篠原 裕志 院長、篠原 真季 副院長の独自取材記事
しのはら歯科
(堺市堺区/津久野駅)
最終更新日:2025/10/06
堺市堺区の住宅街に、2024年12月に開院した「しのはら歯科」。院長を務めるのは、和歌山県立医科大学附属病院の歯科口腔外科や、大阪府内の歯科クリニックなどで研鑽を積んだ篠原裕志先生だ。日本歯科麻酔学会認定の歯科麻酔専門医である篠原真季副院長の専門性をかけ合わせ、インプラント治療や交通事故によるケガの縫合といった専門性の高い診療から、一般歯科をはじめとした歯や口腔にまつわるあらゆる領域まで対応している。「お口のことなら何でも相談してほしい」と話す裕志院長と真季副院長に、同院の特徴や診療への想いを聞いた。
(取材日2025年9月5日)
歯科口腔外科と歯科麻酔の専門性をかけ合わせて診療
堺市に開業された理由について教えてください。

【裕志院長】外見は普通の歯科医院に見えるかもしれませんが、通常であれば紹介状を持って総合病院に行かなければならないような、専門性の高い歯科口腔外科の疾患にも対応している歯科医院です。それにはもちろん歯科口腔外科領域の知識と技術が必須ですが、加えて歯科麻酔による鎮静が不可欠です。当院は、和歌山県立医科大学附属病院の歯科口腔外科や、愛媛大学で研鑽を積んだ私と、歯科麻酔専門医である真季副院長の専門性により、大学病院に近しいレベルの症例にも対応できる医療の実践をめざしています。紹介状なしで気軽に治療が受けられるため、患者さんの手術に対するハードルを下げることにもひと役買っていると思います。一般歯科診療はもちろん、義歯や入れ歯、歯周病の治療、歯列矯正、審美面でのご相談など、歯科口腔外科の分野以外も幅広く診療しています。お口に関することはどんなことでも相談してほしいですね。
なぜ堺市に開業されたのでしょうか?
【真季副院長】私たちは2人とも堺市内の歯科医院に勤務していたことがあり、現在も堺市に住んでいます。私の実家も堺市にあって、個人的にとてもゆかりのある地域なんです。堺市は、世界遺産の古墳群があるなど歴史の深い街です。この辺りは住宅街なのですが、歯科口腔外科や歯科麻酔など専門性の高い歯科医院が少なく、歯科疾患で麻酔を使った治療が受けられる医療機関が、大規模病院以外になかったんです。私たちの経験がこの地域に住む皆さんの助けになるのではと思い、この場所での開業を決めました。
どのような患者さんが多く通われていますか?

【裕志院長】歯や口腔にまつわることなら何でも対応する気持ちで幅広く診療しているため、虫歯や入れ歯、矯正、インプラントなど、一般歯科から歯科口腔外科までの幅広い悩みを抱えた患者さんが通われています。年齢層も幅広く、小さなお子さんからご年配の方まで世代を問わず来ていますね。ご近所の方が多いですが、ありがたいことに「インプラントが良いと聞いて」と、大阪市など他の地域から足を運んでくださる方もいらっしゃいます。インプラントは力を入れている治療でもありますし、もっとたくさんの方に知っていただきたいですね。
【真季副院長】当院では静脈内鎮静法での治療が受けられます。手術や治療を受けるのが怖いという方でも楽に治療を受けられる可能性があります。インプラントに限らず、歯科医院に対して恐怖心をお持ちの方にもたくさん来ていただけたらと思います。
歯科治療に恐怖心を持つ患者にも受診の機会を
裕志院長の得意な治療を教えてください。

