心臓CT検査とは
クリニックにおける検査や治療の流れ
横浜綱島フォレスト内科・循環器クリニック
(横浜市港北区/綱島駅)
最終更新日:2024/12/13


- 保険診療
狭心症の診断をはじめ、カテーテルやバイパス手術後の患者の経過観察などに有用な心臓CT検査。心臓カテーテル検査と比べ短時間かつ入院せず実施でき、患者の負担が少ない検査として知られている。「心臓CT検査の内容」「検査の流れ」「検査対象となる症状」はどのようなものか。今回は自覚症状が出にくい心臓疾患の早期発見と早期治療を重視し、心臓CT検査に力を入れていきたいと語る2024年12月開院「横浜綱島フォレスト内科・循環器クリニック」の畠山和昌院長に詳しく聞いた。
(取材日2024年11月26日)
目次
循環器疾患を早期発見するために大切な心臓CT検査。患者の負担が少ないのが特徴
- Q心臓CT検査とはどのような検査ですか?
-
A
▲丁寧かつ効率良くスピーディーに診療することを心がける
心臓CT検査は造影剤と呼ばれる薬剤を点滴で流し込みながら、心臓の血管の状態を詳しく調べる検査で、血管を含め心臓の構造上の異常診断に役立ちます。心臓は超音波検査でも、心臓の機能や構造上の異常はある程度発見を見込めます。しかし、体型など患者さんの条件により調べるのが困難なこともあります。一方の心臓CT検査は、冠動脈の狭窄度(管の中が細く狭くなっている程度)や心臓の各部の状態、動脈瘤などを三次元でより詳細に観察できます。狭心症や心筋梗塞など循環器疾患を早期発見につなげやすい上、「従来の心臓カテーテル検査と比べて短時間で検査」「入院せず外来で可能」などが主なメリットです。
- Q心臓CT検査はどんな症状があるときに適していますか?
-
A
▲院内には性能の高さにこだわった心臓CT検査を備えている
先述のようなメリットがある一方、心臓CT検査には造影剤を使用するためアレルギー反応などのリスクも伴い、腎機能が悪い患者さんは検査ができないこともあります。そのため「こういった症状がある方は検査を受けてください」というより、患者さんの症状や既往歴などを総合的に判断し、心臓CT検査を行うか判断します。検査で異常が発見されなかったら安心できるのはもちろん、異常が発見された患者さんには予防を促したり、入院が必要な場合は大きい総合病院へ紹介いたします。循環器疾患は進行すると致命的な合併症が発生し得る疾患のため、当院では循環器疾患の高いリスクがあると判断した患者さんにご提案したいと考えています。
- Qクリニックでは、どのような流れで検査を行うのですか?
-
A
▲待ち時間への配慮などスムーズな通院ができるように工夫を凝らす
検査室でベッドの上に仰向けに寝て、まずは心電図モニターの装着、造影剤を注入するための点滴をつなぎます。その後、造影剤を注入しながら撮影を行いますが、撮影時は患者さんに15秒間ほど息を止めていただきます。撮影が終了したら患者さんの様子を観察し、問題がなければ心電図、点滴を外します。検査自体は10〜15分前後で終わりますが、準備から検査終了までトータルすると、1時間程度が目安です。検査前は食事を控えることも必要ですが、事前にきちんとお伝えします。検査結果に関しても、心臓の血管の状態のみを調べた場合であれば当日中にお伝えできます。
- Qクリニックで受診することのメリットを教えてください。
-
A
▲法人内で密に連携し、必要な場合はスムーズに紹介してもらえる
クリニックで検査を受ける主なメリットは「通院のしやすさ」といえます。遠方の病院まで検査に行くのは、交通費や時間が負担となりやすいでしょう。しかも、検査の結果が異常でなければ、「わざわざ遠くまで時間をかけて来た意味がない」と感じてしまう方もいるかもしれません。一方で自宅から近くのクリニックであれば気軽に受診でき、待ち時間も少なく忙しい方でも受診しやすいのではないでしょうか。検査結果に問題が見つかった場合でも、専門的な病院へ紹介することで、スムーズな治療につなげられます。クリニックは病院よりアットホームな雰囲気もあるため、医師への相談がしやすいのも特徴です。
- Q心臓CT検査の費用や痛みについて教えてください。
-
A
▲院内・トイレともにバリアフリーのため、通院しやすいのも魅力
検査の費用に関して「心臓に何か異常があるかもしれない」という状況の場合、健康保険が適用されます。検査を受ける際の痛みや身体的な負担については、造影剤の注入には点滴の針を刺すため、不快に感じる方もいらっしゃいます。また、造影剤の注入時は人によっては体が熱く感じることがありますが、ほとんど一時的です。検査の準備段階から終了まで、大きな苦痛を伴うことは少ないですので、ご安心ください。