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今泉 昌男 院長の独自取材記事

今泉クリニック

(大阪市北区/天神橋筋六丁目駅)

最終更新日:2025/06/11

今泉昌男院長 今泉クリニック main

2024年11月に開業した「今泉クリニック」。2路線が乗り入れる天神橋筋六丁目駅が近く、交差点に面したビルの3階にあり、しかも夜の診療は9時までと、働く人でも通いやすい。「本当は年中無休で診療したかった」と笑いながら語る今泉昌男院長は、大学卒業後に大阪大学医学部附属病院の第一内科に入局。臨床研修を経て、脳神経内科から腎臓内科、循環器内科、皮膚科、アレルギーまで、内科疾患を中心に数多くの分野に精通。「内科の診療はすべてやり尽くした」と思い至り、同院を開業したそうだ。「あえて厳しい環境に身を置き、医師として努力を重ねてきたからこそ、病に悩む人の痛みがわかる」と熱弁する今泉院長。まだ開業して日が浅いにも関わらず、連日患者が押し寄せる院内で、開業までの経緯や診療のモットーなどを語ってもらった。

(取材日2025年5月7日)

夜9時まで診療。誰もが通いやすいクリニックへ

開業して半年がたちました。どのような患者さんが来院されますか?

今泉昌男院長 今泉クリニック1

開業までは会社勤めの方や高齢者の方が多いだろうと予想していたのですが、開けてみると意外にも、若い方が多くいらしていますね。下は1歳のお子さんから上は100歳を超えるお年寄りまで、年齢層も広いです。私はこれまで内科において、診療科を横断した幅広い診療をしてきました。看板にある内科や循環器内科、神経内科だけでなく、花粉などのアレルギー症状や皮膚科の疾患も診ますし、腎臓・泌尿器科から美容の相談まで、オールジャンルで対応できるかかりつけ医をめざしています。まずファーストタッチで当院を受診していただければ、必要に応じて次のステップへもスムーズにご紹介いたします。提携先の病院も数多くありますので、どうぞ安心してお越しください。

多彩な経歴を経て、開業された理由をお聞かせください。

私は兵庫医科大学を卒業後、大阪大学医学部附属病院の第一内科に入局しました。まだ大学の研究科が今のように臓器別になる以前で、第一内科に入局することで循環器や脳神経内科、糖尿病・消化器・腎臓内科と幅広く勉強することができました。そして長い年月をかけて、時には苦労もしながら大学や関連病院で内科的なことをすべてやり尽くした、という思いがあったところで、数年前には新型コロナウイルス感染症の流行も経験し、「よし、次は自分自身でやろう」と決心がついた、というのが開業の経緯です。それから、この開業場所は運良く見つけました。実は医療コンサルタントに依頼して、いくつか候補地を見つけていたのですが、「自分の20年後は?」とイメージした時に、その姿が浮かばず……。迷っていた時に、いつも前を通っていたこのビルに空きを見つけ、自らオーナーさんに電話をかけて交渉。道が開けた、というわけです。

患者さんが受診しやすいように、工夫されていることはありますか?

今泉昌男院長 今泉クリニック2

2つある診察室で動線を分けて診療することで、発熱や感染症の方も待ち時間が少なくなるように工夫をしています。また、診察室のデスクは五角形のような独特な天板のものを採用しました。患者さん側の縁が少し短く、診察の際に自然と向き合いやすいです。感染症において鼻に綿棒を挿入しての検査は必須で、その検査を行いやすくするために、そして患者さんとの心理的な距離を縮める効果も期待して、私がこだわった工夫の一つです。診療時間は午前と午後に分かれ、午後は夜9時まで診療しています。これは、会社勤めの方がお仕事が終わってからでもゆっくり受診できるように、と考えた時間設定でしたが、結果的にはさまざまな職業の方がいらっしゃっていて、夜遅くなるほど混み合う傾向にありますね。この天神橋筋界隈は場所柄、中国人の富裕層が多いことと、ミャンマーからの移住者も増えているため、診療には翻訳機も導入しています。

これまでの診療経験と知識すべてを還元したい

先生が内科の医師になられたのは、お父さんの影響ですか?

