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鮫島 光博 院長の独自取材記事

さめじまクリニック

(渋谷区/代々木公園駅)

最終更新日:2025/06/02

鮫島光博院長 さめじまクリニック main

困ったときに誰でも駆け込める町医者になりたい。そんな思いで、地域医療に貢献すべく開業した「さめじまクリニック」。鮫島光博院長は、内科、小児科、皮膚科、リハビリテーション科、整形外科など幅広い診療に対応している。たとえ通院できなくなっても継続して医療を受けられるように訪問診療にも力を入れる。「病気だけでなく、その方が歩まれてきた人生、そしてこれから歩んでいく人生に深く寄り添いたいと考えています。例えば一言でリハビリテーションと言っても、その目的は機能回復だけではありません。その方が望まれる生活を叶えて差し上げるのが医師の仕事と考えています」と、鮫島院長。離島の病院やリハビリテーション病院での診療も経験し、多彩なキャリアを持つ院長から診療への思いについて話を聞いた。

(取材日2025年3月17日)

離島で幅広い診療を経験。リハビリにも研鑽を重ねる

まずは、医師を志された経緯と先生のご経歴を教えてください。

鮫島光博院長 さめじまクリニック1

医療に関心を持ち始めたのは、高校時代に「命に関わる仕事」に憧れを抱いたのが最初でした。東京医科大学医学部へ入学し、学生時代はスポーツに明け暮れる一方で、アジアやアフリカで活躍する医師に憧れ、外科的な手技を身につけたほうがいいのではないかと思っていました。1998年に東京医科大学医学部を卒業し、同大学の外科講座に入局しました。当時の私は、「大きな外傷やがんなどの疾患に対し、直接的な治療にあたる外科は極めて重要な役割だ」と考えていました。しかし、実際に仕事に就き、いろいろな場面で患者さんに接するうちに「本当にこれだけでいいのだろうか」と、違和感のようなものを感じるようになっていました。もちろん、病気を治して一日も早い社会復帰をめざすのは医師としての大切な役割ですが、今振り返ると、当時抱いたその違和感こそが、患者さんの生活全体に寄り添いたいという今の自分の原点だったのかもしれません。

離島での診療も経験されたそうですね。

はい。外科医として4年目になった時にご縁をいただき、鹿児島の離島・徳之島の病院に入職しました。そこは、人口約3万の島で唯一の手術施設を持つ病院で、島で暮らす方々にとって日常管理をする場所であり、最後の砦ともいえる場所でした。手術はすべて院長と私の2人で行い、時に本土から応援に来てくださる外科系の先生の方とともに、骨折の手術やがんの手術、頭部外傷など幅広く対応する必要があり、自分の専門分野だけを診ていればよいという環境ではありませんでした。徳之島では手術だけではなく、訪問診療もしておりましたので、自分が手術した患者さんの、退院後の生活までしっかり見ることができたのは本当にありがたい経験だったと思います。手術で一命をとりとめても、その後の生活が寝たきりになってしまう患者さんの姿を目の当たりにしたとき「他にもできることがあるはずだ」と考え、リハビリテーションの分野に答えを求めるようになりました。

その後、リハビリテーション病院に勤務されたのですね。

鮫島光博院長 さめじまクリニック2

ええ、高知にある近森リハビリテーション病院に入職いたしました。ここでは、「障害があってもなくても、誰もがお互いに支えあい地域で生き生きと暮らすことができる社会をめざす」という、ノーマライゼーションの理念について学びを深めることができたように思えます。そもそも医師はさまざまな事情のある方々を分け隔てなく診療することが当たり前ですが、近森リハビリテーション病院では、そのことが高いレベルで実践されていると感じました。患者さんの命を救うための医療、そして治療後に生活に戻るためのリハビリテーションの視点。その後の人生に寄り添う在宅医療の経験を経て、満を持して開業に至りました。

医師として、人として。当たり前の診療を

開業される決め手になったのは、どんなことですか?

