藤田 英也 院長の独自取材記事
ふじ田歯科クリニック
(北九州市小倉北区/西小倉駅)
最終更新日:2025/01/15

西小倉駅すぐ、西小倉駅前交差点角のビル1階に「ふじ田歯科クリニック」はある。中に入ると白い壁に木目調のフローリングなど温かくリラックスできる雰囲気が漂う。藤田英也院長は九州歯科大学卒業後、複数の歯科医院に勤務、幅広い年代を対象に多分野にわたる診療経験を積み、2024年に開業した。地域に密着し、「困り事があれば何でも気軽に相談してもらえる歯科医院になりたい」と抱負を語る。近隣に学校も多いことから「若い頃から歯科に通って、高齢になっても笑顔で健康的な人生を送ってほしい」と先を見据えた予防にも注力していきたいとする。藤田院長の穏やかな人柄に合わせたように、スタッフも明るく朗らかな印象だ。同院の特徴や今後の展望などについてさまざま話を聞いた。
(取材日2024年12月27日)
設備を充実させ、幅広くさまざまな治療に対応
清潔感があり、明るい院内ですね。

ありがとうございます。歯科医院は緊張して来られる方が多いと思いますので、緊張を解きほぐせるような、やわらかいイメージにしたいと思い、設計士さんにお願いして木目を多用した内装としました。開業前の内覧会には近隣の方々のほか、離れた地域からも電車やバスを利用して来られた方など大勢来ていただけました。そういった方々に、「西小倉駅周辺は矯正歯科やその他専門性の高い歯科医院はあるものの、思ったより一般的な歯科医院が少なかったので、こちらのクリニックができてうれしいです!」とのお声をいただき、身を引き締めています。私はこれまでお子さんからご高齢の方まで幅広い年齢層の患者さんに対し、さまざまな分野の治療を経験してきましたので、どなたにもお気軽に来ていただければと思っています。開業して3週間余り、現在はご高齢の患者さんや、近くの官公庁にお勤めの患者さんが多いですね。
検査機器など設備が充実されていると伺っています。
開業前に勤務していた歯科医院で、エックス線写真撮影機器はもちろん、精密な検査と治療に必要なCT、マイクロスコープなどを使用していましたので、開業後もそれらを用いて的確な医療を提供したいと考えました。また口腔外バキュームや口腔内スキャナーなども導入し、衛生管理や患者さん負担の軽減にも努めています。診療ユニットは半個室が3室で、余裕のあるスペースとしており、親子一緒に入っていただくこともできます。うち1室は歯の根っこの治療やインプラント治療を行う特別診察室としています。
ロゴマークが院長の名字である「藤田」の「田」に見えます。

はい、縦の3本線と横の4本線を組み合わせて「田」の形にしています。実は当院の理念も表しているのですよ。歯科医療は歯科医師1人でできるものではなく、スタッフと力を合わせて行うという意味で、1本1本の線を人として、支え合う姿を象徴しています。また4本線には「笑顔」「安心」「信頼」「未来」、3本線には「優しく」「わかりやすく」「通いやすく」という思いを込めており、開業時にはそうした心を忘れないで患者さんに向き合っていこうとスタッフと話し合いました。さらに、田の字が十字を含むことから医療の印にも見えますし、すべての線がきれいに並んでいることから、整った歯並びや噛み合わせを表している、などいろいろな意味を込めています。
基本である歯周治療をしっかりと
この場所に開業されたのはなぜですか?

まず一つは、西小倉駅からも駅前のバス停からも徒歩1分と公共交通機関でのアクセスが便利ということです。年齢問わずどなたにも来ていただきやすいことはもちろん、北九州市は政令都市の中で高齢者の割合が非常に高いため、車の運転をやめたご高齢の方も来やすいようにと考えました。もう一つの理由は、比較的近隣に学校が多いということです。小中学校、高校、専門学校、大学があり、市内でも10~20代の方が多い地域といえるでしょう。10~20代は一般的に歯科医院から足が遠のく時期です。しかしその頃に歯科医院で予防やメンテナンスをするかしないかで、高齢になったときに差が出ると思うのです。ですから若い世代の方々にも通いやすいようにと、ここでの開業を決めました。ちなみにビルの2階は眼科さんです。上で白内障や緑内障の治療を受けて歯科は当院に来るというご高齢の方もいらっしゃいます。
先生の得意分野はどんなことですか?
これまで、何かの分野に特化するというより、開業を見据えてどなたにもどんな症例にも対応できるようオールラウンドに診療できるようになりたいと思って幅広く経験を積んできました。その中で、特に学びを深めたのは歯周治療です。今は虫歯は少なくなっていますが、依然、歯周病の方は多いです。歯周治療は、歯のある限り必要な治療であり、入れ歯治療でもインプラント治療でも矯正でも、どんな治療を行うにもまず歯周病が改善されていないと、良い結果は望めません。その意味で歯周治療は、治療の基本。基本に忠実にしっかり診療していくことを心がけています。
歯周治療で気をつけていることはありますか?

