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羽間 夕紀子 院長の独自取材記事

ゆきレディースクリニック段原

(広島市南区/比治山下駅)

最終更新日:2025/01/31

羽間夕紀子院長 ゆきレディースクリニック段原 main

南区段原の段原ショッピングセンターに隣接する、クリニックビル内にある「ゆきレディースクリニック段原」。前身である「新甲さなえ女性クリニック」が閉院し、その後2024年7月に羽間夕紀子(はざま・ゆきこ)院長が同クリニックを開業した。生理の悩み全般やPMS(月経前症候群)、更年期障害、排尿のトラブルなど、地域の女性の悩みに親身に寄り添っている。「私自身、生理痛がひどかったので気持ちがわかるんです」と羽間院長。院内は高級感がありながらも落ち着いた雰囲気で、上品なウッドチェアや北欧調のランプが設置され、まるでホテルのロビーのような優雅さが漂っている。自身の経験をもとに、同じ女性としてこまやかな診察を心がける羽間院長に、同院のコンセプトや今後の展望などを詳しく聞いた。

(取材日2024年11月6日)

自身の生理に苦しんだ経験から女性を診る婦人科医に

婦人科医をめざした理由を教えてください。

羽間夕紀子院長 ゆきレディースクリニック段原1

私自身が生理痛がひどくて、学生の頃から母の知り合いの婦人科の先生に相談させてもらっていたのですが、その先生のような婦人科医になりたいと思ったのがこの道を志したきっかけです。当時は男性医師が診療する婦人科にも行ったんですが、抵抗感があったんですよね。そういう経験があって、女性に寄り添える、女性医師になろうと、川崎医科大学に進みました。医学に関するいろいろな勉強ができるのはとても楽しく、女性の役に立ちたいという思いも変わらなかったのですが、卒業後、進む科に迷った時期もありました。そんな時に、川崎医科大学の産婦人科の教授に「女性を診る医師になるという根本は忘れたらいけないんじゃないか」と言われたんです。女性の「生まれてから死ぬまで」を診るのなら、婦人科じゃないかと言われ、婦人科を専門にすることを決めました。

大学を卒業した翌年にドイツに留学されていますね。

ドイツに留学した時は、まだ何科に進むか決めておらず、いろいろな方向から勉強をしました。海外は女性の医師が多くて刺激にもなりましたね。日本に帰国して川崎医科大学の産婦人科に入局。その後、川崎医科大学大学院へ。大学院では腫瘍婦人科で、腫瘍の専門家になるべく、主に卵巣がんの研究をしました。ところが、子どもの出産を機に自分の働く環境も大きく変化することとなりました。子どものお迎えなどの関係で、これまでのように最後まで手術に入るのが難しくなり、術後のフォローも難しくなりました。大学病院にいると、産科か腫瘍か生殖、いずれかの選択肢から選ばなければなりません。子どもを育てながら医師を続けるには、どれを選んだら良いんだろうか、このまま婦人科医を続けていいのだろうかと、人生に迷いましたね。悩んだ結果、大学病院を辞め、新たな道を探すことにしたのです。

子育てとの両立に悩まれた結果、広島に戻ってこられたんですね。

羽間夕紀子院長 ゆきレディースクリニック段原2

はい。仕事を続けるには親のサポートが必要ということで、岡山から地元である広島に帰ってきたんです。広島ではいろんな病院で働いていたのですが、主に外来を担当するようになりました。産科か腫瘍か生殖という選択肢以外に、もう一つの道が見つかったんです。それが女性医学でした。女性のホルモン治療の専門家という新たな方向性が見つかったことで、私がやるべきことはこれなんだと、女性ヘルスケアを専門的に勉強し始めたんです。女性が生まれてから死ぬまでの一生をサポートできる、女性のホルモン治療に特化した医師になろうと思いました。

南区の女性患者の力になりたい一心で開業を決意

開業までの経緯を教えてください。

羽間夕紀子院長 ゆきレディースクリニック段原3

私自身、開業する気はまったくなかったんです。母がとても忙しい人で、あまり育児に手がかけられなかったので、自分の子どもはちゃんと見てあげたいという想いがありました。広島に戻ってからは、子どもが大学生になるまで週3日くらいのペースでゆったりと働くのが良いなと考えていました。ですが昨年11月末に、急に開業のお話が来たんです。もともとこの場所は「新甲さなえ女性クリニック」という産婦人科だったのですが、新甲先生が急逝されて閉院になり、知り合いの先生から「この辺りは婦人科もないし、患者さんたちが困っているから院長をやらないか」というお声がけをいただきました。本当に急展開だったのですが、困っている患者さんが南区にいるなら、私で良ければ診させていただこうと思い、開業を決意したんです。

開業するにあたっての想いはどのようなものだったんでしょうか?

