デジタルデンティストリーで
高精度で負担の少ない治療を追究
まつのき歯科杉戸クリニック
(北葛飾郡杉戸町/杉戸高野台駅)
最終更新日:2025/02/13


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詰め物やかぶせ物を作るときに、歯と歯で挟んだ印象材の感触で気分が悪くなったり、型採りがうまくいかずやり直したりした経験を持つ人も多いはずだ。近年は歯科治療でもデジタル化が進み、口腔内スキャナーや歯科用CTといったデジタル技術を活用した歯科治療「デジタルデンティストリー」を実践するクリニックも増えている。「まつのき歯科杉戸クリニック」の熊木貴大(くまき・たかひろ)院長は、患者の口腔内の状態に合わせてデジタル機器を駆使した治療で、患者にかかる負担の軽減に努めているという。日々の診療でどのようにデジタル機器を使用しているのかなど、デジタルデンティストリーのメリットについて話を聞いた。
(取材日2025年1月8日)
目次
口腔内スキャナーや歯科用CTなどで口腔内を把握。患者の理解を深めて精度の高い治療をめざす
- Qデジタルデンティストリーとは何ですか?
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A
▲「患者さんを第一に」を徹底するため、日々新たな知識を導入
デジタルデンティストリーとは、口腔内スキャナーや歯科用CT、マイクロスコープといったデジタル機器を活用した歯科治療です。口腔内を精確に把握し、歯科医師の技術をかけ合わせることで、より精密な治療につなげます。デジタルデンティストリーは、詰め物やかぶせ物、根管治療や矯正治療、インプラント治療など、歯科治療全体で活用できます。例えば、かぶせ物や詰め物を作るとき、従来は粘土のような印象材を直接お口の中に流し込んで型採りをしていました。しかし、口腔内スキャナーでお口の中を直接スキャンすれば、異物感で気持ちが悪くなることもなく、印象材が固まるまでの間に動いてしまって型採りをやり直す心配もありません。
- Qデジタルデンティストリーがもたらすメリットを教えてください。
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A
▲口腔内スキャナーを用いて、口腔内を3D画像化した様子
デジタルデンティストリーのメリットは、治療の精度向上、患者さんの負担軽減、治療時間の短縮につながることです。従来はエックス線画像や模型に、実際のお口を照らし合わせていましたが、デジタル上で詳細なデータを把握できるので、客観的な判断に基づいて治療計画を立てることが可能です。治療の精度が高まると、肉眼や術前のイメージでは補えなかった細かい部分まで最小限の工数でアプローチできるため、治療にかかる時間や手間も減らせます。型採りもデジタルだと数十秒ですし、感染のリスクもありません。データを送るだけですので、詰め物やかぶせ物などの製作期間を従来よりも短縮でき、治療にかかる時間コストが軽くなりました。
- Qこちらでは、どんなデジタル機器を使用しているのでしょうか?
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A
▲歯科用CTでは立体的に骨や歯の構造を把握できる
当院では、2種類の口腔内スキャナーを治療によって使い分けています。口腔内スキャナーは、お口の中を連続撮影することで3D画像化する機器で、補綴物の型採りやマウスピースの設計などに必要なデータを詳細に取ることができます。従来の方法よりも、よりお一人お一人に合った型採りができるので、誤差や実際にお口に入れた時の違和感が少ないのが特徴です。歯科用CTは、いわゆるエックス線画像を撮る装置ですね。撮影したエックス線画像をデジタル上で3Dに構築し、立体的に骨や歯の構造を把握できるというものです。また、肉眼やルーペでは見えなかった部分を可視化できるマイクロスコープを用いて、複雑な根管治療にも対応しています。
- Qこちらのクリニックでは、どのような治療が受けられますか?
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A
▲マイクロスコープを活用した精密な根管治療も同院の強みだ
インプラント治療では、口腔内スキャナーと歯科用CTで撮影したデータを重ね合わせて分析を行い、詳細な治療計画を立てています。デジタル上のシミュレーションをもとに、インプラントを埋め込む位置の目安となるサージカルガイドを製作し、治療の精度向上を図っています。また当法人では、定期的に根管治療を専門とする中川寛一先生に各院を回っていただいています。歯の神経や血管が通っている根管は肉眼でかろうじて確認できる細さのため、エックス線画像での確認や手探りの感覚だけでは治療が難しいとされてきました。当院では、経験豊富な歯科医師がマイクロスコープを使用し、今まで抜歯するしかなかった歯を残せる道を検討しています。
- Q患者さんのお口に対する意識向上にもデジタル機器は有用だとか。
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A
▲地域患者の未来の健康を口腔内から守っていきたいと考えている
口腔内スキャナーは光でお口の中の型採りができるだけでなく、肉眼では見つけにくい虫歯や磨き残しを確認できます。虫歯治療や歯周病治療においても、磨き残しのある部分を赤く染め出してスキャンしてモニターに映せば、鏡で見るよりも客観的にお口の中を認識していただけるようになります。どこが磨きづらいのかを理解していただければ、歯磨きの意識も変わってきます。同様に、治療の説明をする時にもきちんと理解していただけるので、よくわからないけれど治療を受けてしまうことで生じる不安も起こりにくくなりますね。治療の精度面だけでなく、患者さんが安心してお口の健康に向き合えるという点でも、大きなメリットがあると考えています。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/1歯33万円〜
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マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。