佐藤 順一朗 院長の独自取材記事
クリニックプラス池尻大橋
(目黒区/池尻大橋駅)
最終更新日:2025/07/15

池尻大橋駅から徒歩1分の「クリニックプラス池尻大橋」。桜並木で知られる目黒川近くのビル5階にあり、院内は程良くコンパクトなデザイン。佐藤順一朗院長とスタッフたちの雰囲気も穏やかな、居心地の良いクリニックだ。スマートフォン一つで予約から会計までをシームレスに済ませることができ、待ち時間も発生しないシステムを構築しているので、タイムパフォーマンスにこだわる人も満足できるだろう。プライマリケアクリニックとして一般的な内科・小児科の診療を幅広く行いつつも、漢方内科とプラセンタ療法にも意欲的に取り組んでいる。より良い治療を求めて日々研究を重ねる佐藤院長に、診療にかける思いなどを詳しく聞いた。
(取材日2025年6月20日)
内科・小児科を中心に幅広いプライマリケア
まず、クリニックの特色からお聞かせください。

当院は東京に7院、千葉に1院を展開するクリニックプラスグループの一つです。クリニック名のとおり、患者さんの医療体験にプラスの価値観をもたらすことをミッションとしています。「診療時間に間に合わなかった」「待ち時間が長くて困った」といったマイナス体験を、DX化の推進でプラスに転じるのが目標です。例えば、予約はメッセージアプリやウェブサイトから日時と問診票を入力して完了。独自のプログラムで来院から会計までの時間を可能な限り短縮しています。クレジットカード払いなども選択可能です。池尻大橋駅から徒歩1分と立地も良く、土日祝日や平日の夜間も診療しているので、忙しい方も通いやすいのではないでしょうか。
池尻大橋院ではどのような診療をしているのでしょうか。
内科、小児科を中心に幅広い総合診療を行っています。風邪や発熱などでいらっしゃる方が多いのですが、よくある症状に別の病気や特殊な感染症が隠れていないか丁寧に診ることも怠りません。また、アレルギー科では花粉症の舌下免疫療法をはじめ、アレルギー性鼻炎、喘息などの治療も行っています。そして、当院の一番の特色ともいえるのが漢方内科に力を入れている点で西洋医薬では改善が難しい不調などに漢方薬を処方しています。あまり知られていませんが、漢方薬は保険適用にもなりますし、飲みやすい錠剤もあるんですよ。ただし、同じ疾患でもその時々の体調変化に応じて処方を変える必要があるなど、高度な専門知識が問われます。漢方薬はドラッグストアでも購入できますが、コストがかかる上に間違った選択をしている方も多いので、医師による診断のもとでの服用をお勧めします。
漢方薬の他、プラセンタなどさまざまな選択肢を用意しているのですね。

プラセンタ治療は、実は保険適用となる疾患もあります。乳汁分泌不全、女性の更年期障害、慢性肝炎や肝硬変などの慢性肝疾患に対しては保険診療によるプラセンタ注射が可能なのです。女性の更年期障害の保険での治療は45歳から59歳までが対象ですが、火照り、のぼせ、発汗、イライラ、不眠、頭痛などの改善が期待できます。週に1回のペースで通う方が多いのですが、早く症状を改善したいと希望される場合には、週に3回の投薬も可能です。
忙しい働き世代のニーズに先進の医療システムで対応
次に、先生が医師を志した経緯やご経歴を教えてください。

子どもの頃、病弱だったのは多少なりとも影響していますね。深刻な病気にこそかかりませんでしたが「気づいたら病院に搬送されて点滴を受けていた」といった記憶がたくさんあり、医療は常に身近で自然と医師を志すようになっていました。念願かなって医学の道に進み、一つの臓器ではなく全身を診たいと考えて小児外科に入局。新米の頃はかつての自分のような入院中の子どもたちを診るのが主な仕事でした。その後、市中病院に出向して成人も含めた消化器外科の手術を数多く経験。緊急手術で命を救えた方もいれば、末期がんのお看取りをすることもあり、忘れがたい日々でした。その後、学生時代から興味のあった病理の診療と研究に7年ほど従事し、東京医科歯科大学(現・東京科学大学)大学院で博士号を取得。2024年にクリニックプラスに入職し、同年10月に池尻大橋院の院長に就任しました。
どのようなきっかけで漢方を学ぼうと思ったのですか?
病理医時代は平行して一般内科クリニックで診療にあたっていました。ちょうど新型コロナウイルス感染症が流行していた頃で、咳や喉の痛みに処方する薬が完全に枯渇した時には困りましたね。かろうじて漢方薬は入手できていたので、ご希望の方には代替的に処方して切り抜けました。その時を境に漢方に興味を持つようになりました。漢方とは中国の伝統的な医学である中医学が日本で独自に発展したものです。現在は中医学を中心に診療を行うクリニックで師につき学び続けています。そこでプラセンタ療法にも出会ったのですが、どちらも近隣の方々のために役立てることができればと思っています。
患者さんと接するときに大切していることは何ですか?

患者さんのご要望にできるだけ応え、満足してお帰りいただきたくことです。それにはまず、患者さんが何にお困りなのかを正しく把握しなければいけません。お話が苦手な患者さんもこちらが無理に誘導するのではなく、自由に伝えたいことを伝えられるように配慮しています。患者層は20代から40代と比較的若く、近くにお住まいの方、またはお勤めの方がほとんどです。仕事や育児で忙しい世代でもあるので、クリニックプラスならではのシステムを生かしたスピーディーな診療も大切にしています。時々、非常勤の先生も来ますが医師は基本的に私一人。看護師、事務、受付も含め少人数体制だからこそ、全員に楽しく仕事をしてほしいです。小さなクリニックならではの温かさを守っていきたいですね。
保険診療での漢方内科やプラセンタ療法にも注力
今後の展望についてお聞かせください。

これからも「子どもから大人まで診られる町のかかりつけ医」という目標に向かって精進していきたいです。特に当院の強みの一つである漢方診療は、一般的な内科診療では改善が見られない数々の症状にお応えできる可能性を秘めているので、今後とも注力したいと思います。一方、プラセンタの有効成分はいまだ解明されておらず、研究の途中というのも興味深いところです。いずれも保険診療でも行えるケースもあることも含め、正しい情報も広めていきたいです。
お忙しい毎日ですが休日はどうお過ごしですか?
週末は漢方やプラセンタについてさらに学ぶためにセミナーなどに参加するか専門書を使ったインプット作業をしています。その時間が非常に楽しく、良いリフレッシュにもなっています。プラセンタのセミナーでは、内科、婦人科、皮膚科、美容外科など、異なる専門を持つ医師たちとの交流もあり大いに刺激を受けています。一方、漢方は複数の研究会に参加しているのですが、師と仰ぐ先生に出会うことができました。今後ともますます知識を深めていけたらと思っています。
最後に読者へのメッセージをお願いします。

お子さんからご高齢の方までのよくある症状に関してはしっかりと対応できる体制を整えています。平日夜20時まで診療受付をしているので、会社帰りはもちろんのこと、お子さんの急な発熱などにも対応できます。より専門的な診療が必要と判断されるようなら、迅速に高度医療機関にもつなげています。プライマリケアクリニックとして、適切な医療につなげられるよう案内していきますので「どの診療科に相談したらいいかわからない」というときも気軽にお立ち寄りください。もちろん、漢方やプラセンタに関するお問い合わせも歓迎しています。スタッフ一同「できる限りのことをする」というスタンスでやっていますので、少しでもお困りのことがあれば思い出していただければ幸いです。