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江原 伸 院長の独自取材記事

えばら泌尿器科

(広島市東区/広島駅)

最終更新日:2025/03/07

江原伸院長 えばら泌尿器科 main

JR山陽本線・広島駅に直結しているグランアークテラスの2階にある「えばら泌尿器科」は、江原伸院長が2024年に開業したクリニックだ。江原院長は大学病院や市民病院などで長年勤務した経験があり、それら病院の受け皿となる泌尿器科が少ないことから開業を決意した。泌尿器科の中でもがんを専門に学んできた江原院長。臨床実習中に診断の大切さを改めて実感したため、同院では確実な診断をするべく、豊富な検査機器をそろえている。また、泌尿器科疾患の啓発活動にも取り組んでおり、同院のホームページで行っている情報発信は、すべて同院のスタッフの手によるものだ。インタビュー中も江原院長の話はわかりやすく、患者も気軽に話せるような印象を受けた。

(取材日2025年2月6日)

診断は治療の基礎。確実な診断をするために日々尽力

開業までの経緯について教えてください。

江原伸院長 えばら泌尿器科1

代々医師の家系で、物心つく頃には医師を志していました。父の代までは皮膚科を診ていたんですが、私は大学の臨床実習で泌尿器科に興味を持ちまして。昔は皮膚科と泌尿器科をセットで診ることも多く、父に相談すると「皮膚科にこだわる必要はない」と言われて、泌尿器科に進みました。私を教えてくれた教授がとてもいい人で、ますます泌尿器科に惹かれましたね。大学卒業後は母校の大学病院や広島市立広島市民病院などに勤務しました。開業を考えたのは、泌尿器科の開業医が少ないことに危機を覚えたからです。病院で手術や治療を終えた患者さんは、地域の開業医が経過観察や服薬の調整を行うのが一般的です。泌尿器科の開業医が少ないと、泌尿器疾患の患者さんは遠方まで通わなければならなかったり、通えるクリニックが見つからず治療が中断したりする可能性もあります。そういう現状も鑑みて、病院の受け皿の一つになれたらと思い、開業しました。

印象的な患者さんのエピソードはありますか?

学生時代の臨床実習で、血液内科を学んでいた時に出会った患者さんです。20代男性の患者さんで、リンパ腫の診断を受けて血液内科の治療を受けていました。その1ヵ月後ぐらいですかね。今度は泌尿器科の臨床実習をしていたところ、その患者さんがいらっしゃったんです。実はリンパ腫ではなく精巣がんで、精巣がんの影響で全身のリンパ節が腫れていたということなんですね。精巣がんは希少がんですが、若い男性がかかるがんとしては有名です。リンパ腫と診断したのは、知識も豊富なベテラン医師だったんですが、そんな先生でも間違うんだと驚きました。泌尿器科の医師になった時、泌尿器科の中でも何の専門性を高めようかと考えたんですが、あまり迷うことなくがんを選択しましたね。この患者さんのことはずっと頭にありましたし、今後もずっとあると思います。診断の大切さをあらためて教えてくれた患者さんです。

こちらの治療方針についてお聞かせください。

江原伸院長 えばら泌尿器科2

精度の高い診断を心がけています。治療も手術も、診断を基準に始めていくものですから。診断が合っていなければ、どれだけいい治療を行っても良い結果は出ないでしょう。泌尿器科にかかる患者さんは高齢の方が多いため、泌尿器科疾患以外の病気を持っていることも珍しくありません。当院の方針としては、患者さんの状態を見ながら治療を進めていきます。例えば前立腺がんが見つかったとしても、肺炎といったような患者さんの予後を大きく左右する病気・疾患がある場合は、積極的ながんの治療は行わないことにしているんです。もちろん、患者さんにそのことはお伝えして説明もしますし、最終的に判断をするのは患者さんなので、無理強いすることはありません。患者さんの体のことを考えた上で診断をつけるのも、大切だと考えています。

利便性の高い場所で、老若男女問わず来院できるように

どのような患者さんが多く来院されますか?

