今野 公士 理事長の独自取材記事
湘南友愛眼科
(平塚市/平塚駅)
最終更新日:2024/12/25

平塚市大神の大型アウトレットモール内にある「湘南友愛眼科」。理事長の今野公士(こんの・きみひと)先生は眼科の中でも涙道を専門に研鑽を積んできた日本眼科学会眼科専門医。同院では、これまで力を入れてきた涙道手術、白内障手術、屈折矯正手術はもちろん、より幅広い眼科診療で地域貢献したいと考えている。小さな子どもを育てているファミリー層も多いエリアということもあり、弱視・斜視にも力を入れていく考えだ。2025年4月からはほぼ年中無休となり、忙しい世代でも通いやすくなるという。ハイブランドのサーフボードも飾られたおしゃれなクリニック内で、気取りのない笑顔でインタビューに応じてくれた今野理事長に、診療にかける思いなどを詳しく聞いた。
(取材日2024年11月25日)
季節の香りと音に包まれる海辺のカフェのような空間
サーフボードも飾られて海辺のカフェのような空間ですね。

当クリニックはサッカーチームのクラブハウスやドッグランも配置された大型アウトレットモールの一角にあるので、ショッピングのついでに立ち寄るのも楽しみなクリニックにしたいと思いました。待合室では少しでもリラックスしていただけるよう、アロマだけではなく四季の移ろいを自然環境音と周波数で体感できるシステムを導入しています。SDGsへの取り組みとして内装はなるべく天然素材のタモ材やスギ材を使用しました。サーフボードと季節のオーナメントを飾っているトーテムツリーは、とあるハイブランド製で気づいた患者さんに驚かれることも。ロゴは控えめでわかりにくいので、ぜひ近くで確かめてみてください。
なぜ、この場所に開業しようと思われたのですか?
周囲はまだ田畑も多いのですが、1万人規模の都市構想のもと開発が進められています。海老名インターチェンジからもすぐですし、東海道新幹線の新駅を誘致しようという動きもあるそうです。休日ともなるとアウトレットモールは少子化のニュースがうそのようにたくさんの子ども連れでにぎわい、未来のあるエリアと感じています。今後ますますの移住が見込まれるファミリー層を長い目で診られればと開業を決めました。近くには私が専門とする涙道治療に特化している眼科がないこともあり、近隣の先生方にも歓迎しますと言っていただけたので、チャレンジしてみようと思ったんです。
仕事や育児に忙しい世代も通いやすい工夫をなさっているとか。

現在は水曜を休診日としていますが、2025年4月からはアウトレットモールの営業日に合わせほぼ年中無休とする予定です。手術も日曜・祝日にも実施できるよう、スタッフを教育しつつ準備中です。例えば、白内障の手術は高齢の方が多く、その子どもの働き世代が有給休暇を取って親御さんをお連れになるケースも少なくありません。だからこそ、会社を休まずに済む仕組みをつくりたかったんです。お子さんやペットも一緒に来て、手術が終わるのを待つ間はイベントを楽しんだりカフェで休憩したり、そんな一日を過ごしていただくこともできるのではないでしょうか。アウトレットモールには富士山が裾野まで見えるテラスもあるので、忙しい毎日を過ごしている方もリフレッシュしていただければと思っています。
日曜の日帰り手術や、小児の斜視・弱視治療にも意欲
次に、先生のこれまでの歩みを教えてください。

