熊谷 天哲 院長、熊谷 千紗 副院長の独自取材記事
阪急伊丹くまがい内科皮膚科
(伊丹市/伊丹駅)
最終更新日:2025/03/04

阪急伊丹駅より徒歩1分と交通至便な場所に2024年10月に開院した「阪急伊丹くまがい内科皮膚科」は、何でも相談できる地域のかかりつけ医をめざすクリニック。腎臓内科医として国内外で研鑽を積み、日本内科学会総合内科専門医として全身的な診療を得意とする熊谷天哲院長と、形成外科医として乳房再建術などの大規模な手術にも携わってきた熊谷千紗副院長がそれぞれの得意分野を生かし、体の中から表面まで幅広い悩み・症状に対応し、即日の血液検査や尿検査、エックス線検査などにも対応。プライベートでは夫婦として、クリニックでは2人の医師としてタッグを組む2人に、同院の特徴や心がけについて話を聞いた。
(取材日2024年10月28日/情報更新日2025年2月17日)
内科全般から形成外科まで、幅広く対応するクリニック
まずはクリニックの特徴から聞かせてください。

【天哲院長】当院は日本腎臓学会腎臓専門医、日本内科学会総合内科専門医の私と日本形成外科学会形成外科専門医である副院長の2人で診療するクリニックです。日々の体調不良はもちろん、高血圧症や糖尿病などの生活習慣病や慢性の腎疾患の予防・管理、ニキビなどの皮膚のトラブルなど幅広い症状に対応しており、形成外科では粉瘤やほくろの切除などにも対応しています。めざしているのは地域の皆さんのかかりつけ医ですから、診療科や症状にとらわれず何でも気軽に相談してもらえるとうれしいです。
【千紗副院長】院内には発熱患者専用の隔離室を設けており、血液検査や尿検査は短時間で結果が出ます。健康診断や予防接種も行っていますので、症状がある時だけに限らず、気になることがあればぜひ来てください。皆さんの不安に寄り添うことが私たちの仕事ですから、遠慮せずに受診いただければと思います。
開業までの経緯を聞かせてください。
【天哲院長】私は歯科医師だった父の姿を見て医師を志し、東京大学の医学科を卒業しました。大学卒業後は内科に入り、そこで出会った恩師のおかげで腎臓内科を専門にしようと決心。日本で臨床経験を積んだ後に、カナダのモントリオールにあるマギル大学で腎疾患の新しい治療法を求めて基礎研究にも従事しました。腎臓はどちらかというとあまり注目されず、地味な臓器と思われていましたが、実は体の恒常性を保つために重要な役割を果たし、寿命を決める可能性まで報告され、世界中の研究者から熱い注目が集まっています。多くの患者さんに接するにつれて自分がこれまで培ってきた経験や知見を生かして地域の皆さんのお役に立ちたいという思いが強くなり、高校までの時間を過ごし、なじみ深い関西で開業しようと決意しました。
副院長はいかがですか?

【千紗副院長】私は大阪医科薬科大学医学部を卒業後、神戸大学医学部附属病院形成外科をはじめ市中の病院で研鑽を積んできました。形成外科を選んだのは治療結果が目に見えてわかるから。自分の知識や技術の向上が患者さんの笑顔につながっていく点が自分の性格にぴったり合っていると感じましたし、大きなやりがいだと思ったんです。勤務医時代はほくろやイボの除去といった小手術から、他科と連携して行う乳がんで切除した乳房の再建術まで幅広く経験できました。私は医師になった時から「いつかは開業したい」と考えていましたので、院長が「一緒にやろう」と言ってくれて、迷わず決めました。これからたくさんの方にお会いできることが本当に楽しみです。
傾聴の姿勢を大切に、患者の不安に心から寄り添う
どんな患者さんが多いですか?

