奥村 元治 院長の独自取材記事
はいしゃさん 大阪上本町
(大阪市天王寺区/大阪上本町駅)
最終更新日:2025/05/23

2024年11月に開業した「はいしゃさん 大阪上本町」。「うえほんまち歯科」の分院で、より地域の患者に受け入れられる歯科医院をつくりたいと新たに展開。患者の本質的な思いをくみ取ることを重視しながら、口全体を総合的に診る包括的なアプローチを行い、小さな子どもや若い世代、ファミリー層なども通いやすい歯科医院をめざしている。インタビューでは奥村元治院長に、同院の強み、歯科医療にかける熱い想いなど、詳しく聞いた。
(取材日2025年4月19日)
「うえほんまち歯科」の分院として開業
こちらのクリニックが「うえほんまち歯科」の分院として開業した経緯を教えてください。

分院展開の理由は2つあり、1つは「患者さんファースト」の思いからです。本院である「うえほんまち歯科」の来院数が非常に多くなってきたことで、予約が取りづらい、混雑が増えているという問題を抱えるようになりました。そこでより多くの患者さんを受け入れて、混雑を解消し、地域の皆さんの役に立つためには何をしたらいいのかを考えたところ、近くに分院展開をするという考えに至りました。
患者さんの層の違いを教えてください。
本院の患者さんを診ていると、質の高い、先進的な治療を求める方が多く来院されていると感じています。例えば40~60代の子育てを一度終えて自己投資ができる方や、他のクリニックで抜歯や神経を取るなどの提案をされて、それはしたくないと考える方が、紹介やクチコミなどで来られています。その一方で、子育て中の方や若い女性などは少し通いにくい雰囲気もあったのかなと感じていました。そこで分院は、乳児や子ども、学生さん、若い女性、ママさん、会社員などが気軽に通いやすい医院にしています。
クリニックづくりでこだわったポイントなどありますか?

この上本町エリアは文教地区で、学習塾や予備校が多く子どもが多い街です。教育に意識の高いファミリー層も多く住んでいます。そこで、子どもや子どもを育てている親世代に対して通いやすい雰囲気にしようと、看板はライトなカラーにして、内装やインテリアは北欧風のインテリアでまとめました。子どもの頃からしっかりと歯科医院に通っておくと、後々歯のトラブルになりにくかったり、もしくは未病といって病気を未然に防ぐことにつながったりします。また、将来的に大がかりな治療を回避することにもつながりますから、時間のある時に少しでも通っていただければうれしいですね。
歯科医療を通じて、みんなの人生を豊かに
奥村院長が歯科医師をめざしたきっかけは何ですか?

私が歯科医師をめざした理由の一つは、両親の存在です。私の両親は現在60代ですが、若い頃から歯のトラブルに悩んでいました。彼らの痛みや不便さを間近で見ていた私は、歯の健康がどれほど人生にとって重要かを実感し。「自分が治療を手助けできたら」という思いから、歯科医療の道に興味を持ち始めました。そして若いうちから予防しておけば将来的に困ることは少ないので、20代、30代の方々にとって通いやすい歯科医院の必要性も強く感じました。
理事長との出会いを教えてください。
実は私はもともと、本院である「うえほんまち歯科」に患者として歯のメンテナンスに通っていたんです。大学を卒業して初期研修を終えた後、さらに学ぶべく医学の予備校に通っていたのですが、それと同時にどこかに自分の理想とする医療を提供できる方法はないかなと探していたんです。そしてこの「うえほんまち歯科」に出会い、先生の話を聞いたり、歯科衛生士さんから話を聞いたりするうちに、この歯科医院でしっかり治療技術や知識を学べば、自分の理想とする医療が歯科治療で実現できると感じて、メンテナンスが終わった後に面接を申し込みました。そして本院で勤務した後、この分院の院長に就任しました。
日々の診療で大切にしていることは何ですか?

当院を運営する「医療法人悠志会」の理念が「歯科医療を通じて人生を豊かにすること」です。この理念を、芯をぶらさずに継続していくことが大切だと思っています。日々の診療で忙しい中、患者さん、歯科技工士、院内の歯科衛生士やスタッフなどたくさんの人とコミュニケーションを取る中で、やはりいろんなことが起こります。そんな中で立ち戻るのは、「誰のため、何のためにやっているのか」ということ。技術があることはもちろん重要ですが、一番必要なのは患者さんを思う気持ちではないでしょうか。医療行為を提供する歯科医師として、そして院長として、患者さんと働いているスタッフの人生も豊かにする気持ちで日々の診療に向き合っています。
すべての領域を診療し、包括的にアプローチ
こちらのクリニックで注力している治療は何ですか?

当院には、小児内科、口腔外科、歯周病治療、インプラント治療、入れ歯治療、矯正治療、根管治療、審美歯科など、幅広い診療項目があります。大切にしているのは、一つ一つにフォーカスして深く理解しながら、包括的に考えることで予防や未病につなげていくことです。例えば、矯正治療で歯列や骨の状態を整えるアプローチによって、副次的に歯周病の症状改善が期待できることもあります。また、顎を広げるための小児矯正は、将来的な不正咬合だけでなく顎関節症の予防にも有用ですし、顎の拡大が鼻腔に影響して鼻呼吸がしやすくなったり睡眠時無呼吸症候群を防いだりすることも見込めます。今の現在の状況を見て、矯正学的、保存学的、予防医学的、歯周病学的、口腔外科的などさまざまな観点から10年後、20年後、30年後がどうなるかを予測し、問題があれば今現時点でのベストと思われる解決法を提案したいと考えています。
先生はさまざまな分野に精通しているのですね。
予防をはじめ未病の段階でのアプローチは、すべての分野を理解したらたどり着ける領域だと思っています。そのためにはすべての分野をしっかりと学び尽くさないとなかなか難しいものですが、だからこそ挑戦する価値があると考えていますし、これこそが自分が求めている医療の本質かなと思います。医療というのは治療することを思い浮かべる人も多いと思いますが、私は医療とは治療しないことを目的に行う行為だと考えています。一人ひとりの持ち物である、口の中の歯、骨、歯根膜、顎関節など、医療によって大切な体の一部を守り、高齢になっても劣化しにくくすることにこそ、医療の価値はあるのではないでしょうか。すべての分野に精通している理事長と本院院長の高田翔一先生の背中を見て、私も追いつけ追い越せでやってきましたので、自信を持って包括的なアプローチでの診療ができるようになってきました。
最後に、読者にメッセージをお願いします。

多くの方は、歯が1本だけ悪くなっても、「これくらいなら大丈夫」と思うことがあるかもしれません。しかし、たった1本の歯が歯並び全体や噛み合わせ、さらには健康な他の歯にまで悪影響を及ぼすことがあります。だからこそ、私たちは「たった1本の歯」であっても、その治療に全力を注ぎます。可能な限り歯を削らず、抜かない治療を行うことで、患者さんの歯の健康を長期的に守ることを大切にしています。私たちの望みは、地域の皆さんが歯のことで悩んだりせず、自分の歯で食事をおいしく食べられること。治療に通うのではなくて自分の歯を大切にするきっかけとなるような歯科医院として存在できたらうれしいです。この上本町において、地域の皆さんにとってなくてはならない歯科医院をめざして成長していきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
自由診療費用の目安
自由診療とは矯正:小児44万円、大人(全顎)88万円~、インプラント:約70万円(その他オプションの処置が入ると追加されます)、セラミック ジルコニア:8万8000円、セラミック:11万円、ホワイトニング:2万2000円~