祖父は内科医師、父は脳神経外科医師という家に育ち、医師になることを期待されて育ちました。でも、高校時代はやんちゃで(笑)、成績も下がって家族から疎まれるように。医学部に合格すればまた愛されるはずだと頑張り、杏林大学に合格することができました。父の勧めもあって最初は脳神経外科に所属していましたが、結局はもともとやりたかった眼科に入局。目の腫瘍や涙道などに関わる眼窩(がんか)という脳神経外科とも関わりの深い分野を専門とし研鑽を積みました。その後、大学の外勤先として八王子にある当法人の近藤眼科(現・八王子友愛眼科)に勤務し、2014年には継承して院長に就任。武蔵野院、湘南の当院と分院を立ち上げるとともに、涙道疾患に関する講演活動にも力を入れてきました。白内障、緑内障、網膜硝子体と比較して涙道手術のスペシャリストは少ないのですが、必要としている患者さんは多いんですよ。
こちらでも涙道などの手術をなさる予定ですか?
涙道はもちろん、今後は白内障、眼瞼下垂、眼内コンタクトレンズを使用した屈折矯正手術などもできるようにしていく予定です。そのために、現在はスタッフの教育に取り組んでいます。しかし、八王子のように高度な手術に特化したクリニックというよりも、「地域に根差して幅広い診療を提供するクリニック」が目標です。例えば、子どもが多いというエリア特性から、弱視や斜視にも力を入れたいと思っています。来年4月からは小児眼科を専門とする杏林大学の後輩も診療に加わる予定です。視能訓練士による視機能検査で成長をしっかり見守りながら訓練指導も強化していきます。斜視の手術が必要になった際も、東海大学医学部付属病院、杏林大学医学部付属病院などを迅速に紹介できるのでご安心ください。
日々、何を大切にして診療に向かっていますか?

患者さんに対して大切にしているのは「うそのない診療」を提供することです。伝えにくいことでもごまかさず、膝と膝を突き合わせ目を見て真実をお話しするようにしています。一方、スタッフたちに対しては少しでもモチベーションがアップできるようにと心を砕いていますね。例えば、当法人では視能訓練士も手術室に入ることができる機会を設けています。大学病院でもなかなかないかもしれませんが、自分たちが担当していることが診療にどうつながっていくのか身をもって知ってほしいからです。そうすることで、より患者さんにも説明しやすくなるでしょう。知識や技術だけではなくホスピタリティーを育める場をつくっていきたいと思っています。
うそのない診療を貫き、信頼されるクリニックをめざす
今後の展望についてお聞かせください。

手術はスポーツのような面があって、一度離れてしまうと元のクオリティーを維持するのは難しいでしょう。だからこそ、ピークを保ちながらも次世代を教育していきたいと思っています。私自身が継承して受け取ったクリニックでもあるので、いずれは次にバトンタッチしていきたいです。そのためにも、誰もが働きやすいクリニックでありたいとも思っています。女性が多い職場でもあるのでセキュリティーに関しては今後とも万全の体制で望みたいですね。いずれは、涙道や白内障の手術が行き届いていない関東圏外のエリアでも診療を提供できればという夢もあります。たとえクリニックを増やすことがあったとしても、時間をかけてスタッフを育てるというポリシーは大切にしていきたいです。
お忙しい毎日ですが休日はどうお過ごしですか?
このところ、湘南院の立ち上げ、セミナー、研究会、依頼原稿の執筆などに追われていて、ほとんど休めない状態ですね。症例研究会に視能訓練士たちも連れて行って発表する機会も設けました。時間ができたらゴルフを再開したいです。ゴルフ仲間に「白内障の手術をしたらスコアが上がりますか?」とよく相談されるのですが、「それは期待しないでください」とはっきりお話ししています(笑)。ただ、芝生の緑がきれいに見えるようになることは期待してください。セミナーでも発表したのですが、人間は老化すると青色が見えにくくなるんですよ。世界が黄色っぽくなりご飯もおいしくなくなってしまうので、青を補正するためのレンズを入れて人生を楽しんでいただけたらと思います。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

当クリニックは大学病院などで先進医療に携わる医師、子育て中の女性医師など、さまざまなメンバーが集い、チーム医療で診療にあたっています。知識や技術だけではなくコミュニケーションスキルも高く、患者さんの悩みにきめ細かに寄り添いたいと思っている医師ばかりです。視能訓練士、看護師、受付、事務とも力を合わせて、患者さんにとって少しでも居心地の良い場所にしていきたいと思っています。湘南エリアの方々にも信頼していただけるよう「うそのない診療」を今後とも追求していくのは変わりません。どんな小さなお悩みでも、遠慮せずにご相談ください。コンタクトレンズや眼鏡の処方にも対応しているので、アウトレットモールでのお買い物のついでにお立ち寄りいただければ幸いです。