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林 由理子 副院長の独自取材記事

渋谷駅前メンタルクリニック

(渋谷区/渋谷駅)

最終更新日:2025/03/03

林由理子副院長 渋谷駅前メンタルクリニック main

渋谷駅近くという利便性や環境の良さは言うまでもなく、医師やスタッフの温かな対応が印象的な「渋谷駅前メンタルクリニック」。2025年3月1日に開業する同院を唐渡雅行院長とともにリードするのが、睡眠障害を専門とする林由理子副院長だ。母校の秋田大学医学部や関連病院で「睡眠」について研究してきた経験を生かし、同院では睡眠状態を調べる検査にも注力。また、女性の医師として女性特有の悩みにも向き合う。明るく話しやすく、頼りがいのある林副院長へ、専門分野からプライベートの話まで、その人柄と魅力に迫ってみた。

(取材日2025年2月5日)

SNSや高齢化社会。時代によって変わる「悩み」の形

先生はなぜ精神科の医師を志したのですか?

林由理子副院長 渋谷駅前メンタルクリニック1

中枢神経の基礎医学の研究者であった父や姉の影響が大きいです。もともと「女性こそ手に職を」と言われて育ち、身近だった医療の道に進みました。学生時代に学んだことをそのまま生かせるのが「医師」という職業の魅力でもありますね。興味のあった中枢神経に広く関わる精神科を選び、現在に至ります。ですので大きな志があったわけではありませんが、好きで学んだことを診療として患者さんに貢献できるのは素晴らしいことだと思っています。すべての治療がスムーズに進むとは限らず大変なこともありますが、患者さんに治って喜んでいただけると「この道に進んで良かった」と思えます。

間もなくの開業になります。これまで診てこられた中で、相談内容に変化はありましたか?

例えば対人関係では、以前は身近な人とのコミュニケーションに悩む方が大半でした。そのような悩みは今でも多いのですが、SNSの普及により、本名も顔も知らないような相手との関わり方で悩む方が増えました。ネット上でのトラブルは自殺に追い込まれる危険性さえある重大な社会問題にもなっていますが、決して他人事ではない、いつ自身に降りかかるかわからない怖さがあります。また、子どもから大人まで世代に関わらず、オンラインゲームに依存してしまう方も増えました。課金額が徐々に増え、高額のカード決済で初めて周囲が気づくケースも見られます。また、社会での生きにくさや職場での不適応から発達障害を疑って診察にいらっしゃる方もかなり増えたように思います。

時代によって患者さんの悩みは変化しているのですね。

林由理子副院長 渋谷駅前メンタルクリニック2

スマートフォンが普及した現代だからこそ、昔では考えられなかったような悩みを聞くようになりました。時代といえば、これからの日本では高齢化問題も無視するわけにはいきません。私は以前に高齢者施設への往診に携わっていたのですが、認知症を発症している方の治療はもちろん、認知症の入り口にいる方へのフォローも重要な課題でした。今後ますますこの問題は増えそうです。私が医師になってから時代は大きく変わって、意識や価値観も変化しています。その移り変わりにしっかりと目を向けて、若い方にもご高齢の方にも寄り添える医師でありたいですね。

睡眠とメンタルの密接な関連性

先生の専門分野について教えてください。

林由理子副院長 渋谷駅前メンタルクリニック3

母校の秋田大学や関連病院では睡眠障害について検査や治療、研究を行ってきました。寝ている間に呼吸が止まってしまう睡眠時無呼吸症候群や、なかなか朝起きられないといった睡眠覚醒リズム障害や睡眠不足からくるパフォーマンス低下、夜間睡眠時の異常行動や強い眠気の発作が見られるナルコレプシー、食事中と排泄時を除いて終日眠ってしまう反復性過眠症などなど、睡眠に関連した病気はいくつもあります。日中の眠気や居眠りは「怠けている」と誤解を招きがちですが、治療が必要な疾患があるのだということを理解していただきたいですね。

睡眠とメンタルには関連性があるのでしょうか?

