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范姜 明志 院長の独自取材記事

はんきょう乳腺・レディースクリニック川口

(川口市/川口駅)

最終更新日:2025/05/16

范姜明志院長 はんきょう乳腺・レディースクリニック川口 main

2024年10月に開業したばかりの「はんきょう乳腺・レディースクリニック川口」は、京浜東北線の川口駅東口より徒歩約5分の商業ビルの3階にある。院内はナチュラルな色調で整えられ、いい意味でクリニックらしくない、カフェのような空間となっている。地域に根差し、気になることがあったら気軽に訪れることができるクリニックをめざす范姜明志(はんきょう・めいし)院長は、待ち時間をできる限りなくしたいが、どうしても生じてしまう待ち時間もできる限りリラックスして過ごしてもらいたいと、待合室にコーヒーや菓子を用意するなど、こまやかな心遣いを見せる。明るく優しい雰囲気をまとう范姜院長に、医師を志した理由や診療のポリシーなどを聞いた。

(取材日2024年10月24日)

婦人科とのタッグでより良い検診・治療体制を築く

2024年の10月に開業されたばかりですね。

范姜明志院長 はんきょう乳腺・レディースクリニック川口1

川口は私が就職するまで住んでいた地元です。私が専門としている乳腺外科は全国的にも数が少なめの診療科で、この地域でも多くはないのでお役に立てればうれしいですね。開業から間もないのですが、検診だけでなく診療の患者さんも多く、特に婦人科の診療日は少し混み合っています。私が大学病院勤務の頃からの患者さんも継続して来ていただいています。私がこんな感じなので、患者さんも明るくてフランクな方が多く、長いお付き合いの方もいらっしゃるので、私としてはもう友達のような感じがしています。院内はカフェのような、居心地の良いリラックスできる空間をめざしています。コーヒーとお菓子をご用意していますし、映画なんかを流して少しでも楽しんでいただけたらと思っています。診療が終わっても、お時間があれば少し休憩していただければと思います。

乳腺外科だけでなく、婦人科も標榜されていますね。

婦人科も標榜しているのは、連携して治療に取り組んだほうがより患者さんのためになると思ったからです。実際、ヨーロッパでは乳がんは婦人科の医師が担当していますし、例えば、乳がん手術後に子宮内膜に影響するお薬を使うことがあり、副作用で更年期のような症状を伴うことがありますが、そんな時も連携して1ヵ所で診療が完結できると無駄のない効率的な治療ができると思います。また、当院では、乳がん検診と子宮頸がん・子宮体がん検診を同時に行えます。お仕事を休んで検診を受ける方も多いと思いますので、1ヵ所で一緒に検査できれば便利ですよね。もちろん結果も一緒に聞くことができます。

受診しやすいクリニックをめざしているそうですね。

范姜明志院長 はんきょう乳腺・レディースクリニック川口2

私は当院を、何か気になることがあったら気軽に来られる場所にしたいと考えています。日本は欧米などに比べるとがん検診の受検率が低いんです。どうすれば皆さんに来ていただけるのか、とにかく来やすい雰囲気をつくろうと思っています。今はインターネットで何でも手軽に検索できる時代です。でも、時には間違った情報やさらに不安を募らせてしまう情報もありますよね。よく患者さんにも言うのですが、とにかく何か気になることがあったら、インターネットで検索をする前に来てほしいんです。「何もなくてよかった」と、確認するのもいいと思います。当院のスタッフは明るい人が多いですし、当日の電話予約や直接来院された方もできる限り対応したいと思っています。

患者の気持ちに寄り添う姿勢で

日々の診療におけるポリシーを聞かせてください。

范姜明志院長 はんきょう乳腺・レディースクリニック川口3

患者さんになるべく親近感を持ってもらって、医師っぽくしないことでしょうか。患者さんには積極的に声をかけるようにしています。乳腺以外のご相談も多いのですが、私のわかる範囲でお答えして、わからない場合は専門の医療機関をご紹介しています。気になることはきちんと調べたほうが安心ですからね。また、医師は患者さんの生活の質を落とさないよう尽力すべきだと思っています。治療を受けるのは患者さんなので、医師は治療法を押しつけたり無理を通してはいけないと思うんです。患者さんが望んだ治療法があるなら、それに合わせて治療できるようにするのも私たちの使命。もし患者さんの選択にリスクがあるなら、きちんと説明してフォローすべきでしょう。患者さんの生活の質はどんな時も守られるべきもの。そうでないと人生がつまらないものになってしまいます。患者さんの意見に寄り添うことは、病院よりもクリニックのほうがやりやすいかもしれません。