【天哲院長】高血圧症、糖尿病、脂質異常症のような生活習慣病、発熱、皮膚のかゆみ、できもの、イボなどのトラブルの相談が多いです。駅近なのでお仕事やお出かけのついでに受診される方も多いですね。また健康診断で異常を指摘されたからと受診してくださる方も少しずつ増えてきました。健康に不安のある方はもちろん、健康でいたい方々のためのクリニックでもありたいなと常々思っています。
診療において心がけていることはありますか?
【天哲院長】まずお話を聞くようにしています。今は事前に自分でいろいろ調べてから来院されることも多く、その分不安も大きくなっているように感じます。ですから、まずはそのお気持ちにしっかり寄り添うことが治療のスタート。いろいろとお話をしていくことで、主訴とはまた別の症状についてお話しいただけることもあり、診断のヒントになることもありますからね。
【千紗副院長】私も傾聴が一番大切かなと思っています。形成外科では顔など見える部分に処置をすることもありますし、処置をする以上多少の傷は残ります。後から「こんなはずじゃなかった」とならないように、まずは希望を細かく聞かせていただいた上でお互いのイメージを丁寧にすり合わせてから治療するよう努めています。
お互いに尊敬できるところは?

【天哲院長】患者さんへの説明がすごく丁寧で、しっかり理解いただけるまで諦めないところは、自分も見習うべき点だと思います。どんなに疲れている時でも明るく笑顔で接していますし、優しく器が大きい人です。形成外科分野において非常に高い専門性を持っていますし、医師としてその知識量や技術の高さも患者さんの大きな助けになっていると思います。
【千紗副院長】とにかく優しいところですね。病気の時は弱気になってしまう人が多く、不安から「男性の先生は怖くて嫌」とおっしゃる方もいらっしゃるのですが、彼は本当に威圧感がなくて患者さんの気持ちをしっかり受け止められる人。これまで男性医師とのやりとりにトラウマがあるような人でも、安心して相談してもらえるんじゃないかと思います。腎臓だけでなく広い視点で全身を診ることができますから、とりあえずなんでも相談できるかかりつけ医にぴったりだと思います。
QOLの向上と、健康寿命の全うのために力を尽くす
院長の専門である腎臓内科についても聞かせてください。

【天哲院長】腎臓は老廃物をろ過して尿を作り体外に排出するという、生命に必須の役割を担っています。腎臓がうまく働かなくなる腎不全の状態に陥ると老廃物を排泄できなくなるため、尿毒症が起こったり、血圧が上昇したり、心不全が起こったりと生命に危険を及ぼします。非常に精緻なシステムをつかさどっている臓器で、老化や長寿と密接な関係性があるんです。末期腎不全の患者さんを多く診てきましたが、心血管疾患や皮膚疾患、感染症などさまざまな合併症を持つことが多く、腎臓内科は内科の中の内科といわれることもあるほど。腎臓の働きを評価するとともに全身の多臓器の状態を評価して、バランスを保ちながら全身状態がベストな状態になるように薬剤の開始・調整や生活習慣の指導を行うようにしています。一つの臓器、疾患にこだわることなく広い視点での全身的な診療を得意としていますから、かかりつけ医としても力を発揮できると考えています。
駅からも近く、さまざまな相談ができるのは強みですね。
【天哲院長】あちこち通院するのは大変ですし、「ついで」に相談できれば通院の手間暇も軽減できるんじゃないかなと思います。例えば風邪で受診された際にニキビの相談をされてもいいですし、肩凝りや腰痛の相談も可能です。もちろん、より専門的な検査・治療が必要であれば適切な医療機関をご紹介しますので、とりあえず気になることがあればまずは聞かせてもらえたらと思います。
【千紗副院長】形成外科も一緒で、例えば「ほくろの相談に来たけれど、実は頭痛も気になる」など、気楽に話してもらえれば対応します。せっかく得意分野が違う2人の医師がいるのですから、お互いに協力して診療すれば患者さんの役にも立つはずです。「何科だから相談できるのはこれだけ」なんて思わず、何でも話してもらえたらうれしいです。
最後に、メッセージをお願いします。

【千紗副院長】これまで美容皮膚科などで自由診療にも携わる中で、診療による効果が期待できる例も多く経験してきました。今後当院では保険診療の垣根にとらわれず、最適な治療選択肢を提案できればより良い治療につながるのではと考えています。「こんなことぐらいで?」とは思わずに気軽にご相談いただけたらと思います。
【天哲院長】日々の体調不良はもちろん、なんとなく調子が悪い、病気を予防したいといった相談まで、どんな些細なことでも皆さんの力になれたらと思います。患者さんのQOLを向上させ、健康寿命を全うできるように力を尽くしていくのが私に課せられた使命だと思っています。地域の方々の「かかりつけ医」となれるように全力を尽くします。お気軽にご来院ください。