和泉 陽一 院長の独自取材記事
西荻シオン歯科・矯正歯科
(杉並区/西荻窪駅)
最終更新日:2026/03/19
西荻窪駅すぐのビル6階に2025年に開院した「西荻シオン歯科・矯正歯科」。マウスピース型装置を用いた矯正をはじめ幅広い経験を持つ和泉陽一先生が院長を務める歯科医院だ。院内は、オフホワイトと木目を基調とした温かい雰囲気。カウンセリングルームには間接照明を備え、患者がくつろげる空間になっている。マウスピース型装置を用いた矯正では、最初に45分から60分のカウンセリングを行い、和泉院長が直接患者のライフスタイルや要望を聞き取るところから始めていく流れを整えている。「患者さんにとってのベストを探りながら診療をしていきたい」と、明瞭な言葉で熱く語る和泉院長に、注力するマウスピース型装置を用いた矯正などについて聞いた。
(取材日2025年12月5日)
マウスピース型装置を用いた矯正に注力
マウスピース型装置を用いた矯正に力を入れているそうですね。

そうですね。一見して装着していることがわかりにくい見た目、取り外して食事ができるなどのメリットがあるマウスピース型装置を用いた矯正は、ニーズが増えてきました。一方でデジタル化が進み、一部では流れ作業化、大量生産といったことから、トラブルになっているケースもあるようです。当院では、私自身が初回のカウンセリングに45分から60分をかけて対応しています。「患者さんは今、どこが気になっていて、何を治療したいのか」という点に加え、ライフスタイルやお仕事の状況などについても詳しくお伺いし、その方の現状やニーズに即した提案をしていきたいと思っています。
患者さん一人ひとりに合わせた矯正を行う、ということですね。
当院でのマウスピース型装置を用いた矯正の根本には、骨格的な補正を考えながら歯並びを整えることをめざすワイヤー矯正の技術があります。マウスピース型装置を用いた矯正でも多くの症例をカバーできるようになりましたが、それでも対応しきれないケースも中にはあり、その場合はワイヤー矯正で対応することになります。これらをしっかり診査・診断した上で計画を綿密に作成し、矯正中の歯並びのチェックもすべて私が対応します。矯正の入り口から出口まで私が責任を持って行うのが当院の強みです。
矯正の計画はどのように立てていくのですか?

マウスピース型装置を用いた矯正では多くの場合、歯科医院のスタッフが口腔内スキャナーで患者さんの口腔内のデータを取り、3Dシミュレーションで矯正計画を立て製造元に送り、そこでAIを活用して作製したマウスピース型装置を患者さんにお渡しするという流れになっています。しかし現在、患者さんごとに適したマウスピース型装置を作製するためのビッグデータを活用できているわけではないため、当院では、それぞれの患者さんに合わせて計画を一つ一つ丹念にチェックし、一本一本の歯をどのように動かすことをめざすのか何度も修正を重ねながら作成していく方法を取っています。デジタルの技術を活用しながらも、歯科医師の目や手を実際に使いながら精度を追求し、患者さんに満足していただけるマウスピース型装置をめざしています。
小児のマウスピース型装置を用いた矯正にも対応
矯正を望む患者さんの悩みにはどのようなものがありますか? また、3Dシミュレーションのメリットは?

大人で多いのは、「噛み合わせが気になる」といった機能的な悩みと、「見た目が気になる」などの心理的な悩みですね。3Dシミュレーションでは、元の歯並びから矯正の過程を経ていく中で最終的にどうなることが見込めるのか、その時系列の変化を患者さんと一緒に画像で確認することができます。また、親知らずを抜きたくない場合には、抜くパターンと抜かないパターンの計画。予算を抑えたい場合には、マウスピース型装置の作製枚数を少なくする計画。結婚式などの用事が近い場合には、その時期までの矯正終了をめざす計画を立てることも可能です。患者さんの要望やライフプランに合わせて臨機応変に対応できるところもメリットだと思います。
小児矯正にも力を入れているそうですね。
お子さんの歯並びを早い段階から気にかける保護者が増え、小児矯正の需要も高まってきています。小児期の歯列矯正には、ワイヤー矯正や床矯正などの方法もあります。しかし、私自身さまざまなセミナーに出席して勉強する中で、子どもの場合も一部の難症例を除いて、マウスピース型装置を用いた矯正が適していると考えています。この矯正方法は歴史が浅く、ワイヤー矯正に比べて実績が少ない印象を持たれる方もいますが、実はワイヤー矯正では難しい乳歯の移動を図ったり、未萌出永久歯の誘導を図る際に有用です。また、ウイングのあるマウスピース型装置を使った方法では下顎を前方に成長させることも望め、ワイヤー矯正ではうまくできなかったアプローチが可能です。上顎骨を骨格的に側方に成長させるためのシステムも開発されていて、今後さらに対応の幅が広がっていくと思います。
小児用のマウスピース型装置にはどんなものがありますか?