乳がん検診では検査後に検診結果の概要をお話しくださるのですね。

検診の際、何が一番気になるかといえば、検査結果でしょう。一般的には検査をして、後日結果を聞きに再訪していただきますが、実は一番そわそわするのは検診を受けてから結果を聞くまでだと思うんです。マンモグラフィ検査の結果は2人の医師が画像を精査しますが、検査後に速報値として私の所見を画像の解説とともにお話ししています。実際のマンモグラフィの画像を見ながら、乳腺がここで、などとお話しするんです。やはりご自分の体のことですから、ある程度知識を持っておかれたほうがいいと思います。そして検診精度を上げるため超音波検査との併用をお勧めしています。マンモグラフィ検査も超音波検査もそれぞれだと足りない部分もありますが、併用すると格段に精度がアップします。お勧めはマンモグラフィ検査後、結果を聞きにくる時に超音波検査を受けていただくこと。そして半年ごとにマンモグラフィ検査と超音波検査を交互に受けると良いと思います。

検診のタイミングについて教えてください。

范姜明志院長 はんきょう乳腺・レディースクリニック川口4

私も検診機関で画像を精査する読影を担当していました。今は比較的若い年齢でも乳がんが見つかる時代になってきました。私の実感としては、35歳を過ぎたらマンモグラフィに加えて超音波での検査を受けていただきたいですね。実は身長が高い方ほど乳がんのリスクがあります。実際に診察をしていて、最近の女性は背が高く手足の長い人が多いなと感じています。今後もし日本人の平均身長が伸びるとそれだけリスクの高い人が増えるかもしれません。ご家族や近い親戚に乳がんを患った経験のある方がいらっしゃる場合は、特に意識しておきましょう。

いつでも気軽に来れる場所でありたい

検診で何か見つかった場合について教えてください。

范姜明志院長 はんきょう乳腺・レディースクリニック川口5

手術が必要な場合はご紹介することにしていますが、私が明理会東京大和病院で手術できる体制を整えているので、基本的にはそちらをご案内します。手術範囲が大きく乳房再建までを視野に入れるなら大学病院のほうが適しているので、私の出身である日本医科大学やその他の提携している大学病院をご紹介します。また私は、乳房を大きく切除する場合、基本的には再建も念頭に対応するようにしています。女性にとって乳房は生まれたときからともにある「あって当然のもの」で、それが突然失われるわけですから、喪失感はとても大きいのではないでしょうか。まずはしっかり乳がんの治療を行ってから、患者さんの気持ちに寄り添った診療を行えるように心がけています。

先生は、どうして医師になられたのですか?

実家が産婦人科だったり、親類に医師が多く、いとこたちも医師だったので、最初は何となくいいかなという気持ちで医学部に進学しました。その後、当初所属していた消化器外科から、恩師に紹介されて乳腺外科へ進み、取り組んでいるうちにやりがいを感じるようになっていきました。外科は手術がメインですが、乳腺の治療は手術や化学療法、ホルモン療法など、治療方法がたくさんあって興味深かったんです。患者さんのご希望に合わせて選ぶこともできますからね。今はクリニックを開業し、これまで以上に患者さんに寄り添う医療を提供できる体制が整えられたと思っています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

范姜明志院長 はんきょう乳腺・レディースクリニック川口6

とにかく気軽に来ていただきたいと思っています。定期的にお茶を飲みに行く、そんな感覚で来ていただければうれしいです。あとはストレスをためすぎないことと、太りすぎないこと。患者さんの中には小さなお子さんがいる方も多く、なかなか自分の時間も持てないでしょう。だからこそ、できる限り周りの方々の協力も得て、自分の時間を確保してください。リフレッシュして、ストレスをためすぎないようにすることは、心身の健康のためにとても大切です。当院は乳がんなどの病気を見つけるだけの場所ではなく、何かあったときにすぐに対応できる環境を患者さんと一緒につくりたいと思っています。ぜひ、何もないことを確認しに来てくださいね。

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