新甲先生が患者さんに寄り添う女性医師で、多くの患者さんに支持されていたのはうわさで知っていました。その遺志を受け継ぎたいと思っています。新甲先生の患者さんが、ここに戻ってきても良いなと思ってもらえるようなクリニックにしなくてはいけないと感じましたね。開業してからは、戻ってこられる方もいらっしゃってほっとしています。「ここが開いてくれて良かった」という言葉をくださる方もいてとてもうれしいです。それだけのために、心機一転開業したと言っても過言ではないので。ただただ、新甲先生の患者さんが困らないように、患者さんが安心して戻ってこられる場所をつくろうという一心でした。

先生の得意分野は何ですか?

羽間夕紀子院長 ゆきレディースクリニック段原4

月経不順や月経困難症に対するピルの処方です。私自身、さまざまな種類のピルを飲んだ経験があるので、飲んだことのない医師にはわからない、ちょっとしたマイナートラブルへの対応は得意だと思います。学生の頃から生理痛で悩んでいたこともあるので、小・中学生や高校生の生理不順や、生理の悩み全般も、つらさがわかっている分、親身にサポートできると思います。あとは、専門的に学んだ更年期治療などに対するホルモン治療や、子宮頸がんや子宮頸部異形成における検査結果の精査も、大学時代にがん検診で取った細胞を自分で調べていた経験があるので、自信がある領域です。

患者に寄り添い安心感のある診察をめざす

診察の際に心がけていることを教えてください。

羽間夕紀子院長 ゆきレディースクリニック段原5

当院には、他院での説明に不安や疑問を感じて来られる患者さんもかなり多く来られます。患者さんは「漢方はどうなのか?」「ホルモン補充療法は大丈夫なのか」などいろんな疑問を持っていらっしゃいます。ですので、治療法のメリット、デメリットをきちんとお伝えするようにしています。健康を得るために、リスクを取っている場合もあるので、そこはきちんと理解していただいた上で治療をしています。特に更年期治療のホルモン補充療法においては、ガイドラインの範囲内で治療を行った場合、どれくらいの症状改善が見込めるのか、どれくらいのリスクが考えられるかを、患者さんに全部説明し、じっくり相談しながら、患者さんに治療法を決めてもらうようにしています。

診察時に患者さんの羞恥心を和らげる工夫などはされていますか?

もちろんです。性交渉の経験がない方は、内診をすることはありません。内診じゃなくても、おなかの上から超音波検査をしたり、MRIを撮らせてもらったりして対応しています。あと、診察時にお呼びする際も、お名前ではなく番号で呼ばせてもらっています。また、お子さんで採血を嫌がる場合は、横になってもらったり部屋を変えたり、できる限りリラックスできるよう配慮をしています。ワクチン接種で気持ちが悪くなる方には麻酔パッチの用意もあります。痛みを和らげた上で、ワクチンを接種することができるので、痛みが苦手な方には提案させてもらっています。

最後に、今後のビジョンについてお聞かせください。

羽間夕紀子院長 ゆきレディースクリニック段原6

女性は更年期に入ると、膣の乾燥や痛みやかゆみを感じたり、膀胱炎を繰り返したり、さまざまなトラブルが出てきます。そういった方が泌尿器科に行っても、異常はないと言われることも多く、困っている人はとても多い印象です。そういったなかなか受診しづらい症状でも、気軽に相談できるようなクリニックにしていきたいですね。また今後は、患者さんの悩みや困り事を解決する選択肢を増やすべく、保険診療だけでなく自由診療も提供できるような環境を整えていきたいと思っています。同じ女性として、女性特有の悩みに寄り添っていきたいと考えておりますので、大切な体を守るためにも、一人で抱えずお気軽にご相談していただけたらうれしいです。

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