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生理痛、過多月経など
気になることは婦人科に相談を

芦屋ウィメンズクリニック

(芦屋市/芦屋駅)

最終更新日:2025/04/15

芦屋ウィメンズクリニック 生理痛、過多月経など 気になることは婦人科に相談を 芦屋ウィメンズクリニック 生理痛、過多月経など 気になることは婦人科に相談を
  • 保険診療

多くの女性が悩んでいる生理痛(月経痛)。痛みの度合いは人それぞれだが、中には立ち上がれなくなるくらいの痛みに悩まされる人も多く、月経不順・無月経などについても、相談をしたいと考えている女性は少なくない。「日常生活に困難が生じていたり、症状に不安があったり、どんな些細な動機でも相談してほしい」と話すのは、JR神戸線・芦屋駅からすぐの場所にある「芦屋ウィメンズクリニック」の錢鴻武(せん・こうぶ)院長。そこで今回は、錢院長に気になる婦人科疾患と、具体的な治療内容について話を聞いた。

(取材日2025年3月15日)

治療のメリットに目を向けて、少しでもつらいと感じているのなら相談を

Q普通の⽣理痛と、病院を受診すべき⽣理痛の違いは何ですか?
A
芦屋ウィメンズクリニック 生理痛に不安を感じたら早めに相談してほしいと話す院長

▲生理痛に不安を感じたら早めに相談してほしいと話す院長

「痛み」は常に不快なもので、「普通の痛み」などはないと考えています。病院を受診するのに客観的な基準などは気にせず、主観で判断してください。痛みにより、学業や仕事、日常生活に影響が出る、痛みがあることに不安を感じるなど、受診する理由はそれで十分です。「月経は痛くて当たり前」と思っている方がわりと多いのですが、本来は痛いものではありません。少なくとも、鎮痛剤を使わないと生活ができないほどの痛みは、「普通」とは言えません。過多月経も同様です。毎月の痛みや出血で、日常生活が何かしら制限されるのは、長い目で見ると非常に大きな損失です。症状を和らげる手段を知るためにも、婦人科で相談することをお勧めします。

Q生理痛や過多⽉経の原因にはどのようなものがありますか?
A
芦屋ウィメンズクリニック 治療が必要な場合、患者のライフプランを考慮して進める

▲治療が必要な場合、患者のライフプランを考慮して進める

代表的な疾患としては、子宮筋腫や子宮内膜症などがあります。しかし、生理痛を主訴に受診をしても、実は半数くらいの方はこれといった原因が見つかりません。機能性月経困難症と呼ばれ、薬物治療の対象になります。一方、子宮筋腫や子宮内膜症がある場合は、薬物に加えて手術も含めて方針を提案します。子宮内膜症の本質は骨盤内の炎症なので、初期には見過ごされがちで、チョコレート嚢腫や、子宮腺筋症はある程度進行した方に見られます。それらの病変がなくても、丁寧に診ることで臨床的には子宮内膜症は診断できます。徐々に進行していく疾患なので、未来のことを考えると、疑わしい段階で治療することは十分意義があると思います。

Q子宮筋腫や子宮内膜症の治療はどのように行いますか?
A
芦屋ウィメンズクリニック 患者の希望により院長が手術を担当する

▲患者の希望により院長が手術を担当する

通常は薬物療法から始め、症状の緩和が十分に見込めない場合や、薬物が続けられない場合に手術を提案します。病状に応じて、子宮鏡または腹腔鏡手術が選択されます。まず、「子宮鏡手術」では、膣からカメラを入れて、子宮内の筋腫やポリープを確認しながら切除します。病変の大きさと、できている場所にもよりますが、当院では局所麻酔と鎮静下に日帰り手術を行っています。また、「腹腔鏡手術」では、おなかからカメラを入れ、小さな傷だけで子宮筋腫や子宮内膜症の切除、または臓器の摘出を行います。その場合は、私自身が提携医療機関へ出張して手術を行います。いずれの手術も、過多月経や痛みなどの症状改善、妊孕能の向上が期待できます。

Q⼿術後の妊娠にはどのような影響がありますか?
A
芦屋ウィメンズクリニック 同院では必要に応じて迅速な検査が可能

▲同院では必要に応じて迅速な検査が可能

妊娠を妨げている病変を切除することで、より妊娠に有利な環境をつくることが期待できます。私たちが常に意識しているのは、手術が患者さんの未来の妊娠や生活を変えるということ。子宮筋腫や卵巣嚢腫などの病変を取り除くことは目的の一つですが、子宮や卵巣は形だけが残っていればいいわけはなく、機能面への配慮がとても重要です。子宮の縫合を雑に行ったり、卵巣を乱暴に扱って機能を損ねたり、合併症を起こして逆に妊娠しづらくしたりすると、何を目的として手術をしたのかわかりませんよね。あと、子宮筋腫を切除する手術を行うとお産は帝王切開になることが多いので、その点は事前にお話をして理解をいただく必要があります。

Q無月経や月経不順の原因にはどのようなものがありますか?
A
芦屋ウィメンズクリニック 患者の状態やライフプランに応じて適切な治療の提案を行う

▲患者の状態やライフプランに応じて適切な治療の提案を行う

月経のサイクルは排卵のサイクルで決まります。ですから基本的には排卵障害の有無を見極めるのが大切です。月経の予定日が多少前後しても、排卵をしていれば生理的な変化の範囲内といえます。もし排卵をしていなければ、それへの対応が必要です。無月経に対して、とりあえずホルモン剤を使って、後は放置してしまう方がいますが、それは根本的な解決にはなりません。排卵がうまくいかない原因を調べ、妊娠の具体的なプランがある人には、排卵できるように手助けする必要があり、しばらく妊娠の予定がない人に対しては、無排卵を放置することによって起こり得る健康面への影響を取り除くための治療アプローチが必要です。

ドクターからのメッセージ

錢 鴻武院長

日々の診療を通じて、薬物治療に対して抵抗感のある方が思ったよりも多いと感じています。その方々の話を聞いていると、ほとんどは正しく知らないがゆえの漠然とした不安や、不確かな伝聞による誤解が原因だとわかります。何事も正しく知ることが重要です。また、薬物治療だけじゃなく、手術にもいえることですが、合併症や副作用などのリスク面にフォーカスしすぎないでください。確かにすべての治療には何らかのリスクが伴います。しかし、リスクを上回る治療のメリットが期待できるから、その治療が成立しています。治療によるリスクにとらわれすぎず、治療を「しない」ことで背負うリスクも考慮に入れ、治療方針を選択してほしいと思います。

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