菊岡 慎友 院長の独自取材記事
市が尾スノードロップ歯科
(横浜市青葉区/市が尾駅)
最終更新日:2024/10/11

市が尾駅から徒歩1分。閑静な住宅街にあるのが、2024年8月に開院した「市が尾スノードロップ歯科」だ。待合室には木目調の壁やおしゃれなチェア、間接照明などで演出された落ち着いた空間が広がる。「歯科のネガティブなイメージを払拭したかったんです」と話すのは菊岡慎友院長。自身が得意とする歯周病治療だけでなく、口腔外科や矯正歯科、審美歯科などあらゆる分野に精通し、幅広いニーズに応えている。また口腔内のトラブルだけでなく生活の質の向上に向け、患者と二人三脚で診療を進められるのも大きな特徴だろう。どんな時も誠実な診療を心がける菊岡院長に、自身のモットーや治療へのこだわりなどを聞いた。
(取材日2024年9月19日)
患者と歯科医療に「希望」を届けるクリニックへ
先生のご経歴や開業経緯を教えてください。

僕は日本大学歯学部を卒業後、同大学病院で歯周病学を学びました。その知見をもとに東京都内のクリニックで勤務医、分院長として働き、研鑽を積ませていただきました。開院を決めたのは、娘が「将来は僕と一緒に仕事がしたい」と言ったのも一つの理由です。自分のクリニックがないと後も継げませんからね(笑)。この地を選んだのは、すぐ隣の宮前区で育ったことと、市が尾駅から高校に通い青春時代を過ごしたことが大きいですね。そんな特別な場所で開業できうれしい限りです。
医院名の「スノードロップ」とはどんな意味ですか?
これは花の名前で、「希望」という花言葉を持っています。もともと僕は「歯科医療は再治療になるケースもあり、それが患者さんの負担になることがある」ということに疑問を感じていました。一方で歯科は皆さんの食事に大きな影響を与え、生活に直結しているのに、ネガティブなイメージをお持ちの方が多いのも残念に思っていたのです。患者さんに、歯科医療にも希望を持ってほしい…。その思いを医院名に込めました。極力再治療のリスクを減らした歯科医療でお口の悩みの解決をめざし、より良い口腔内環境をつくっていくことでご自身のお口と歯の大切さを感じていただけたらうれしいです。
診療の特徴についても教えてください。

僕の専門分野は歯周病ですが、小児歯科や口腔外科、矯正、審美歯科まで幅広く経験してきたので、お口のトラブル全般を診ることができます。また、父が外科医、弟は鍼灸師・整体師ということもあり、全身の健康にも注目してきました。お口に限らず、全身の悩みを抱える患者さんも多いので、当院でも歯科医師として可能な限りアドバイスを行っています。大切にしているのは「一緒に生活の質を高めましょう」というスタンス。そして、症状などがなくても悪い部分があれば「ここが悪い」と伝えることです。たとえ患者さんに言いにくいことであっても、伝えるべきことを伝えることは歯科医師の役目ですし、何より患者さんのためになりますから。
内装にもこだわりがあるそうですね。
歯科医院の「痛い」「怖い」といったイメージが和らぐよう、木目などを使って優しい空間を意識しました。例えば診療室は、チェアを倒したときに空を感じてもらえたら、と壁と天井を青色にしています。また、少しでもリラックスできるよう個室や半個室、キッズスペースつきの診療室も用意しました。例えば受付横にキッズスペースがあると、お子さんの様子がわからず、治療に集中できない患者さんも多いですよね。一方、モニターを見えるようにしてもモニターが気になり落ち着かない。そんな状況をよく見てきたので、僕の中ではキッズスペースは「親御さんのすぐそば」という結論になりました。僕も3人の子を持つ父で、同じような体験も多くしていますので。また、子どもは未来を担う「希望」であり、医院名に希望を掲げた理由の一つでもあるので、たくさんのお子さんとご家族が集まる場所にしたいですね。
手を抜かず、全力で治療していきたい
歯科医師をめざしたきっかけは?

僕は昔から車好きなので機械工学系の大学に入学したのですが、やはり医療の道に進みたいと思い、歯学部へ再入学しました。父をはじめ叔父や従妹も医療従事者で、幼い頃から医療が身近にあったのも大きいですね。歯周病を専門に選んだのは、歯科に関わるさまざまな分野の治療を駆使することに魅力を感じたからです。また、単に歯を削るだけではなく、生活習慣病など全身疾患に関われることにも惹かれました。ただ、最初に学んだ機械工学も役に立っています。というのも、歯科医療は物理学に基づいて行われる治療も多く、材料や器械の特性を知ることが歯科医師にとって重要なことだからです。また、幼少期から手先が器用だったことも、歯科医師を志した理由の一つですね。
歯科医師としてのモットーは?