大いにあります。うつ病をはじめとする精神疾患では、そのほとんどに睡眠の不調が起こります。主には入眠困難や中途覚醒、熟眠困難や早朝覚醒などの睡眠問題が起こる不眠症が伴います。また精神疾患そのものが治っても不眠症が慢性化する方もいらっしゃいます。それに相応して睡眠薬への依存が生じるケースも少なくありません。睡眠薬の使用には導入と同時にいずれは使わなくても眠れるようになるという出口戦略も大事になってきます。睡眠に関する認知行動療法も行いながら、お一人お一人に適切な治療を行ってまいります。正しい診断につなげるために睡眠検査も行うこともあります。

検査とはどのようなものですか?

林由理子副院長 渋谷駅前メンタルクリニック4

いびきや日中の眠気などの症状で睡眠時無呼吸症候群を疑う際に睡眠中の脳波や呼吸、脈拍、酸素飽和度、体動などを測定して、睡眠の異常の有無を調べることを目的とした簡易型の睡眠ポリグラフ検査を行います。入院の必要はなく、ご自宅で就寝時に専用の機械を使用します。しかし、この検査は異常を見つけることが目的であるため、装着する装置の不快感から平素の睡眠の観察には不向きである点が問題となります。そこで、より自然な睡眠に近い測定ができる新しい検査機器を導入予定です。一般に普及している腕時計形式の睡眠解析機器と大きく違う点は、本来睡眠の判定に必須である脳波を解析している点です。ご自身の睡眠状態を正確に知りたい方や「自分はちゃんと眠れているのか?」と不安になった方はぜひ一度受けてほしいですね。もしも測定結果に異常が見つかった際には当クリニックで治療を行ってまいります。

女性の医師として、悩める女性の味方でありたい

先生は、プライベートではモータースポーツの選手だったと伺いました。

林由理子副院長 渋谷駅前メンタルクリニック5

数年前の話ですが、モータースポーツの女性チームにドライバーとして参加していました。世界的なレースの前座で走ったりもしました。年齢も職業も異なる仲間たちと技術を高め合いとても楽しかったのですが、男性がメインの世界で女性が活躍することの難しさを感じたのも正直な気持ちです。一般社会でも、このようなちょっとしたモヤモヤを感じている女性は多いかもしれませんね。

女性特有の悩みや生きづらさを感じている患者さんは多いのでしょうか?

ただでさえ女性はホルモンの影響もあって心身の状態が揺らぎがちです。長いこと生理周期に振り回され、子育てがひと段落したと思ったら更年期障害に悩まされます。また一般的に女性の方が男性よりも長生きですから、配偶者に先立たれて気持ちが不安定になる方も少なくありません。そして本来ならばあってはならないことですが、職場でのハラスメントにも多くの女性が悩んでいます。私は女性の医師として、皆さんの悩みをしっかりと受け止めたい。デリケートな問題であっても「この先生にならば」と信頼して相談してもらえるような、悩める女性の味方でありたいと思っています。

今後この場所で、どのような診療をしていきたいとお考えですか?

渋谷には学生さんや若い方も多く、働き世代やご高齢の方も集まり、職業や生活背景も実にさまざま。どのようなお悩みでもご本人にとっては深刻な問題ですから、一期一会を大切に、受診してくださった勇気と不安な気持ちに寄り添っていきたいですね。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

林由理子副院長 渋谷駅前メンタルクリニック6

もしも今何かに悩んでいて、優しく温かな診療を希望されているならば、一度当院にいらしてください。院内はホッと一息つけるような雰囲気で、スタッフが心のこもった笑顔でお迎えします。院長の唐渡雅行先生もとても穏やかなお人柄。それでも「男性の先生には話しにくい悩みがある……」という場合には私にお聞かせくださいね。また、性別や年齢に関わらず、睡眠でお困り事があればぜひご相談ください。睡眠を専門とする医師として、症状や原因をしっかりと見極めて、適切な対処と治療につなげます。毎日を健康で楽しく過ごせるように、一緒に出口を探していきましょう。

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