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末吉 貴直 院長の独自取材記事

よもぎ・すえよし整形外科運動器リハビリテーションクリニック

(熊本市北区/西里駅)

最終更新日:2024/10/10

末吉貴直院長 よもぎ・すえよし整形外科運動器リハビリテーションクリニック main

熊本市北部の国道3号線沿いに2024年7月に開院した「よもぎ・すえよし整形外科運動器リハビリテーションクリニック」。院名には四方寄(よもぎ)という地名と「運動器リハビリテーション」というクリニックの理念を掲げている。末吉貴直院長は、骨折などの外傷治療に携わった後、大学院に進学し骨肉腫の研究を行い、さらに大学病院でも研究と臨床を重ねた。現在は、専門分野から幅を広げ、骨粗しょう症や慢性的な骨や関節の疾患にも対応している。痛みが少々あっても「身体を動かすことで改善を図っていってほしいですね」と語る末吉院長。多くの患者が利用するリハビリテーション室は、明るく広々としていて快適だ。「地域の皆さんに集まっていただきたいです」と語り、地域の健康を支える拠点となることをめざす末吉院長に話を聞いた。

(取材日2024年9月6日)

骨軟部の腫瘍の研究から地域に寄り添う開業医へ

開業までの道のりを教えてください。

末吉貴直院長 よもぎ・すえよし整形外科運動器リハビリテーションクリニック1

大学で2年間の初期研修を終え、人吉総合病院(現:人吉医療センター)の所属となり、そこで整形のいろはを学びました。その後、熊本市民病院と済生会熊本病院で3年間勤務し、救急の外来に来られた骨折の患者さんを手術するというケースを多く経験しました。その頃、教授から大学院で研究をしてみてはという話を頂き、自分の経験の幅が広がると思い、大学院に進み4年間研究を行いました。骨肉腫という子どもに多い悪性腫瘍を専門としていたんですが、特に10歳代の若年者の膝関節周辺に腫瘍ができることが多く、抗がん剤治療と手術に携わっていました。大学院を修了した後も大学病院に残り臨床と研究を行っていましたが、12年ほど勤務した頃、開業することとなりました。

開業のきっかけは何だったのですか。

妻の父が県内で整形外科のクリニックを開業していまして。地域に根を下ろして診療する開業医はやりがいがあると、以前から勧められていたんですね。一方で、大学病院で整形外科の腫瘍分野の研究を続けたい気持ちもありました。自分の中では開業か、研究か、正直半分半分くらいでしたね。そんな気持ちでいる中、開業にぴったりの場所を提案されたことと、大学病院に腫瘍分野を担う若手が入ってくるというタイミングが重なり、開業に踏み切ることにしました。

四方寄地区は、どういった地域ですか。

末吉貴直院長 よもぎ・すえよし整形外科運動器リハビリテーションクリニック2

この一帯は地形的に尾根になっているらしく、国道沿いに商業施設が並び交通量は多いのですが、住宅は比較的少ないようですね。けれども、クリニックは便利な道路沿いにあり、駐車場も広く取っていますので、近くの方でなくても車で通いやすいかなと思いました。クリニックではリハビリテーションに力を入れていて、リハビリテーション室は広々としたスペースに窓も大きく取り、外を通る方にも活動している様子が見えるようにと考えました。院名も、地名の「四方寄(よもぎ)」と、「運動器リハビリテーションクリニック」と掲げていますので、地域とその周辺の皆さんにアピールしていければと思っています。

慢性的な痛みに悩む患者にリハビリテーションを

患者さんの主訴は何ですか。

末吉貴直院長 よもぎ・すえよし整形外科運動器リハビリテーションクリニック3

腰が痛い、肩が痛いと言って来られる方は多いですね。この2つのお悩みは、若い方にも多いようで、40代から70代ぐらいまでと幅広い層の方がいらっしゃっています。そのほか、最近は健康診断で骨密度を計測されるところもあるらしく、「健診で骨密度が低いと言われました」と受診される方もいます。当クリニックも骨粗しょう症の予防には力を入れたいと考えていて、骨密度を測る精度の高い検査機器も導入しています。腰と大腿骨の2ヵ所で計測するので、精密な値がわかると思います。骨密度に不安のある方のほか、女性の50代以上の方は、1年に1回測ることをお勧めしています。

