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野田 宗慶 院長の独自取材記事

いたみと女性の野田医院県央

(三条市/燕三条駅)

最終更新日:2025/09/02

野田宗慶院長 いたみと女性の野田医院県央 main

燕三条駅燕口から徒歩10分の「いたみと女性の野田医院県央」は、名前のとおり痛みと婦人科の病気を診療するクリニックだ。麻酔科医として25年余りのキャリアを積んできた野田宗慶院長は、痛みを抱えながら生活することを余儀なくされている患者と向き合い、生活の質の向上に向け治療を行っている。原因のわからない痛みに対しも、西洋医学だけでなく漢方や生活改善指導などを組み合わせた根本治療をめざす。また、2025年6月から婦人科の標榜が始まり、院長の妻で産婦人科医の野田誠子医師が子宮がん検診を中心に、女性の悩みに対応している。患者に寄り添う診療を続ける野田院長に、クリニックの特徴、治療に対する思いなどを聞いた。

(取材日2024年12月11日/記事更新日2025年8月8日)

原因のわからない痛みに真摯に向き合う

まず、開業の経緯を教えてください。

野田宗慶院長 いたみと女性の野田医院県央1

神奈川県の聖マリアンナ医科大学病院麻酔科勤務の後、妻の出身地である新潟県に引っ越して長岡市の立川綜合病院、長岡赤十字病院、新潟県済生会三条病院で麻酔科医として勤務してきました。もともと開業するつもりはなかったのですが、2024年に済生会新潟県央基幹病院がオープンするにあたって三条病院の麻酔科がなくなるということで転職を考えていた時に、緩和医療も行う婦人科医の妻が「疼痛に対する新しい医療機器の説明会があるけれど、興味ある?」と誘ってくれたのです。私は麻酔科医のキャリアはそこそこありますけれど、医療機器の知識はほとんどなかったので、とても興味を持ちました。その少し前には近赤外線でブロック注射と同等の効果を期待できる機器があることも知り、偶然にもそのタイミングで開業のお誘いをいただいたので、開業を決意しました。

院内はあまり医療機関らしくなく、まるでホテルのようですね。

病院の雰囲気を嫌だなと感じる方はけっこういらっしゃると思います。それで、できるだけやわらかい雰囲気にしようと南国のホテルをイメージしてほしいとオーダーしました。痛みでつらい思いをしている患者さんたちには、少しでも居心地良くリラックスしていただきたいですし、気軽に訪れてもらえる空間にしました。

痛みの改善を志した理由は何だったのでしょうか?

野田宗慶院長 いたみと女性の野田医院県央2

痛いのに「どこも悪くない」と診断された患者さんは、途方に暮れてしまうと思います。西洋医学的な考え方では、原因がわかれば対処法があります。しかし、そこから漏れてしまった場合は治すことができない。つまり、痛みをなくすことができないということになります。残念ながら「原因がわからない」ことは、けっこうあるのです。私の家族が原因不明の脳疾患で、53歳で亡くなりました。先端の設備がある大学病院に入院しましたが、原因を特定できず治すことはできませんでした。家族の死で、現代でも西洋医学的だけでは割りきれない、原因不明の病で亡くなる人がいるのだと実感したのです。ですから、医師として原因不明の痛みに対して、さまざまな可能性を踏まえながら苦痛を軽減したいと考えました。

患者の苦痛や悩みに寄り添った丁寧な診療

どのような治療を行っているのでしょうか?

野田宗慶院長 いたみと女性の野田医院県央3

患者さんは、中高年、女性、肩や腕の痛み、腰痛や頭痛でお悩みの方が多いです。通常は、痛む部位の神経付近に麻酔薬を注射するブロック注射を行いますが、そもそもブロック注射自体がとても痛いのです。そこで、当院ではブロック注射は使わず、低侵襲の医療機器を使って痛みの緩和を図り、漢方と生活改善指導などもプラスして根本治療をめざします。ブロック注射は麻酔によって興奮した神経を落ち着かせることが目的です。副交感神経を優位にして血流を良くすることをめざし、緊張した血管や筋肉の状態の改善を図るので、それを別の方法で行うわけです。この痛みを抑える働きはもともと自分の体の中にある力ですから、うまく働かなくなったところをサポートするというわけです。患者さんの痛みにとことん向き合って、一緒にいろんな方法を探りながら苦痛の緩和をめざします。

なぜ、ブロック注射はしないことにされたのですか?

