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稲波 整 副院長の独自取材記事

いななみクリニック

(神戸市西区/明石駅)

最終更新日:2026/02/04

稲波整副院長 いななみクリニック main

神戸市西区の閑静な住宅街に位置する「いななみクリニック」は、2024年10月1日に開院。親子3代にわたる医師の家系に育った稲波整(いななみ・ひとし)副院長が、父である稲波宏(いななみ・ひろし)院長とともに地域医療の新たな拠点を築いている。循環器内科が専門の整副院長は、「専門分野にとらわれず全身を診る」という父譲りの哲学を大切にする。リウマチ・膠原病・人工透析に造詣が深い宏院長、循環器内科を得意とする整副院長、心臓血管外科に精通する非常勤医師という、専門を異にする3人の医師が緊密に連携するチーム医療を強みに、認知症ケアや通院困難な人への訪問診療まで、幅広いニーズに応える診療体制を構築。地域住民が「まずここへ行けば安心」と思えるかかりつけ医としての矜持を、整副院長に聞いた。

(取材日2026年1月15日)

親子で受け継ぐ「人のために」という医師の信念

先生が医師を志された背景には、どのような影響があったのでしょうか?

稲波整副院長 いななみクリニック1

祖父も父も医師という環境で育ち、子どもの頃から自然と医師という職業を意識していました。特に身近な存在である父の、仕事に対する誠実な姿勢には強い影響を受けています。父は決して利益を優先することなく、常に「人のためになる仕事」として医療に向き合っていました。その背中を見て育つ中で、私も自身の技術や知識を誰かの役に立てたいと強く願うようになり、迷うことなくこの道を選んだのです。実際に医師として働き始め、患者さんから「診てもらえて良かったです」「ありがとうございます」と言葉をいただけることは、何よりの励みになっています。父から受け継いだ「人のために尽くす」という信念は、今も私の診療の根底にあります。

専門分野として循環器内科を選ばれた理由と、その魅力について教えてください。

循環器内科は父もかつて学んだ分野であり、私自身の性分に非常に合っていると思ったからです。循環器疾患は診断基準が明確で、治療にスピード感が求められる点が特徴です。一刻を争う現場も多く、命に直結する疾患を扱うからこそ、そこに関わる責任とやりがいは非常に大きいと感じています。実は、私が大学に入った時の循環器領域の教授が、かつて父が指導を仰いだ先生だったという縁もありました。親子2代で同じ恩師に教えを受けることができたことは、私にとって大きな礎となりました。これまでみどり病院の心臓弁膜症センターで研鑽を積んできましたが、現在はその経験を生かし、地域のかかりつけ医として心疾患の早期発見や予防、術後の丁寧な管理に力を注いでいます。

診療において、特に意識されているモットーなどはありますか?

稲波整副院長 いななみクリニック2

「専門分野の枠に固執せず、患者さんを全身的に診る」ことです。これは勤務医時代から父に教わってきたことであり、私自身も強く意識している部分です。例えば「呼吸がつらい」という訴えに対し、循環器内科だからといって心臓の検査だけで終わらせることはしません。原因が肺にあるのか、あるいはそれ以外の要因なのか。患者さんの訴えに対し「専門外です」と突き放すのではなく、根本的な原因を突き止め、納得いただける解決策を提示できるまでしっかりと向き合いたいと考えています。循環器内科の専門家としての深い知識を持ちつつ、広い視野で患者さん一人ひとりの健康をトータルにサポートする。それが、当院がめざす「専門性を持つかかりつけ医」としての理想の姿なのです。

3人の医師による緻密な連携と一貫したシャント管理

異なる専門性を持つ医師が3人在籍されていますが、その強みを教えてください。

稲波整副院長 いななみクリニック3

当院には膠原病・リウマチや透析を専門とする宏院長、循環器を専門とする私、そして心臓血管外科を専門とする非常勤の医師が在籍し、この3人の密な連携が最大の強みです。それぞれの知見を共有することで、クリニック規模でありながら多角的な診療が可能になります。例えば、原因不明の不調を抱えて来院された患者さんに対し、循環器と膠原病の両面からアプローチすることで、他院で診断が難しい疾患の早期発見も見込めます。どこに相談して良いかわからないといった不安を抱える患者さんにとって、複数の視点から全身を診ることができる当院の体制は、大きな安心感につながると自負しています。

こちらで行っている人工透析には、どのような特色があるのでしょうか?