今泉昌男院長 今泉クリニック3

はい、内科の医師である父の背中を追い、兵庫医科大学を卒業後は大阪大学医学部附属病院の第一内科へ迷わず飛び込みました。研修医として過ごしたあの頃は、循環器も脳神経内科も消化器内科もすべて同じ第一内科のグループ内にあり、医局人事でいろいろな科を回って、幅広く勉強することができました。入局した翌々年には、大阪労災病院へ行かせてもらいました。入職先では脳卒中や脳神経内科を扱う科でしたが、実際には消化器内科や腎臓内科も、内科のほぼ全科目をローテーションで経験。透析ではプログラミングまで全部、カテーテルは心臓も脳も治療しました。何でもしたというより、むしろ何でもして経験を積まないと、3日に1回の頻度で当直が回ってきましたから。今の働き改革の時代からは、想像もできないですよね(笑)。すべてが自分に与えられた課題だ、勉強だと思って。幅広く診療してがむしゃらに自己研磨をすることが当たり前だと思っていました。

その後、大学へ戻って研究されるのですね。

大学院で脳の研究をしました。MRI画像が一般的でしたが、これは形態医学的な検査であって、脳の血流や代謝を評価するには良いのですが、血管が細くなった先にどれだけ血流があるかは見えません。そこで核医学的な手法として、体の中に微量の放射性医薬品を投与し、臓器などに集まる様子を画像や数値を使って評価するSPECT(単一光子放射断層撮影)とかPET(ポジトロン断層法)といった検査に移ります。核医学はもともと大学の医局の一つの部門でしたが、そこに研究生として配属され、「次に自分に与えられた課題は、核医学だ」となったわけです(笑)。その研究のおかげで、米国・国立精神衛生研究所へリサーチフェローとして、留学することができました。数多くの経験ができて、面白かったですね。

先生のご経験は多岐にわたりますね。

今泉昌男院長 今泉クリニック4

帰国後は、医療機器の開発を通じて社会実践する大阪大学国際医工情報センターへ。提携している企業向けの講義に奔走しました。また、その次に行った大阪大学免疫学フロンティア研究センターでは、研究、論文作成、英語でのプレゼンテーションの日々。その後、母校・兵庫医科大学のPETセンターへ移り、放射線科の仕事をしながらCTを読影し、核医学的な検査に所見をつけるなど。これまではオーダーする立場だったので、検査を受けて対応する真逆の立場を経験できて良かったです。いろいろな視点から物が見えるようになったように思います。それから民間の療養型検査機関へ移り、副管理者として努めながら、大阪市内で夜間・休日の救急往診などにも携わりました。

プライマリケア的全人医療で患者の不安を払拭したい

今、診療にあたって大事にしていることは何ですか?

今泉昌男院長 今泉クリニック5

全人医療です。私が考える全人医療とは、患者さんが納得できる医療です。最近は、患者さんご自身である程度病気について調べてから来院されるケースが増えました。そこに医師として何か付加価値を差し上げたいと思っています。例えばいろいろ調べすぎて不安になっていらっしゃったら、安心できるようなアドバイスを、悩んでいたら「それは問題ないですよ」と不安要素を除外するなどしたいですね。解決策を一緒に考えたいと思っています。それともう一つ、1回受診したら終わり、ではなくて詳しい検査もお勧めしています。長いお付き合いをさせていただけたらうれしいです。

スタッフさんの役割も大きいそうですね。

開業にあたってのスタッフ採用は事務にすべて任せていましたが、良いスタッフが集まってくれたおかげで、仕事もやりやすいです。なるべく待ち時間がないように工夫はしていますが、混み合う時間帯は、スタッフがあらかじめ症状を聞き取りしてくれます。待っている間に話せることで患者さんも安心でしょうし、私はあらかじめキャラクターを含めて伝えてもらえるので、ファーストインプレッションでの判断がしやすくなりました。反対に診察が長引く場合は、事務的な説明を代わってくれます。当院なりのチーム医療の形ができあがりつつあると思っています。

では最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

今泉昌男院長 今泉クリニック6

一度来られた方にお父さんお母さんをご紹介いただけるケースが多くて、うれしく感じています。ちょっとした困り事でも大丈夫です。どこかご要望の病院があれば、スムーズにご紹介することも可能ですので、気軽に来てください。まだ開業から半年しかたっていませんが、これから先クリニックを進化させられるように努めていきます。ぜひご期待ください。

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