手を抜かないことです。一生懸命、全力で治療に努めています。「全力」とは自分の持てる技術を余すことなく投入すること。そもそも手を抜いたら、より良い治療を提供することは難しくなります。それに、いつも全力で治療をしていると、自分のできないこともよくわかってくるのです。苦手な分野は「この治療に関しては専門の先生に診てもらったほうがいい」と正直に患者さんにお伝えします。専門性が向上し、細分化されているのが現代の歯科医療です。専門性を必要とする治療については他院をご紹介するなど、患者さん一人ひとりに合った治療をご提案してまいります。
印象に残っている患者さんはいらっしゃいますか?
僕が勤務医の頃に出会った、あるご夫婦ですね。旦那さんの通院の付き添いで度々クリニックを訪れていた奥さんは、ご自身の歯にも悩みを抱え、自信を持って笑えないことに苦しんでいました。僕も初めは奥さんの悩みを知らなかったのですが、旦那さんに対する僕の診療風景や人柄を見て、「この先生なら」と秘めていた悩みを打ち明けてくれたのです。奥さんの希望を叶える治療に努め、笑顔になるための力になれたのならとてもうれしいですね。その奥さんの笑顔は、今も心に残っています。
うわべではなく、本気で患者を守るために奮闘
どんな患者さんが多いですか?

お子さんから高齢の方まで幅広いです。歯科意識が高く、審美性にこだわる方も多いですね。虫歯などで来院され「痛みさえ取れれば」という方には、写真などを用いて現状をしっかりとお伝えし、お口の健康の重要性をご説明します。それでも「口の中なんてどうでもいい」と言われる方には強くお話しすることも。また、患者さんからの要望をすべて受け入れるのではなく、お話をしながら一緒により良い状態にできるよう心がけています。その結果、僕を信頼してくださる方とは長いお付き合いになることが多いです。例えば、大学病院時代から診ているおばあちゃんは県外から電車で1時間半かけて今でも来てくれています。長時間の通院が心配なので、ご近所の歯科医師を紹介すると言っているのですが、僕の治療を選んでくださるのです。本当にありがたいですし、歯科医師冥利に尽きますね。
スタッフさんにはどんな教育をされていますか?

僕は教えるよりも、一緒に成長していこうというスタンスを重視しています。スタッフにお願いしているのは「考える」こと。そして「チャレンジを恐れない」ことです。日本の教育は失敗を悪いイメージで捉えることが多いですよね。だから、みんなが100点満点を取ろうとする。しかし、満点を取るのは難しいことです。であれば、まず70点を全力でめざし、100点に近づくために次は何をすべきかを「考える」ことが重要ではないかと思い至ったのです。つまり、自分のできる範囲で全力を尽くすことが大切なのでは、と。たとえその結果が失敗だったとしても、満点をめざして努力したことはきっと糧になるはずです。今はクリニックを成長させる段階ですので、試行錯誤が大切と考えています。開院以来スタッフには大きな負担をかけていますが、ハキハキと明るく患者さんに接し、しっかり僕をサポートしてくれています。感謝の一言ですね。
読者へのメッセージをお願いします。
笑いが絶えないクリニックにしていきたいです。人は笑顔のある場所に集まりますしね。そしていずれは、若い先生にも来てほしいです。僕の技術や経験を学んでもらうのと同時に、僕自身も若い先生から新しい考え方を吸収したいですから。もし同じ方向を向く歯科医師が増えれば、患者さんもスタッフもみんな幸せになれるはずです。今後も患者さんとの会話を大切に、生涯お付き合いできるようなクリニックをつくっていきます。一度来院いただければ、「一生懸命さ」「丁寧さ」を感じていただけるのではないでしょうか。お気軽にご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とは矯正/小児矯正:40万円~、成人矯正:80万円~、マウスピース型装置を用いた矯正:45万円~ ※矯正に関しては、口腔内状況、使用する材料、矯正の希望部位などにより料金が変わります。
セラミックを用いた補綴治療/かぶせ物(ジルコニア〉:9万9000円、詰め物(ジルコニア)6万6000円