循環器疾患の専門家が透析管理に深く関わることで、心疾患や血管状態の変動に配慮した、より精密な全身管理を提供できる点が特徴です。人工透析は長期間にわたる治療ですから、画一的な方法を押しつけるのではなく、患者さんのライフスタイルに合わせた「持続可能な治療」であることを大切にしています。長距離の送迎や日程調整などの障壁から、他の医療機関では対応が難しいようなケースでも、丁寧にお話を伺いながら柔軟な解決策を探るよう努めています。患者さん一人ひとりの生活に寄り添い、安心して治療を続けられる環境を整えています。

透析患者さんにとって重要な、「シャント管理」の体制について教えてください。

稲波整副院長 いななみクリニック4

シャントは透析患者さんにとって「命綱」ともいえる大切なもの。その管理を院内で完結できる体制を整えています。当院では、心臓血管外科の医師と連携し、シャントの新規造設から日々のメンテナンスまでを一貫して行っています。特に、血管が狭くなったり詰まったりした際に、カテーテルを用いて血管を広げるための「シャントPTA」も院内で迅速に実施可能です。通常、シャントトラブルが起きると大きな病院へ移らなければならないことが多いのですが、当院であれば普段から状態を把握している主治医のもとで、検査から治療までスムーズに受けることができます。この「移動の負担がない」「顔なじみのスタッフに任せられる」点は、治療を継続する上での大きな安心材料になると考えています。

訪問診療から認知症ケアまで地域を支える幅広いケア

通院が困難な方へのサポートとして、どのような取り組みをされていますか?

稲波整副院長 いななみクリニック5

足腰の問題や認知症、がんなどで通院が困難な方のために、訪問診療に力を入れています。私と非常勤の医師が火曜・水曜を中心に、クリニックから車で15分圏内の地域を対象に往診を行っています。私自身が10年以上にわたってこの地域で医療に携わってきた経験を生かし、住み慣れた場所で最期まで安心して過ごせるよう、在宅での全身管理をサポートします。また、透析患者さん向けには無料の送迎サービスも実施し、自力での通院が難しい方でも継続的な治療が受けられるよう配慮しています。医療機関への通院が難しくなったからといって、治療を諦めることはありません。私たちが生活の場に歩み寄ることで、地域の方々が健康的な生活を維持できるよう尽力しています。

認知症の早期発見やケアについても、適切な対応が可能だと伺いました。

はい。当院には開院当初から、認知症予防を学んできた看護師が在籍しており、丁寧なカウンセリングや院内でのスクリーニング検査が可能です。認知症の外来は、本人も家族も受診のハードルが高いと感じてしまいがちですが、普段通っている「かかりつけ医」の延長であれば、気軽に相談しやすいのではないでしょうか。私たちはそうした心理的な壁を取り払い、早期発見・早期対応につなげる窓口でありたいと考えています。物忘れが気になり始めた段階で早めに相談をいただくことで、適切なケアを開始し、患者さんの豊かな生活を守るためのお手伝いをさせていただきます。

今後の展望と、健康に不安を抱える地域の方々へのメッセージをお願いします。

稲波整副院長 いななみクリニック6

今後は透析や訪問診療をさらに拡充し、地域のニーズに幅広く応えていきたいと考えています。単に「病気を治す」だけでなく、患者さんが抱える「どこに相談していいかわからない不調」の最初の相談窓口として、総合的に信頼される存在をめざします。たとえ当院の専門外の症状であっても、これまでに培った地域の病院との緊密なネットワークを生かし、より良い治療が受けられるよう橋渡しをいたします。私にとってこの地域は長く医療に携わってきた大切な場所です。専門性に基づいた技術と、患者さんに寄り添う温かな心。その両方を大切にしながら、地域の皆さんが健やかな毎日を末永く送れるよう、ともに歩み続けていきたいと思っています。どんな些細な不安でも、まずはお気軽にご相談ください。