護師からリハビリテーションのやり方をレクチャーしてもらいます。また、睡眠時無呼吸症候群も診療していて、いびきが気になる方の相談も受けています。睡眠時無呼吸は基本的に上気道という耳鼻咽喉科の領域が原因のことがほとんどなんです。鼻が詰まっていたりすると呼吸に影響が出やすく、CPAPという治療をしても鼻の状態が悪いとうまくいかないことが多い。呼吸器内科と思われがちですが、実は耳鼻咽喉科でも診るべき疾患なんです。

手術の現場から地域医療へ

頭頸部外科の医師が地域のクリニックを開業された経緯は?

鈴木智院長 きぬた耳鼻咽喉科・アレルギー科5

長く手術を続けていく中で、今後のキャリアを考える時期に来たというのが正直なところです。前の病院では部長先生と2人体制で頭頸部腫瘍や嚥下障害の手術を毎日のように行っていました。10時間を超える手術も珍しくない環境でしたが、将来的にずっと手術を続けていくのは現実的ではないと感じるようになったんです。そんな時、世田谷区にはこの地域に耳鼻咽喉科が少ないことを知りました。これまで培った技術を地域医療に生かせるのではないか。成育医療センター前という立地の良さもあり、地域の方が来やすい環境を作れると考えて開業を決意しました。世田谷区で過ごすのは初めてなのですが、地域医療に貢献できる可能性を強く感じています。

今後の展望についてお聞かせください。

変わらず地域密着型で患者さんが通いやすい雰囲気を作れるクリニックを続けていければと思っています。予約システムもウェブで取れるようにしていて、メールやSNSで順番が近くなったらお知らせする機能も活用しています。近くにカフェも多いので、外で待っていただくこともできますよ。月曜と水曜は19時まで診療していて、仕事帰りの方も通いやすいようにしています。発熱時の外来も行っていて、予約が埋まっていても連絡いただければできる限り対応するようにしています。まだ開業して間もないですが、これからも地域の皆さんのお役に立てるよう努めていきたいと思います。

読者へのメッセージをお願いします。

鈴木智院長 きぬた耳鼻咽喉科・アレルギー科6

耳・鼻・喉全般に何か困ったことがあれば来ていただければと思います。心配なことがあれば一度相談してください。睡眠時無呼吸症状が気になる方や舌下免疫療法に興味のある方も相談に来ていただけるといいかもしれません。また、アレルギー検査は必ずしなければいけないものではなく、ご希望があったりアレルギーの原因を知りたいという場合に提案していますのでご安心ください。患者さんは未就学児から中学生、そして30代から60代、おじいちゃんおばあちゃんまで本当に幅広くいらっしゃっています。小児科の先生が同じビルの上の階にいらっしゃるので連携も取れています。幅広い年齢の方々が気軽に相談してもらえるクリニックでありたいと思っています。

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