歯周病の改善には、ご自身による毎日の歯磨きが非常に重要となります。もちろん皆さん歯磨きはされているのですが、きちんと磨けていないこともあるため正しい磨き方をお伝えしています。加えて当院が最も大事にしているのは、患者さんの生活背景を考えることです。歯磨きが大事なのはわかっているけれども仕事で疲れて磨かずに寝てしまうなど、そういう状況の方もおられると思うのです。ですから「磨いてね」とどなたにも一様に押しつけるのではなく、ライフスタイルに合わせて無理のないようにできることをアドバイスし、少しでも良い方向に行けるような道しるべとなりたいと思っています。歯磨き指導は歯科衛生士がしてくれていますが、当院は歯科助手も含め、笑顔が素敵な、穏やかな人がそろいました。話もしやすいので、安心して来ていただければと思います。
患者との信頼関係を大事に予防にも注力
改めてこれまで学ばれたこととは?

2つの歯科医院に勤務しましたので、その2人の先生が私の師匠です。最初に勤務した先の先生の言葉で心に残っている言葉は「歯科治療で重要なことは患者さんから信頼をいただくこと」。いくら技術的に優れた治療をしても信頼がなければに本当の意味での良い治療とはいえないし、逆にもし結果に満足いただけなくても信頼があればリカバリーできる、ということだと思います。次の歯科医院の先生からは、スタッフや患者さんはもちろん、地域の方々とのつながりの大切さを学びました。田舎ということもあり、歯科医院の仕事は歯科医師だけでできるわけではない、地域の皆さんあってこそ、という心がけを学べたと思います。スキルの面では、噛み合わせや歯周治療をより深め、インプラント治療やセラミック治療、矯正など専門的な治療にも携わることができました。患者さんとの信頼関係や周囲とのつながり、地域貢献の大事さは常に心にとめておきたいですね。
これから注力されていきたいことはありますか?
一つは、最初にお話ししたように、歯科医院から遠のく年代である10~20代の方々に予防やメンテナンスの重要性を知ってほしいということがあります。若い方が歯科医院に通うきっかけとなるのはホワイトニングや、マウスピース型装置を使った矯正というケースも少なくないので、それらに注力していきたいですね。勤務時代、歯科医院を受診せず虫歯が悪化して神経が駄目になり泣く泣く抜歯になったという患者さんを何人か診てきました。もともと口腔内のケアがきちんとされていない場合、1本が駄目になると周りの歯も同じように悪くなるリスクがあります。そんなふうに悲しむ方を少しでも減らしたい。ですから若い方には、高齢になっても健康な歯であることが望める予防の大切さを伝えていきたいですね。
今後の展望についてお聞かせください。

地域に密着し、お口のことで困ったことがあればすぐ頭に思い浮かべていただけるような歯科医院になりたいと思っています。問題がなくても予防やメンテナンスの大事さを知り、定期的に通ってくださる方が増えたらうれしいですね。私は広島で生まれ、東京で過ごし、大学進学で北九州市へ来て20年になります。人生で一番この地が長くなりました。10年ほど前からは小倉祇園太鼓の会に所属し、夏祭りには仲間とともに祭りを盛り上げています。大好きな北九州市の皆さんには、当院でなくても他院でもいいので(笑)、とにかく定期的に予防に通って歯を守り、健康で笑顔あふれる人生を送っていただきたいと思っています。
自由診療費用の目安
自由診療とはホームホワイトニング/3万3000円
マウスピース型装置を用いた矯正/41万8000円~88万円
※個人個人の症状や症例によって価格は変動いたしますので、あくまで目安の価格となります。詳細の問い合わせは歯科医院までお電話をお願いいたします。