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錢 鴻武 院長、錢 瓊毓 副院長の独自取材記事

芦屋ウィメンズクリニック

(芦屋市/芦屋駅)

最終更新日:2025/02/10

錢鴻武院長、錢瓊毓副院長 芦屋ウィメンズクリニック main

JR神戸線・芦屋駅から徒歩3分の医療ビル4階にある「芦屋ウィメンズクリニック」。市立芦屋病院で10年にわたり手術実績を重ねてきた産婦人科専門医の錢鴻武(せん・こうぶ)院長が2024年11月に開業した。これまで内視鏡外科手術の技術を磨いた鴻武院長は、同院においても先進の細径子宮鏡システムを駆使し、従来は入院が必要だった手術を日帰りで提供。院長の姉で、同じく産婦人科専門医の錢瓊毓(せん・けいいく)副院長はコンサルタント経験を生かした知識の伝達、心療内科での診療経験を生かした心理面のケアにも注力している。診療では患者との対話を重視し、トータルコンサルテーションによる相談体制も整備。「技術と知識が未来を変える」をモットーに、患者の人生に寄り添う医療をめざす鴻武院長と瓊毓副院長に話を聞いた。

(取材日2024年12月28日)

産婦人科一般診療から専門的な医療までをシームレスに

まず先生方のご経歴を教えてください。

錢鴻武院長、錢瓊毓副院長 芦屋ウィメンズクリニック1

【鴻武院長】九州大学医学部を2003年に卒業後、東京と大阪の大規模病院で産婦人科医として研鑽を積みました。特に子宮筋腫や子宮内膜症といった婦人科の良性疾患の内視鏡手術を専門としてきました。その後、市立芦屋病院で10年間勤務医としての経験を積み、数多くの手術を手がけ、部長職も務めました。
【瓊毓副院長】私は外資系コンサルティング会社で数年働いた後に医師をめざして富山大学医学部に入学し、2008年に卒業しました。卒業後は東京で産科と一般婦人科領域に注力して産婦人科医としてのキャリアを重ねてきました。心療内科での診療経験もあり、産婦人科医として月経前症候群(PMS)や更年期における精神的な不調を訴える患者さんに対して可能な範囲でケアを行い、必要に応じて専門医療機関への橋渡しもしています。

地域の医療環境についてはどのような課題を感じておられたのですか?

【鴻武院長】阪神間は東西の交通の便が非常に良く、大阪や神戸の医療機関に患者さんが集まる傾向がありました。2014年当時の兵庫県内には高度な内視鏡手術を行える婦人科医が非常に少なく、人口密度の高い阪神間であっても、婦人科の内視鏡手術においては医療過疎地ともいえる状況でした。それを改善すべく市立芦屋病院への就職を決めました。この十年でその環境は大きく改善されましたが、同時に、高度な内視鏡手術のニーズはもっと広域にわたることも感じました。遠方から手術を希望してはるばる芦屋まで来られる患者さんも多く、中には相談できる専門の医師が近くにいなかったため、手術を迷っているうちに状態が悪くなった方も少なくありませんでした。ただ患者さんが紹介されるのを待つだけでなく、婦人科内視鏡の専門の医師として、入り口の医療と情報発信も担い、専門的な医療へ容易にアクセスできる環境を整える必要性を強く感じました。

それで開業を考えられたのですね。

錢鴻武院長、錢瓊毓副院長 芦屋ウィメンズクリニック2

【鴻武院長】はい。遠方の方でも気軽に医療相談を受けたり、情報にアクセスできる仕組みをつくれないかと考え、オンライン診療のシステムを使った新しい医療サービスの構想を練っていました。そんな折、芦屋市内を散策中に医療ビルの建設を知り、この地での開業を決めました。大阪や神戸などの大都市と違い、芦屋ののどかな街並みは、人の心を落ち着かせます。それでいて、都市部へのアクセスも抜群です。医療を受ける環境として最適な場所だと思いました。いつか一緒に診療ができたらと話していた副院長のキャリアチェンジのタイミングとも合致して、2024年11月の開業につながりました。

先進の技術と新しい診療スタイルへの挑戦

子宮内視鏡の日帰り手術を行うようになった経緯についてお聞かせください。

錢鴻武院長、錢瓊毓副院長 芦屋ウィメンズクリニック3

【鴻武院長】従来の子宮内視鏡手術では、小指ほどの太さのカメラを使用するため、全身麻酔や脊椎麻酔と1泊以上の入院が必要でした。仕事や育児で多忙な年代の女性にとって、この入院が大きな壁となって、手術を諦めてしまうケースも少なくありません。そこで当院では、わずか5mm径の新しい子宮鏡システムを導入しました。手術は局所麻酔と軽い鎮静で行うので、日帰りで行えます。子宮内膜ポリープや粘膜下子宮筋腫は、子宮鏡手術が可能な場合が多いので、ぜひ相談してほしいです。

実際の手術時間や患者さんの負担はどの程度でしょうか?

