井上 智貴 院長、井上 弥聡 副院長の独自取材記事
サラダ歯科おとなこども歯科
(北九州市八幡西区/本城駅)
最終更新日:2025/02/14

北九州市営バス・大浦一丁目停留所から徒歩3分。「サラダ歯科おとなこども歯科」は、2024年12月に新規開院した。同院は、院長の井上智貴(いのうえ・ともき)先生と、妻で副院長の井上弥聡(いのうえ・みさ)先生の2人体制で、歯が生え始めた子どもから大人まで幅広く診療する。一般歯科や矯正歯科、予防歯科など患者の口腔内の悩みに幅広く対応可能。院内にはCAD/CAMシステムやレーザー装置、歯科用CTなどの機器が充実し、精密な治療を提供している。また、智貴先生と弥聡先生は歯科技工士の資格も持ち、院内で歯の詰め物やかぶせ物を製作することができ、スピーディーに治療が進められる。今回は2人に、患者への思いや注力している治療、クリニック名の由来などを聞いた。
(取材日2024年12月26日)
いつでも患者のそばで寄り添うクリニックでありたい
まずはお二人のご経歴をお伺いします。

【智貴先生】九州歯科大学卒業後は九州歯科大学病院の歯科放射線科で画像診断について学びました。「診断なくして治療なし」という言葉があるように、画像診断が治療の上で一番肝になると考えています。ここで身に着けた診断力を八幡西区や嘉麻市の歯科医院での根管治療や虫歯の治療、外科処置で生かしてきました。その経験を生かし、患者さんに良質な歯科医療を提供していきたいです。
【弥聡先生】私は九州歯科大学を卒業した後は、2018年から2024年9月まで飯塚市の歯科医院に勤めていました。歯科医師としての地盤を固めるべく基礎的な治療から、金属を使わないメタルフリーの治療や、セラミック製の詰め物・かぶせ物を院内で製作できるCAD/CAMシステムを使った治療などについて主に学び、最近はエイジングケアについても勉強しています。地域の皆さんに親しまれるクリニックをめざしたいですね。
クリニックの造りでこだわった点について教えてください。
【智貴先生】クリニック名の「サラダ」に合わせて、グリーン系の色味を意識しました。お子さんもたくさん来られることを想定して椅子にもこだわっていて、かわいらしいものを選んでいます。当院では個室の部屋も設けており、外科治療などで患者さんに配慮が必要な際に使用しています。
【弥聡先生】私は十分な広さを確保したキッズスペースと、院内に設置している3つの木のオブジェにはこだわりました。このようなオブジェは歯科医院では見かけないと思います。患者さんの緊張が少しでも和らげばいいなと思い、あまり歯科医院っぽくない内装にしたんです。
ユニークなクリニック名ですが、どのような思いが込められているのでしょうか。

【弥聡先生】サラダというと、食事のメインにはなりにくいけれど、日常的に食卓を彩る大切なものですよね。同じように、私たちもサラダのように患者さんに寄り添いながら人生を豊かにしたいと考えて、クリニック名を「サラダ歯科」としました。また通常、医科の医院は体のどこかが悪くなった時に行くことが多い場所ですよね。一方で歯科医院では治療はもちろんするけれど、治療後の健康な状態を維持するためにも多くの患者さんがいらっしゃいます。そうやって、長い間パートナーとして患者さんとの関係性を日常的に築いていけたらいいなという思いも込めています。
これまでの経験を生かし地域住民に医療で還元していく
特にファミリー層をサポートしていきたいそうですね。