鮫島光博院長 さめじまクリニック3

これまでの経験を通して「”困っている人が誰でも駆け込める町医者”が必要」と思い至ったことです。 実際に、当院には幅広い年代の方がご相談に来られます。お子さま連れのお母さまですと、お子さまが泣かれた際に「周りの患者さんに迷惑をかけるのでは?」と受診をためらわれる方もいらっしゃいます。また、お仕事が忙しく、受診する時間が取れない方も少なくありません。そんな方のためにと、幅広く診療科目を標榜することで受診のハードルを下げ、診療時間は平日20時まで診療するようにいたしました。時間に遅れてしまいそうな方も、お電話をいただければ多少はお待ちします(笑)。また、患者さんの中には「こんな些細な悩みで相談していいのだろうか」と受診を迷われる方もいらっしゃると思いますが「気になる症状があるがうまく言葉で伝えられない」という状態でも結構ですので気軽にお声がけください。

診療をされる際に大切にしていらっしゃることは何ですか?

診療に限ったことではありませんが、「医師として」以前に「人として」当たり前の行動を取りたいと常に考えております。もし目の前に病気で困っていらっしゃる方がいれば、もちろん誠意を持って対応しますが、身体のことだけではなくいろいろな事情で公的な支援を継続して受けられていないことに気がつけば利用できる社会資源をご紹介しますし、時には行政機関や学校に出向き、担当者に相談することもあります。「まだ私にはできることがある」と思い、一人の人として患者さんと向き合っていきたいと考えています。

先生は「患者さん第一」を信念に診療されているのですね。

鮫島光博院長 さめじまクリニック4

はい。「病院内での当たり前」ではなく「人として当たり前」のことを大事にしたいと思っています。年長者には礼儀をもって接し、お子さん対しても、相手を尊重する気持ちを常に持っていたいと思います。訪問診療では特に、患者さんの住まいに入り込むわけですから、相手を尊重する気持ちがなければ、門前払いになってしまうかもしれません。まずこちらが患者さんを尊重することで、少しずつ患者さんから信頼されていくようになるのではないでしょうか?

受診先のわからない症状を抱えた人々の、受け皿に

ご開業から半年がたちますが、改めて感じることはありますか?

鮫島光博院長 さめじまクリニック5

患者さんからお知り合いを紹介いただくことが増えたように感じます。同じ職場の方を連れてきてくれたり、「うちの子どもも」「親御さんも」と、ご家族単位で通ってくださる方々が増えてきていることを、たいへんうれしく思います。そして改めて、仕事や子育てに奮闘していらっしゃる世代の方々を支えてあげたい、という気持ちが強くなっています。多忙を極める日々の中、小さな気がかりや不安が積み重なると、何かをきっかけに一気にご体調を崩すこともあるかもしれません。些細なことでも、早い段階で相談できる相手とつながることは、とても大切なことのように感じています。それがかかりつけ医の役割です。

今後の展望についても聞かせてください。

いつの日か、地域の皆さまから「何かあったらさめじま」と思っていただけるような町医者になれたら、これほどうれしいことはありません。お子さまのことも、親御さんのことも、ご自身のことも、どんなことでも構いません。「医師の診断を受けに行く」と堅苦しく考えず、「ちょっと相談をしてみる」といった感覚でご来院いただける場所でありたいです。皆さまからそう感じていただけたとき、初めて私も「いい仕事ができた」と言える気がします。特に都会では専門性に特化したクリニックが数多くあります。患者さんは自由に選べるわけですが、中にはどの診療科を受診すればいいかわからず困っている人もたくさんいらっしゃいます。だからこそ、当院のような一風変わったクリニックがあってもいいのでは、と考えています。

改めて読者へメッセージをいただけますか?

鮫島光博院長 さめじまクリニック6

めまぐるしく変化する現代社会を生きる人こそ、気軽に相談できるかかりつけ医が必要です。なぜなら、かかりつけ医がいなければ、「この症状は誰に相談すべきなのか」「そもそも相談すべき症状なのか」といった具合に、一つの悩みが新たな悩みを生んでしまうからです。インターネット上に情報があふれる現代であれば、なおさらでしょう。ですが、すぐに相談できるかかりつけ医がいれば、悩みは1つで済むはずです。皆さまも、ぜひかかりつけ医を見つけていただけたらと思います。この地域にもさまざまなクリニックがありますが、もし当院が皆さまのお役に立てるようでしたら幸いです。診療を受けたくても足を運べないといわれる方がいらっしゃれば、こちらから伺います。まずは一度ご相談ください。

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