阿部 賢一 院長の独自取材記事
東京ICCHO日本橋歯科・矯正歯科
(中央区/日本橋駅)
最終更新日:2025/11/13
日本橋駅B9a出口からすぐ、駅に直結するビル1階にあるのが「東京ICCHO日本橋歯科・矯正歯科」。2024年8月に開業した同院では、阿部賢一院長を中心に専門性の高い技術を持ったスタッフがチームとなり、虫歯や歯周病などの一般歯科治療から、矯正、審美歯科、インプラント治療など専門性の高い自由診療まで、幅広い要望に応えている。阿部院長が何よりも大切にしているのは、「患者自身が自分の口の状況を理解し、納得した上で選んだ治療」。患者に後悔してほしくないとの思いから、歯科医師が一方的に治療方針を決めるのではなく、患者自身が望む治療法を選択できるよう力を尽くしている。優しい笑顔が印象的な阿部院長に、同院の診療方針や得意とするセラミック治療、日頃心がけていることなど話を聞いた。
(取材日2025年10月10日)
丁寧な検査と説明で、患者を第一に考えた治療を提供
まずは、こちらの診療方針について教えてください。

患者さんご自身に自分の歯の病気を理解していただき、納得した上で治療方法を選択してほしい、という思いが根底にあります。そのため、まずはCTやエックス線を使いながら精密な検査を行い、丁寧な説明を通して患者さんに今のお口の状況を知っていただくところからスタートします。その上で、どのような治療の選択肢があるのかをご提案し、一緒に相談しながら、最終的には患者さんご自身に治療方法を選択していただくことを基本としています。また、当院ではお口全体をトータルに診察・治療する総合的な歯科治療をめざしています。局所的な治療では、噛み合わせや歯並びの問題など根本的な原因の改善に至らず、再治療を繰り返してしまうリスクが大きいからです。健康な歯を維持していくためにも、お口全体を診断し、根本的な原因にアプローチしていきます。
どのような方が多く来院されていますか?
平日のお昼や夕方は近隣のオフィスで働く方が多いですね。平日は午後7時まで診療しているので、皆さんお昼休みや退勤後に足を運んでくださっているようです。それに対して、平日の日中や土曜日は日本橋周辺にお住まいの方や、少し離れた場所から電車でいらっしゃる方が多い印象です。それに加えて、開業以前に働いていた、同じ法人の「PCP丸の内デンタルクリニック」からの患者さんもいます。私は歯科医師として、「一度治療した患者さんは、責任を持って最後まで診たい」という強い思いがあります。ですから、丸の内を離れた後も、PCP丸の内デンタルクリニックで治療を担当した患者さんにはこちらに通っていただき、引き続きお口の状況をチェックさせていただいているんです。
歯科医師をめざしたきっかけや、これまでのご経歴についてもお聞かせください。

小さい頃から歯が弱く虫歯になりやすかったため、幼いながらに「歯はどうして病気になるのかな?」と気になったのがはじまりです。当時担当してくれた歯科医師の先生が、歯の病気の原因や予防法についてしっかりと教えてくださったことも、この分野に興味を持つきっかけになりました。大学院では噛み合わせと補綴を専攻。しかし、噛み合わせの治療には矯正や口腔外科治療が必要となることが多く、卒業後は審美歯科や矯正、インプラントなどそれぞれを専門とするクリニックに勤め、治療の幅を広げました。「PCP丸の内デンタルクリニック」で8年ほど治療に携わり、副院長を経験した後、当院の院長に就任しました。
マイクロスコープによる精密なセラミック治療に注力
特に力を入れている治療はありますか?

