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高田 杏奈 院長の独自取材記事

たかだ産婦人科医院

(燕市/吉田駅)

最終更新日:2025/05/07

高田杏奈院長 たかだ産婦人科医院 main

JR越後線吉田駅から徒歩約15分にある「たかだ産婦人科医院」は、高田杏奈院長が2024年10月新規開業したクリニック。「女性の一生をトータルでケアする」という基本理念のもと、漢方や食育の視点も交えながら、女性のライフステージに合わせた総合的な健康管理に尽力。婦人科の一般診療や検診、産後や更年期といった心身サポートなど、女性の病気や悩みに幅広く対応している。小児期や思春期の女性の不調は、高田院長の夫が開業する小児科医院へ連携も実施。「すべての女性に輝いた毎日を提供したい」と語る高田院長に、同院の特徴やめざす産婦人科クリニック像などへの思いを聞いた。

(取材日2025年4月1日)

漢方を取り入れ、夫の小児科医院とも連携

2024年11月の開業から約半年がたちましたが、現在の手応えをお聞かせください。

高田杏奈院長 たかだ産婦人科医院1

燕市の住民の方々はもちろん、三条市や新潟市内、さらには福島県など県外からも患者さんが来院されています。産婦人科というと出産のイメージが強いと思われますが、実は幅広い診療科です。近年は赤ちゃんからおばあさんまで女性がそれぞれのステージで健康であり続けるために、トータルで診ていく女性ヘルスケアが、出産・女性腫瘍・不妊治療に続く第4の柱として注目されています。当院は産婦人科のほかに女性漢方内科を扱っていますが、このことが多くの方の関心を集めているようです。漢方については勤務医時代から取り組んでおり、その有用性も実感していました。勤務医としてはできないこともあり、思いきって開業してみて良かったと思っています。

思春期のお子さんなどの治療は、小児科医院と連携していると伺っています。

夫が営む「たかだ小児科医院」と連携しています。夫とは大学で知り合い結婚しました。亡き義父は県立吉田病院の小児科に長期間勤務し独立。県央地域のお子さんのためにまい進していた姿を夫婦ともども見てきました。その遺志をしっかり引き継いで、私たちも、地域のこどもたちが健やかに育ってほしいという思いで日々の診療にあたっています。例えば小児科に問い合わせがあった不登校の患者さんは、ホルモンバランスなどが乱れているということがあります。また、月経に関する諸症状が重いと、勉強のパフォーマンスにも影響するでしょう。そういった日常の不調に関しても治療方法が見つかるかもしれませんのでご相談ください。

漢方医療にも取り組んでいる理由をお聞かせください。

高田杏奈院長 たかだ産婦人科医院2

診察をして検査をして、診断名をつけて処方をするというのが俗にいう西洋医学ですよね。私が新人の研修医の頃に担当したある患者さんは、夜になるたびに発熱することに悩んでいましたが、あらゆる検査をしても異常なしでした。それ以来、調子が悪くて検査しても、どこも異常が認められない患者さんのためにできる手段の一つだと、若い頃から漢方の勉強を始め、日本産科婦人科学会産婦人科専門医の認定を受けてから約3年後には日本東洋医学会漢方専門医の資格も取得しました。

スタッフも建物も、患者に丁寧に寄り添うクリニック

お話から、患者さん一人ひとりにしっかり向き合ってきた先生のお人柄がうかがえます。

高田杏奈院長 たかだ産婦人科医院3

医師となって1年目に妊娠して、2年ほど休職して子育てに専念しなければならない時期があったんですね。その間に同期は医師としてのスキルをどんどん上げていって、正直どうしようと焦っていました。そんな思いで復職した時に、義父から「とにかく患者さんの所に行って声を聞きなさい。患者さんが教えてくれるから」と言われました。実際、他の医師以上に病棟には足を運びました。その教えが当たり前のように染みついているんだと思いますし、今後もそうありたいです。働きながら子どもを育てるのは大変なことですし、また同時に妻であり嫁でもある大変さも。ですので、患者さんたちの訴えてくる悩みは私も経験したことでもあり、女性として共有・共感しながら患者さん一人ひとりに向き合っていきたいですね。

ウッディーな医院の造りも、患者さんがリラックスできそうな雰囲気ですね。

私は北海道の田舎町出身で、草原の中にログハウスを建てて地域医療をやりたい将来像がもともとあったんです。建物のコンセプトは「ここに来るだけで癒やされて治っちゃう」(笑)。クリニックに来ていることを思い知らされるような掲示物は、必要なもの以外なるべく貼らないようして、頭を空っぽにしてくつろいでいただきたいですね。許されるならカフェも併設したいくらいでした。また、車で来院される患者さんが多いですので、止めやすいように駐車場は広くつくってあります。患者さんには本当に心の底から治ってほしい、良い人生を送ってほしいと常々思っていますので、ちょっとした不調でも気軽に来られるような感じをめざしました。

食育にも力を入れているそうですね。

高田杏奈院長 たかだ産婦人科医院4

漢方もそうですが、日本食育協会食育指導士の資格を取り、医食同源の本当の意味を知ってほしいと活動をしています。薬を飲めば病気は治ると思っている方が多いと思いますが、薬は痛いんだったら痛くなくなるように体を手助けするもので、痛い原因を治すのはしっかり栄養を取る自分なんだよと理解してほしいですね。現代は過食の栄養不足っていわれているように、脂肪分などは過多で必要な栄養は取れてない人が多いんです。「しっかり食べないと病気は治らないよ」と子どもの頃におばあさんに言われたように、私も将来「燕のばあば」と言われるように(笑)、患者さんやそのご家族に食事メニューのアドバイスや栄養指導をしています。

「燕のばあば」として100歳まで地域に貢献したい

医師をめざしたきっかけをお聞かせください。

高田杏奈院長 たかだ産婦人科医院5

母が私を妊娠中に切迫早産で入院したんですね。「私が流産していたら、あなたはこの世にいないんだよ」という話をずっと聞かされていましたので「この世にいないってどういうこと?」「流産って何?」って、幼稚園の頃から考えていたんです。それが根底にあったので、命の不思議などにも興味があって、病気で苦しんでいる方を見ると、治せる人になりたいなという思いがずっとありました。北海道の地元高校を卒業後は岩手医科大学に進学し、ソフトテニスの部活動で2年先輩だった夫と知り合い、医師となって1年目に結婚・妊娠。岩手県内の病院で経験を積み、子どもの中学卒業のタイミングで夫の実家がある新潟県の病院に勤務し、今に至ります。新潟県は海と空がつながっていて広大。北海道と似ていて大好きです。

ご趣味はなんでしょう?

料理ということにしています(笑)。本当はずっと無趣味だったんです。夫婦共働きで、私も夫と同じように疲れているのに、なぜか私が作らなきゃいけないことに腹を立てていたのですが、料理を趣味にしたら作ることが楽しくて仕方がありません。食材にも興味を持ち、魚など、頭に良いとされるものを取り入れて子どもに食べさせたり。そんな子どもも私たちと同じ道を志し、現在は国立大学医学部生です。

最後に展望や、あるべき産婦人科像についてお聞かせください。

高田杏奈院長 たかだ産婦人科医院6

先ほどお話ししたように、子どもからお年寄りにまで「燕のばあば」と呼ばれるくらいにこれからも地域に根差していきたいと思います。ジェンダーフリーな世の中になりつつありますが、ただ女性を頑張らせるだけの社会になってしまっていると感じることもあるんです。全年齢の女性がいつまでも健康で楽しい人生を送られるよう100歳まで医師を続けたいですね。そのためには私自身も健康でありたいと思います。

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