【鴻武院長】日中の診療時間内に手術を行っています。麻酔から手術まで約20~30分程度で終了し、術後は1時間ほどベッドで休めば帰宅できます。翌日から通常の生活に戻れることが大きなメリットですね。

出張手術について教えていただけますか?

錢鴻武院長、錢瓊毓副院長 芦屋ウィメンズクリニック4

【鴻武院長】私自身は腹腔鏡手術や骨盤臓器脱手術についても専門的に学んだ経験を持ち、専門の一つとしています。それらの手術が必要な方の場合は、提携医療機関へご紹介するか、私自身が提携医療機関へ出張して手術をしています。術者の個々の力量は患者さんにはなかなか伝わりにくいものですが、同じような経験を積んでいても、実際には違いがあります。術者の技量で患者さんの未来が変わることもあると考えています。ある医師に「できない」といわれた手術でも、別の医師ならできることもあります。子宮や卵巣の腹腔鏡手術を検討されている方は、一度ご相談いただければ幸いです。遠方で来院が難しい方でも、まずはオンラインでお話を伺って、当院が提案できる治療法をお話しできればと思います。

オンライン診療システムについて詳しく教えてもらえますか?

【鴻武院長】遠方にお住まいの方やお仕事で来院が難しい方のために、オンライン診療を積極的に取り入れています。ピル処方から手術の相談やセカンドオピニオンまで、対応している範囲は広く、初診からご利用いただけます。オンラインで話を伺った上で、実際に検査や手術が必要な場合は、患者さんの状況に合わせて来院日程を調整します。また、当院のオンライン診療のシステムは海外からもご利用いただけるので、国外にいながら、日本語で専門的な医療相談を受けることができます。これまでもアメリカやオーストラリアにお住まいの方が利用され、手術が必要な場合には日本に帰国された時に応じられる仕組みも整えています。さらに日本語での受診に不安がある外国の方向けに、英語や中国語でのオンライン相談も実施しています。距離と言語の壁を越えて専門的な医療を提供できる体制を整えています。

知識と対話を重視したこれからの婦人科医療

「技術と知識が未来を変える」というモットーに込められた思いを聞かせてください。

錢鴻武院長、錢瓊毓副院長 芦屋ウィメンズクリニック5

【鴻武院長】婦人科の良性疾患は、命に関わらないと軽視されがちですが、月経痛や不妊など女性の人生に大きな影響を与えます。例えば毎月の生理痛で、活動が制限される日がわずか数日でもあると、その積み重ねが気づかぬうちに日常生活やキャリアに大きく影響を与えかねません。早期から医療や今後の人生設計の相談ができる医師が近くにいて、患者さんに正しい知識があれば、人生の選択肢が広がると考えています。
【瓊毓副院長】例えば、女性のキャリア形成の中で、いつ妊娠・出産するのか、というのは多くの方にとって大命題です。「仕事が楽しい。でも子どもも欲しい。自分は今何をすればいいのか? いつ何を考えるべきなのか?」となんとなく疑問に感じている女性はたくさんいらっしゃると思います。そんな方にこそ、産婦人科医院を大いに利用して、ご自身の望む未来をつかんでほしいと思います。

そうした背景があって、医療相談に力を入れておられるのですね。

【瓊毓副院長】はい。当院では通常の保険診療に加え、自費診療での「医療相談」の枠を設けています。これは時間をかけて患者さんの状況を理解し、将来を見据えた適切なアドバイスをするためです。例えば、他院で不妊治療中の方が自分の状況を整理したいと来院され、ポイントを明確にすることで治療がうまく進むというケースもあります。知識を得るための投資として、この時間を大切にしていただけたらと考えています。

最後に、今後の展望をお聞かせください。

錢鴻武院長、錢瓊毓副院長 芦屋ウィメンズクリニック6

【鴻武院長】まったく違うキャリアを持つ2人の医師が在籍している強みを生かして、日常的に遭遇し得るちょっとした悩みから専門的な治療が必要な分野まで、幅広い需要に応えていきます。また、医療技術の進歩は確実に患者さんの未来を変えると信じていますが、それ以上に重要なのは、患者さん自身が自分の体のことを理解し、適切な選択ができるようになることです。そのための情報を提供しながら、患者さん一人ひとりの人生に寄り添い、より良い選択ができるようサポートしたいと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

セカンドオピニオン/最初の30分 1万6500円、以降10分ごとに5500円
医療相談/30分 8800円

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