私の専門でもあるセラミック治療ですね。時間がたったらやり直す前提の治療ではなく、一度の施術でできるだけ長持ちするセラミック治療をめざしています。さらに、なるべく元の奇麗な口元に近づけるために、自然な色味や形を追求しています。セラミック接着後も歯肉が左右対称になるよう、事前に噛み合わせを分析し、必要に応じて歯肉のボリュームを調節するための移植手術をご提案することもありますね。セラミック治療は自費診療になるものの、金属や保険診療の樹脂素材に比べて密着性が高いため虫歯や歯周病になりにくくなることが見込め、再治療のリスクを大幅に減らすことが期待できるなどメリットの多い治療です。ご自分の健康な歯を大切にしたいという方や、自然な見た目を望む方はぜひご検討ください。
治療にはマイクロスコープを活用しているのですね。
主に根管治療や、セラミック治療をはじめとした審美面に配慮した治療に活用しています。マイクロスコープは肉眼の約20倍まで拡大できるので、肉眼やルーペでは見えにくい細部も見やすくなり、精密な治療が可能になります。例えばセラミック治療では、補綴物を接着する歯の表面が奇麗に正しく削れているかが補綴物の密着性を大きく左右するのですが、それは肉眼ではごく小さな範囲です。そこでマイクロスコープを使い、細部を確認しながら補綴治療を行うことで、より補綴物が密着することが見込め、虫歯や歯周病の再感染やそれによる再治療のリスクの大幅な低下をめざせます。患者さんの大切な歯を長期間にわたって守っていけるよう治療を行うために、マイクロスコープは欠かせない機器になっています。
その他、治療におけるこだわりはありますか?

セラミックを含めたすべての補綴治療でいえることなのですが、使用する補綴物はどれもかなりこだわって作っています。通常、補綴物を作るとなると、連携する歯科技工所に発注して作ってもらうのが一般的です。しかし当院の場合は、補綴物の種類によって依頼する歯科技工所や歯科技工士の方を変えています。実は同じ歯科技工士の方でも、セラミックの詰め物が得意な方もいれば、セラミックのかぶせ物が得意な方もいて、それぞれに得意な素材や補綴物があります。歯の表面と同様に、接着する補綴物も精密であればあるほど密着性が高まることが見込め、再感染や再治療のリスク低減につながります。ですから補綴物を発注する際には、素材や作るものに応じて上手な歯科技工所や歯科技工士さんにお願いしているんですよ。
不安や痛みに配慮し、誰もが通いやすい歯科医院へ
患者さんと接する際、大切にしていることはありますか?

患者さんには歯科医院や歯科治療が苦手な方も多いですし、こちらが一方的に「こうしたほうがいい」と押しつけては、当院が大切にしている「患者さん自身が納得した上での治療」ができません。そのため、いつでも患者さんの気持ちになって、不安な気持ちをくみ取ったり、望む治療を一緒に考えたりするようにしています。また、当院にいらっしゃる方は働いている方もいれば子育てをしている主婦の方もいて、それぞれ生活背景が異なります。歯の治療にかけられる時間や費用も一人ひとり違っていますから、その方の考え方や生活スタイル、働き方などにも配慮しつつ、最適な治療計画を立てられるよう努めているところです。
スタッフの皆さんの丁寧な対応も魅力ですね。
優しく親しみやすいスタッフばかりで、患者さんに対するあいさつやこまめな声かけも意識してくれています。特にあいさつは患者さんと信頼関係を築く上で欠かせないものですから、これからも大切にしていきたいですね。スタッフの丁寧な対応に加えて、当院では痛みやストレスに配慮し、患者さんの負担の少ない治療を心がけていますので、歯科医院が苦手な方でも通いやすいのではないかと思います。
最後に、今後の展望と読者へメッセージをお願いします。

皆さんの中には、歯の治療を受けているにもかかわらず痛みが取れない、あるいは再発を繰り返してしまうために悩んでいる方がおられるかもしれません。今後は、当院の特徴である根本原因にフォーカスした治療で、そうした方々の力になりたいと思います。そして今、皆さんにお伝えしたいのは、「自分の歯こそが最も価値がある」ということ。もしも病気や事故で歯が欠損しても、治療をすれば噛み合わせを補うことは見込めるでしょう。しかし、残念ながら失った部分を元に戻すことはできません。そのため、できる予防には取り組むべきですし、歯科医師として再治療が必要になるような施術はしたくないと考えています。患者さん自身にも、ぜひご自分の歯を大切にしていただき、生涯おいしく食事ができる幸せを味わっていただきたいですね。
自由診療費用の目安
自由診療とはワイヤー矯正/93万5000円~、マウスピース型装置を用いた矯正/38万5000円~、インプラント治療/22万円~、セラミック治療/4万9500円~、歯肉のボリュームを調節するための移植手術/5万5000円程度 ※症例により異なりますので、詳しくはクリニックへお問い合わせください