【裕志院長】得意とする治療はいろいろありますが、身近なものだと、親知らずの抜歯やインプラントでしょうか。「サイナスリフト」という、上顎洞の中に骨を移植し骨造成術するインプラントの研鑽も積んでいますので、過去に治療を断られた場合にも対応できる可能性があります。交通事故によるケガなどの縫合も得意です。例えば、バイクの事故で裂けてしまった唇や舌を縫合したり、抜けてしまった歯を再植したり、骨折を固定するなど、通常であれば市の総合医療センターにお願いするような症例にも対応できます。私が歯科口腔外科分野を選んだのは、一般的な歯科治療だけでなく、歯や口腔に関するさまざまな症例を診られる守備範囲の広い歯科医師になりたかったからです。がんの疑いのある場合は、病理検査を行うこともできます。歯科医院でそういったところまで対応できるのは、歯科口腔外科の専門性があるからこそだと思います。
真季副院長は日本歯科麻酔学会認定の歯科麻酔専門医だそうですね。
【真季副院長】裕志院長とはまた違った意味で総合的に患者さんを診られるよう、全体の管理ができる歯科医師になりたくて、歯科麻酔の道に進みました。歯科は歯を診る診療科なので範囲が狭いのですが、麻酔科では全体を管理します。例えば恐怖心が強くて歯科治療が受けられていない方や、インプラントなど長時間にわたる手術や処置を受けられる場合などに点滴をして患者さんに鎮静をかけ、不安やストレスが少ない状態で治療を受けていただけるようにするのが歯科麻酔専門医の仕事です。これまでに鎮静や全身麻酔の研鑽を積んできました。当院では、患者さんは寝ているような状態で歯科治療が受けられます。
歯科医師として、お互いに尊敬しているところはありますか?

【裕志院長】歯科麻酔の技術はもちろんのこと、一般的な治療や患者さんへの接し方においても信頼しています。すごく優しく接してくれるんですよ。
【真季副院長】裕志院長はさまざまな歯科治療に対応できますし、歯科口腔外科分野では特に信頼しています。それだけの技術力と知識がありながら「こんなに怖くない先生っているんだ」と思うぐらい、患者さんに対して威圧感がないと感じます。裕志院長の温かい人柄が伝わっているから、怖くて歯科医院に行けなかった方も、当院には来ることができるのだと思います。
【裕志院長】とても不思議なのですが、歯科医院に5年や10年行けていなかった方が、なぜか当院に来たら継続して来院する方が多いんです。なぜトラウマになってしまったのかはわからないのですが、どこかで怖い思いをしたのだと思うと胸が痛みます。私たちは2人とも怖くないと思いますから、恐怖心のある方はぜひ一度相談してほしいですね。
患者との対話を大切に、安心と信頼の歯科医院をめざす
クリニックの診療方針を教えてください。

【真季副院長】患者さん中心の治療をすることです。当たり前のことではありますが、患者さんのことを考え、患者さんの気持ちを聞いて、患者さんが理解できるまできちんと説明する。患者さんが納得できていないのに、こちらの都合で無理やり治療するようなことはあってはならないと考えています。選択肢を提示し、言葉を尽くして説明して、患者さんが治療についてしっかりと理解し納得できてから治療するようにしています。
患者さんと接する際に意識していることはありますか?
【裕志院長】いきなり事務的に歯のことだけを話して治療するのではなく、人柄を知ってもらえるよう、日常会話をしてから治療するようにしています。患者さんって、なぜか歯科医師が上で、患者さんが下の立場だと思っている方が多いんです。そのイメージが先行しているせいで「これからどうなるんだろう」と不安に思っていても、言いづらいのではないでしょうか。患者さんの言いたいことを引き出しやすくするために、まずは日常会話をして人柄を知ってもらい、同じような目線になってから治療を進めるようにしています。一人ひとりの診療時間にも余裕を待たせているので、患者さんとしっかりとコミュニケーションを取ってから治療を始めています。
【真季副院長】患者さんにリラックスして話していただくためには、院内の雰囲気づくりも大切です。天井や床を木目調にした北欧風のデザインで、安心感がありながらも、おしゃれな空間をめざしました。
最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

【裕志院長】開院してまだ1年たっていませんが、これからもっとたくさんの方に来ていただき、クリニックの規模を大きくしたいと考えています。歯科口腔外科と歯科麻酔の専門性を生かして、堺市だけではなく他の地域からも来ていただけたらうれしいですね。患者さんの要望に耳を傾け、丁寧に、極力痛くないように治療していきます。お口のことで何か困ったことがあったら、ぜひお越しください。
【真季副院長】何かあれば「あそこに行こう」と思ってもらえるような、安心感があり、信頼のおける歯科医院になれたらいいなと思っています。今まで歯科医院が怖くて行けていなかった方も通いやすい歯科医院だと思います。何か気になることがある方は、お気軽にご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント/35万円~、サイナスリフト/10万円~、小児矯正/20万円~、成人矯正/80万円~