リハビリテーションに重点を置かれているそうですね。

慢性的な痛みに悩む方に対して、多少痛みがあっても無理のない範囲で筋肉を動かし、ほぐしていきながら、長期的なスパンで治していってもらいたいと考えています。体に痛みがあるとどうしてもじっとしていたり、痛み止めを飲んで寝ていたりといったふうになりがちですが、そうはさせません(笑)。私たちは、「動かしましょう」と声をかけ、無理のない運動メニューからご提案します。結局、筋力をつけておかないと、また、次の痛みにつながってしまうことが多いですから。僕らがリハビリテーションに重きを置いていることは、地域の皆さんにも浸透しているようで、ありがたいことに、「リハビリテーションを受けに来ました」という人が多くなりました。そういう意欲のある人に来てもらいたいと思って、院名に「運動器リハビリテーション」と長い名前にしましたので。情熱を持った理学療法士も2人いまして、患者さん方に熱血指導をしています。

心がけていることは何ですか。

末吉貴直院長 よもぎ・すえよし整形外科運動器リハビリテーションクリニック4

患者さんに「当院でのリハビリテーションがない日には、外を散歩してください」とお伝えしても、なかなか実行してもらえないことが多いんですね。それでも、可能な範囲でできるだけ動いてほしいので、家でできる簡単な運動を提案するようにしています。例えば、「テレビを観ながら、足の運動をしてください」など、具体的に細かくアドバイスするようにしています。

地域の人々の健康を支える拠点に

医師をめざしたきっかけは何ですか。

末吉貴直院長 よもぎ・すえよし整形外科運動器リハビリテーションクリニック5

子どもの頃から外科医が活躍する漫画や医療ドラマが大好きでよく見ていましたね。その影響で、小学校高学年ぐらいからすでに、医師をめざして勉強を始めていたように記憶しています。僕自身、もともと理数系科目は好きでしたね。両親の夢でもあったので大学は医学部をめざすようになりましたね。

今までのキャリアの中で、心に残っていることはありますか。

大学病院時代に出会った骨肉腫の患者さんのことは、全員記憶に残っています。20人弱ぐらいだったと思いますけど、骨肉腫の治療期間はだいたい1年半ぐらいで、抗がん剤治療を半年近く行い、手術をしてリハビリテーションをし、また術後落ち着いてから抗がん剤治療を半年行うといったかたちで行います。骨肉腫は悪性腫瘍で命に関わる病気ですから、中には残念ながら亡くなる子もいました。今のクリニックの患者さんたちとは異なる特殊な治療経験ではありますが、専門的な知識と経験はありますので、骨軟部の腫瘍の患者さんが受診されたらしっかり診て、手術が必要な場合には大学病院を紹介し、支えていきたいと考えています。

最後に、整形外科の受診の目安を教えてください。

末吉貴直院長 よもぎ・すえよし整形外科運動器リハビリテーションクリニック6

体や関節が痛くなる前の、異変を感じたタイミングで受診されるのがいいと思います。痛くなる前だと、リハビリテーションの導入もしやすいですし。痛くてたまらないという段階では、なかなか運動しましょうというわけにはいかないですよね。その場合はやはり注射や痛み止めの薬で対応します。リハビリテーション室には、筋肉を鍛えるための機械だけでなく、痛みを取り除くことが目的の物理療法の機械もそろえているのでそちらでも対応できます。当クリニックのリハビリテーションは予約制になっていて、1回20分で週に2回というのが基本になっています。元気に声を出しながらサポートしてくれる理学療法士たちは、患者さんにも活気を与えていると思います。地域の皆さんが集まって、健康になるための拠点としてご利用いただければいいなと考えています。

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