【智貴先生】そうですね、主に30代のお父さん、お母さん世代とそのお子さんを中心にサポートしたいと考えています。私も副院長も勤務医時代に多くの小児矯正に関わり、子どもの頃に適切な口腔内のケアを行い、きれいに歯が生えてくるように促していくかが非常に重要だと実感しています。そして小さいお子さんを持つ親御さんたちは、普段子育てに忙しくてご自身のお口のケアを二の次にしてしまう人が多いと思います。なので、メタルフリーの素材を使って健康に配慮したり、エイジングケアの観点からもサポートしたりしていきたいです。このエリアにお住まいのご家族に通っていただくことで、地域に密着した歯科医療の提供が可能になると思っています。
注力したい治療について詳しく教えてください。
【弥聡先生】小児の口腔育成と小児矯正です。歯並びは、姿勢や呼吸、嚥下の仕方、口の周りの筋肉の使い方に影響を受けます。特に重要なのは呼吸法。本来鼻で呼吸すべきところが口呼吸になっていると、風邪をひきやすくなったり、いびきをかいて睡眠の質が下がるなど健康に良くありませんが、歯並びにも良くないのです。鼻呼吸の時、お口の中の舌は上顎に触れるのが正しい位置です。しかし口呼吸だと舌を下げないと息ができず低位舌になります。舌が正しい位置にないと上顎が発達できず、しかも上顎と下顎はセットなので口腔全体の成長が抑制され、結果、歯がきれいに並ばない状態に。そこで口腔育成によって舌や唇など口腔周囲筋を鍛えて正しい呼吸と顎の成長を促し、歯が並ぶ土台をつくっていきます。鼻詰まりが口呼吸の原因であれば耳鼻咽喉科とも連携します。小児矯正や口腔育成は、単に歯列を整えるだけでなく、体の健康を守るという役割も持つのです。
院内の設備も充実していますね。

【智貴先生】そうですね。当院の設備としては、データの読み取りと削り出しを行うCAD/CAMシステムやホワイトニングの機械、レーザー装置などがあります。レーザー装置は、用途ごとに柔軟に対応できるよう2台導入しています。また、歯の進行度を数値化できる機器を導入しています。優しいレーザー光での測定になりますので、小さなお子さんや妊婦の方にも安心して使用することができます。他にも、歯の汚れを細かいパウダーとジェット水流で隅々まで落とすための機械も取り入れました。これは歯のメンテナンスの際に使用します。私たちは歯科技工士の資格も持っているため、技工所との連携も円滑に取ることができ、院内製作も行うことで、よりスピーディーに良い詰め物やかぶせ物の提供ができる体制が整っています。
患者と長く関係性を築いていきたい
歯の治療だけでなく、予防の観点からもアドバイスをされているのですね。

【智貴先生】そうですね。親御さんからは、お子さんの虫歯や歯の生え方、学校で指摘を受けたなど多くのお悩みが寄せられます。これらは普段からご自宅で歯磨きをしっかりしたり、食生活に気をつけたりする必要があるため、予防についても意識していただくことが重要だと感じています。
【弥聡先生】意識の高い患者さんも多く、お子さんへのフッ素の塗布を希望される方もいらっしゃいます。そのような予防的な処置のほか、当院では主に歯科衛生士がブラッシング指導をしたり、おやつの取り方のアドバイスをしたりしています。歯ブラシや歯磨き粉、洗口液など多種多様にセルフケアグッズもそろえており、一人ひとりの患者さんに合ったセルフケアの方法もお伝えしているので、ご自身のケアがしやすくなるのではないかと思います。
患者さんに対して接し方で工夫されているポイントはありますか?
【弥聡先生】歯科医院に行く時は身構えてしまうと思いますが、そのような印象を払拭したいですね。例えばお子さんに関しては、上手にできたらカプセルトイを回して持って帰ってもらっています。そんなふうに、歯科医院に良いイメージを持ってくれたらうれしいです。お子さんは最初はキッズスペースで慣らすところから始めるケースもあります。時間はかかりますが、歯科医院は怖くて痛い場所だという印象を与えないよう、少しずつ練習していくことが重要です。なので当院では押さえつけての治療はせず、お子さんが治療に対して前向きになってから治療に入るようにしています。当院が患者さんにとって、居心地が良く楽しい場所になってくれるといいなと思っています。
最後に読者へのメッセージをお願いします。

【智貴先生】長らく歯科医院に行っていなくて、歯の状態が悪く怒られるのでと思っている人ほど、一度当院に来ていただきたいです。患者さんに合わせた治療方針を決め、無理なく治療を進めていきますので、ぜひ一緒に歯の健康を取り戻しましょう。
【弥聡先生】当院は歯科医師2人体制でユニットも5台ありますので、ごきょうだいで来院されても対応できるように努めています。また、月に1~2回、矯正専門の歯科医師も来てくれています。どんな治療でも幅広く対応可能ですので、お口のことで悩みや不安がある人は、お気軽にお問い合わせください。
自由診療費用の目安
自由診療とは小児矯正(診断料込)/36万3000円~、成人矯正/72万6000円~、セラミックを用いた補綴治療/詰め物:4万9500円~、かぶせ物:11万円~、ホワイトニング/1万4300円~