例えば、先ほど少し話した奥歯の横にウイングと呼ばれる出っ張りがついているマウスピース型の装置は、いわゆる出っ歯、つまり上顎が下顎より出ている状態のお子さんに使用します。大人の場合、顎の骨の成長は終わってしまっているため、抜歯したり、骨を削ったりする矯正を選ぶか、またはすべての歯を後ろに下げることを図る矯正の方法から選ぶことになります。しかし、子どもの場合はウイングのあるマウスピース型装置を用いた矯正という選択肢があるわけです。また、子どものうちにマウスピース型装置を用いた矯正を受けることにより、大人になってから矯正を受ける可能性を下げることが期待できるというメリットもあります。年齢的には7~8歳から12歳くらいまでに受けるのがお勧めです。
入れ歯治療にも力を入れていると伺いました。
先進の精密入れ歯治療にも力を入れています。近年では入れ歯にも、例えば金属の留め具がなく、見た目が気になりにくいものがあります。ただ、それらは樹脂の部分が分厚く、異物感が強かったり、舌感が悪かったりするのが課題でした。当院が導入している先進の精密入れ歯では、デジタルで歯型を採取した上で、3Dレーザープリンターを用いてチタンを小さく、薄く加工します。これにより、しっかり噛めるようになることが見込めます。異物感が少なく、金属の留め具がないため目立ちにくい上、コンタクトレンズのように気軽に取り外すことができる点が特徴です。特に、高齢者や基礎疾患があるなど、インプラント治療が難しい方には、有力な選択肢の一つになるのではないでしょうか。
将来的には訪問歯科診療での先進技術の活用も視野に
院内設計でこだわっているところはありますか?

オフホワイトと木目調のカラーコーディネートで、スタイリッシュ感や清潔感がありながらも患者さんがなるべくリラックスできる空間づくりを心がけました。照明も、シーリングライトよりもダウンライトのほうがスッキリしますので、ダウンライトを多めに使用しています。診療室は白めのダウンライトですが、カウンセリングルームにはあえて暖色系のダウンライトを設置し、温かい雰囲気の中で患者さんとゆっくりお話しできる環境を整えました。
歯科医師をめざしたきっかけを教えてください。
もともとは医師をめざしていたのですが、縁あって鹿児島大学歯学部に入学しました。卒業後、東京の池袋や埼玉県蕨市、千葉県酒々井町など関東地方のさまざまなクリニックで幅広い診療経験を積み重ねてきました。患者さんの主訴や年齢層もさまざまで、その方のライフスタイルに合う治療を提供することの大切さを学ぶことができました。その後、沼袋ソレイユ歯科・矯正歯科の院長を務めた後、当院の院長に就任しました。
今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

健康寿命が伸びた分、年を取っても自分の歯でおいしいご飯を食べたいと願うシニアの方が増えてきています。歯科医院に足を運べなくなった方には訪問歯科診療が必要になりますが、先端のデジタル機器を活用することで、訪問診療での入れ歯作製などにも活用できる可能性があると考えています。当院での治療に邁進しつつ、先端でありながら実用性の高い歯科医療を追求していきたいですね。歯並びをなんとかしたいと思っている方はもちろんのこと、ご自身の口腔環境を少しでも良くしていきたいとお考えの方は、どうぞお気軽に足をお運びください。
自由診療費用の目安
自由診療とは成人のマウスピース型装置を用いた矯正(全体矯正)/66万円~、小児のマウスピース型装置を用いた矯正(症例によってはウイングのあるマウスピース型装置を用いた矯正を含む)/60万5000円~、精密入れ歯治療/12万1000円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

