尾崎 大樹 院長の独自取材記事
シーサー歯科
(大阪市大正区/大正駅)
最終更新日:2024/08/26
沖縄にルーツを持つ人が多い大阪市大正区。その中でも「リトル沖縄」と呼ばれる平尾に2024年7月に開院したのが「シーサー歯科」だ。院長の尾崎大樹先生は大正区の近くで育ち、大正区と宮古島の医療機関で経験を積んで開院した。地域のかかりつけ医として「子どもから高齢者まで包括的に診ていきたい」と目を輝かせる尾崎先生。歯磨き指導をはじめ、小児歯科に力を入れるほか、漢方など東洋医学を取り入れるなど、長い視点で患者の幸せを考えている。マウスピース型装置を用いた矯正やインプラント治療は明朗会計。患者の立場になってとことん寄り添う。めざすのはシーサーのように愛されるクリニックだ。どのような理想を掲げ、どう取り組んでいくのか。詳しく話を聞いた。
(取材日2024年7月31日)
沖縄に魅了され、平尾で開院
開院されるまでに、どのような経験を積んでいらっしゃったのでしょうか。
大阪歯科大学を卒業して、大阪歯科大学附属病院の口腔外科に入局し、事故による外傷の治療や口腔がんの検査・手術、その他にインプラント治療など、本当にさまざまな患者さんに対応しました。その後、ご縁があって当クリニックと同じ大正区の鶴町にある金城外科脳神経外科と宮古島にある高輪アイランドクリニックに勤務し、大阪と沖縄を行き来しながら、歯科医師として経験を積みました。その中で、さまざまな視点からの健康についても学ぶことができました。歯科医療に対する考え方を深められたと感じます。
独立して大正区でクリニックを開院することは、ずっと考えていらっしゃったのでしょうか。
はい。いずれは独立するつもりでいて、その決断をしたのはタイミングが合ったからです。この場所には以前、居酒屋が入っていて、退去されるという話を聞いたのです。だったら開院しようと腰を上げました。生まれが隣の住之江区ですし、勤務していた金城外科脳神経外科は大正区内の鶴町にあり、長くお付き合いしている患者さんが近くに多くいらっしゃいます。宮古島に通ううちに沖縄特有の文化に魅了されたことも、場所を考える上で大きな部分を占めました。沖縄の先生方は話し好きで面白い人ばかり。患者さんとも距離が近くて、フレンドリーな関係を築けました。大阪とは現場の雰囲気が全然違っていて、とても参考になりましたね。その影響もあって、できれば沖縄にルーツを持つ人が多い、この地域で開院したいと思っていました。
どのようなクリニックにしていきたいとお考えですか?
ファミリーで来院していただけるクリニックとして、お子さんからご高齢の方まで包括的に診ていきたいと考えています。小さいお子さんには最初は歯ブラシを出しただけでも嫌がられることがあります。それでも歯磨き指導を続けて、最終的にはきちんと自分でケアができるようになるまで見守るスタンスです。その様子を見ているのが楽しいですね。治療だけでなく予防も大切に考えていますので、先進の医療と東洋医学を組み合わせた治療計画を提案し、抗生物質に頼るばかりでなく、漢方薬も取り入れています。また患者さんに利点が多いと感じているため、インプラント治療にも力を入れています。
経験に基づいた技術で、専門的な歯科医療を提供
インプラント治療を手がける上で、特に意識されているのは、どういったことでしょうか。
とにかく手早く治療することですね。時間がかかってしまうと細菌に感染するリスクが高まりますから、「あれっ、もう終わったの?」と言われるくらいにしたいと目標に据えて、尽力しています。私も最初は治療に時間がかかっていましたが、経験を積む中でだんだんと手早くできるようになっていきました。口の中のケアがしっかりできていて、歯周病にかかっていない人は、すぐに手術に取りかかれます。そうでない人は歯周病の治療やブラッシングの方法をしっかり指導してから、インプラント治療を始めるようにしています。患者さんお一人お一人の状態に合わせて、適切なタイミングを見極めています。
マウスピース型装置を用いた矯正を希望する患者さんも多いそうですが、ニーズが高まっているのでしょうか。
学校の歯科検診で、歯並びや噛み合わせの悪さを指摘される児童がとても増えています。また、処置しないまま大人になってしまった人も多くいます。そういった背景もあり、マウスピース型装置を用いた矯正はニーズが高まっているように思いますので、私としても力を入れて取り組んでいきたいと、以前から考えていました。お子さんが成長途中で、矯正を始めるタイミングに悩む親御さんもいらっしゃいますが、放っておいて改善が見込めるものではありません。歯並びや噛み合わせが悪いとわかった時点で、処置を開始していただくのが良いでしょう。
クリニックのホームページには診療価格が明記されていて、明朗会計ですね。
金額をきちんとお伝えすることを基本にしています。追加でのお支払いが発生し、結果的に治療費が高くなるのは、ごまかされているようで嫌でしょう。個人的にも明朗会計な支払いが好きなので、そうしているんです。このクリニックを開院するにあたってもローンは組まず、設備も最初にすべてそろえて、後から買い足すことがないようにしました。そうしてランニングコストを抑えることで、患者さんへのさまざまなメリットとして還元できたらと思っています。
癒やしの空間で、オーダーメイドの医療サービスを提供
設備やクリニックの雰囲気づくりで力を入れた点を教えてください。
患者さんへのわかりやすい説明をモットーにしていますので、口腔内の状態をしっかりお伝えできるように、広範囲な画像診断ができるCTを導入しました。内装については、患者さんにとって癒やしの空間となるように、木目を多く使ったナチュラルな感じに仕上げました。観葉植物をたくさん置くなど、沖縄らしさにつながるような雰囲気づくりを意識しています。
来院が難しい患者さんのために、送迎サービスも行っているそうですね。
バスの停留所は目の前にありますが、最寄りの大正駅から3kmほどあり、ご高齢の患者さんなどは来院が大変ですので、予約制でご自宅や駅まで迎えに行きます。他にも在宅診療にも対応していますね。送迎車はシーサー歯科のロゴマークなどが描かれたミニバンで、車いすのまま乗り降りできるようになっています。
最後に読者へのメッセージをお願いします。
患者さんの健康を守り、幸せを届けたい。その思いを胸に、このシーサー歯科を開院しました。世代を問わず、癒やしの時間を過ごしていただける空間となることをめざしています。明るい雰囲気づくりを意識し、スタッフを含めて笑顔で患者さんに接し、しっかりと説明を尽くすことがモットーです。心配事や不安はもちろん、提案された処置に対する好き嫌いなども、ご遠慮なくお伝えいただければうれしいです。オーダーメイドの医療サービスで、患者さんお一人お一人に合わせてより良い治療方針を考えます。気になることがあれば、まずはぜひご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/20万円、マウスピース型装置を用いた矯正/10万円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。