私はこれまで麻酔科医として、手術前のブロック注射をたくさん行ってきました。でも、これが本当に痛いので患者さんに嫌がられるのですね。もちろん、ブロックしないと手術ができないのでと説明するのですが、嫌がることをするのはこちらもへこみます。たまたま新型コロナウイルス感染症の集団接種を行っている時に、ブロック注射と同等の効果が期待できる赤外線治療器のことを知って、開業するにあたって導入しました。これを星状神経節に使い、頭痛症状の改善を図っています。また、交番磁界治療器は神経障害性疼痛など疼痛全般に効果が期待できるので、西洋医学的に治しづらい帯状疱疹による痛みがある方に向いています。ブロック注射をしないとペインクリニックとは名乗りにくいと思って、クリニック名には「いたみの」とつけたのですよ。

痛みの治療におけるやりがいとは、何でしょうか?

野田宗慶院長 いたみと女性の野田医院県央4

患者さんの症状の改善が図れて、生活の質が向上することですね。頭が痛くて通学や通勤もできない状況になっているなどの場合でしたら、当院では赤外線治療器で治療を行うことができます。その治療で学校や職場にも通えるようになれたら、私もうれしいと思うでしょうね。また、帯状疱疹による疼痛で外出もままならないというような場合も、受けつけております。またお出かけができるよう、サポートをさせていただけたらと思います。ですが、すべての方の痛みの改善を図ることができるわけではない、ということもまた現実です。なので、さまざまなアプローチで症状の緩和をめざしていきます。

医師2人体制で、痛みと婦人科の悩みにしっかり対応

子宮がん検診も行っているそうですね。

野田宗慶院長 いたみと女性の野田医院県央5

30歳代が発症年齢のピークで、マザーキラーと呼ばれる子宮頸がんの初期は、自覚症状がほとんどないため、気づかないうちに進行してしまいます。そのため、がん検診の受診者を増やすことで早期発見につなげ、安心した生活を提供したいという思いから、子宮がん検診を始めました。とはいえ、「検診は恥ずかしい」「痛みが心配」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。当院は、私の妻で産婦人科医の野田誠子先生が診察を担当し、女性スタッフがサポートしています。また、リラックスできる環境で、丁寧に対応していますので安心して受診してほしいですね。予約は、来院していただいても、電話やウェブでも大丈夫です。

診療ではどんなことを心がけていますか?

お互いに一人の人間として患者さんに接することを大切にしていますね。開業の際、いろんな人から「医師が対面でしっかり話を聞いてくれるとうれしい」というお話を聞きましたので、しっかり患者さんのほうを向いて話すことを心がけています。 また、待ち時間が長いことが患者さんにとってかなりのストレスになることもあり、予約制にして待ち時間を少なくし、診察に十分な時間をかけられるようにしています。痛みというものはご本人にしかわからない苦しみですから、その目に見えない苦痛に寄り添うことをスタッフと共有し、当院の方針としています。

読者へのメッセージをお願いします。

野田宗慶院長 いたみと女性の野田医院県央6

痛みによって日常生活がつらいと感じる方は、我慢せずに気軽に相談していただきたいですね。医療機器を使った治療は患者さんによって強さをプラスしたり、当て方を変えたりといろんなバリエーションを考えることができますから、患者さんと一緒に工夫を重ねることで、その人に合った治療法が確立できると考えています。急性の激しい痛みについては総合病院などを受診していただく必要がありますが、診断名がつかない、原因はないけれども痛い、苦しいという方は、ぜひ一度いらしてみてください。また、婦人科では子宮がん検診だけでなく、内診ではわかりにくい卵巣の腫れなどを調べる経腟超音波検査やHPVワクチン、生理痛など身近な悩みにも対応しています。女性医師が患者さんに寄り添った診療をしていますので、お気軽にご相談ください。

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