江原伸院長 えばら泌尿器科3

開業してからは、尿路感染症や膀胱炎、尿道炎といった症状の患者さんが多いですね。この辺りの疾患だと、老若男女問わずいらっしゃいます。高齢者に比較的多く見られる過活動膀胱も、50代半ばぐらいから悩まされている方もいたり、若い女性は膀胱炎で悩まれている方が多かったりなど、泌尿器科にかかる患者さんは幅広いですね。病院で前立腺などを手術した後の経過観察や、長期的な服薬治療は高齢の患者さんも多いです。泌尿器科にかかることがおっくうだったり、恥ずかしいと感じたりする患者さんもいらっしゃると思いますが、当院は駅から近く車でも通える立地なので、少しは受診のハードルが下がっていればいいなと思います。土曜日も夕方まで診療しているので、患者さんのタイミングで来ていただければと思います。

どのような症状があれば受診を考えるべきですか?

排尿時に、何か違和感があれば受診してください。通常、排尿は何も気にせず行っている人がほとんどですが、違和感や気になることがあれば、もしかしたら何かの疾患が隠れているかもしれません。排尿困難や残尿感など、最初の違和感を大切にしてください。気になることがあれば、年齢のせいにせず、早めに排尿の専門家へかかることをお勧めします。患者さんの中には、泌尿器科以外の科にかかり、膀胱炎の診断を受けて薬をもらっても、治らなかった方がいらっしゃいます。なぜならその患者さんは膀胱炎ではなかったからです。こういった事例は珍しくありません。当院では生活習慣の指導や、膀胱炎の予防にも取り組んでいます。ご自身のことだけでなく、ご家族や周りの方で、「最近トイレの回数が増えた気がするな」など思い当たる節があればいつでも気軽にご相談ください。

スタッフさんについて教えてください。

江原伸院長 えばら泌尿器科4

医療事務も看護師も、皆ベテランばかりです。看護師については泌尿器科の経験者なので、頼りになる存在ですね。看護師としての腕と知識はもちろん、患者さんとよく会話してくれますし、場合によっては患者さんのトイレ誘導・介助もしてくれています。スタッフ全員勉強熱心で、当院のホームページにあるNewsLetterのコーナーは「勉強にもなるので!」と、スタッフが作ってくれているんですよ。私から見てもわかりやすいと思うので、皆さんにも見ていただきたいですね。

少しの違和感でも気軽に相談できる場所をめざして

ユニフォームがよくお似合いですね。

江原伸院長 えばら泌尿器科5

ありがとうございます。実は勤務医時代から白衣はあまり着ていなくて。尿を扱う科でもありますし、白衣はすぐ汚れてしまうんですよね。このユニフォームだと動きやすいですし、白衣が苦手な患者さんでも少しは接しやすいかなと。白衣を否定するわけではないんですが、私にはこっちのほうが合っている気がします。最近の医療着はデザインも豊富なので、助かっていますよ。

今後の展望についてお聞かせください。

私が広島市立広島市民病院で診ていた患者さんや、ほかの病院で治療を終えた患者さんが当院に通われることも増えてきました。病院の受け皿としても機能できているならば、うれしいですね。今後も病院で手術や治療を終えた患者さんのフォローをしていければと思います。もちろん、地域のかかりつけ医として、患者さんに頼っていただける存在もめざしています。近隣病院やクリニックと連携しているので、何かあってもご安心ください。実は東区には、泌尿器科クリニックが少ないので、泌尿器科クリニック同士、困ったことがあればお互いに頼る・頼られる関係性があるのも、個人的には喜ばしいですね。もっと皆さんに親しみを持って接してもらえるクリニックをめざして、これからも頑張っていきます。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

江原伸院長 えばら泌尿器科6

公共交通機関でも車でも来やすい場所にあるので、気軽にご来院ください。「病気だ! 受診だ!」と力まず、日常で感じた異変や不安などを、気軽に話す場所として活用してもらえるとうれしいです。「痛みはないけど、いつもと何か違う」そんな状態でも構いません。小さな違和感が大きな病気の発見につながることもありますから。自分の体からのサインをしっかりキャッチして、受診につなげてください。総合病院だと行きづらい方でも、地域のクリニックなら受診のハードルも低くなると思います。泌尿器科疾患の啓発活動も行っているので、気になる方は当院のホームページも参考にしていただけるとうれしいです。

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