右近 亮介 院長の独自取材記事
右近整形外科東大阪リハビリクリニック
(東大阪市/俊徳道駅)
最終更新日:2024/12/24

俊徳道駅からすぐの場所に2024年9月に開院した「右近整形外科東大阪リハビリクリニック」。八尾市で約30年間親しまれてきた右近整形外科クリニックの分院だ。院長を務めるのは、病院で整形外科の医師として研鑽を積んできた右近亮介先生。患者一人ひとりの症状と向き合う姿勢を大切にし、予防医学や健康増進を図る取り組みに加え、スポーツ整形外科の領域にも注力している。また院内には広々としたリハビリテーションルームを備え、理学療法士と連携したリハビリを実施できる環境を整える。「地域の皆さんが安心して通えるクリニックをめざしたいです」と意気込む右近院長に、これまでの歩みや診療内容について詳しく話を聞いた。
(取材日2024年7月16日/情報更新日2024年12月19日)
地域に根差したクリニックをめざし、俊徳道に開院
初めに、先生が医師をめざしたきっかけを教えてください。

整形外科の医師である父親の影響が一番大きいですね。僕が生まれてすぐに父が開院したことから、ずっと患者さんと向き合う父親の姿を見て育ちました。また姉と兄も医師の道に進んだため、父から医師になれと言われたことはなかったのですが、自然と僕も医師の道を選びました。整形外科を専門にしたのは、整形外科の患者さんは外傷があるけれど体調や気持ちは元気であることが多く、診療を通じて僕自身も元気をもらえると感じたことですね。また、治療に奮闘する患者さんの姿を間近で見ることで、とても大きな喜びとやりがいを感じられそうだとも思ったからです。ちなみに僕は中学校から大学までバスケットボールをしていましたが、捻挫や突き指などのけがをすることが多かったです。ですからスポーツでけがをした時のつらい気持ちに寄り添えると思っています。スポーツに注力する若い人たちの復帰のサポートをできたらうれしいですね。
これまでのご経歴を教えてください。
兵庫医科大学を卒業後、同大学の関連病院にて一般外傷とスポーツ整形外科の領域をメインに診療を行ってきました。症例としては高齢者の骨折、スポーツの事故によるけがや骨折に対する処置・手術などが多かったです。特に近年は超高齢社会ということもあり、骨折で手術をする人は80~90代が多い印象がありました。今は人生100年時代なので、高齢の方が元気に帰るためのサポートに、医師としてのやりがいを感じていましたね。またスポーツによる外傷は少し特殊で、治療をしてもうまく結果に結びつけるのは難しい部分があります。ですから時には患者さんと一緒につらい思いをすることもありました。その一方で、スポーツに復帰した姿を見ることができたらいいなと願いを込めながら、患者さんと向き合いたいと思います。
開業の経緯を教えてください。

医師になることを志した時から、いずれは父の後を継ぐか、自分で開院するかを考えていました。父親のように地域の人の力になっていきたいという思いが強かったからですかね。結果としては、父のクリニックを本院として、僕が新しく開院する当院を分院として展開することになりました。この場所を選んだのは、本院がある八尾市から近いことが1つ目の理由です。2つ目は、以前勤務していた東大阪市内の総合病院がある地域の雰囲気や住む人の温かさ、親しみやすさといったところがこの辺りと似ていると感じたからです。地域の皆さんが安心して受診できるクリニックをめざしたいという思いから、当院の内装はどの世代にも受け入れてもらいやすいような雰囲気にこだわりました。
予防医学と、患者一人ひとりに寄り添うリハビリに注力
診療内容や力を入れている治療を教えてください。

けがや骨折などの各種外傷から、肩凝りや腰痛などの慢性痛、リウマチ疾患まで、さまざまな痛みや症状に対応しています。その中でも骨粗しょう症の予防には力を入れています。これまでの医療はけがをしてから治療をすることが多かったんですけど、最近では予防医学に力を入れ、そもそもけがをしないことをめざす考えが主流になってきています。僕も、けがをする前に予防してあげたいという思いを強く持って、診療に努めています。また院内には、先進のDEXA装置を導入しました。特に女性の方はホルモンバランスの変化で急激に骨密度が減るので、40歳を超えたら一度検査を受けることをお勧めしています。さらに超音波診断装置も用意し、診療だけではなくリハビリにも積極的に活用し、患部の状態を検査画像で評価・確認しながらリハビリを進めています。
スポーツ整形外科にも対応されているそうですね。
そうですね。勤務医時代、スポーツ選手の健康管理やけがの治療をサポートする取り組みに尽力してきました。その経験から、突き指や打撲、脱臼など、スポーツによって生じた痛みやけがを専門的に診ることができます。スポーツをきっかけとする悩みをお抱えの方は、気軽に相談しに来ていただけたら幸いです。
院内には広々としたリハビリルームを設けているとお伺いしました。

ええ。いつまでも健康で元気に過ごしてほしい、地域の皆さんの健康をサポートしたいという思いから、リハビリルームは90平方メートルとゆったり構えました。機械を使った物理療法に加えて、理学療法士による運動療法を行っています。リハビリと一口にいっても目的によりアプローチは異なります。例えば高齢者は転倒予防や筋力維持、体力づくりを目的とするリハビリがベースとなることが多いです。一方日常的にスポーツに取り組む方の場合、問題が起きてからの治療に加え、今後の再発予防やさらなるパフォーマンスの向上などを視野に入れたアプローチが必要です。当院では医師と理学療法士が連携し、患者さん一人ひとりの状態に合わせたリハビリ計画を立てながら進められる体制を整えています。
気軽に立ち寄れる、地域の集会所のような場所に
診療やクリニックの雰囲気づくりで心がけていることはありますか?

整形外科は待ち時間が長い医療機関が多いので、待ち時間軽減の工夫に尽力しています。例えば少しでも患者さんの待ち時間や移動の負担などを減らしたいという思いから、インターネット予約や院内処方を採用しました。また診療では、難しい言葉は使わず、患者さんと同じ立場で丁寧に話すことが重要だと思っています。クリニックは子どもから年配の方まで、どの世代でも受診しやすいやわらかい雰囲気が大切でしょう。ですから患者さんが話しに来るだけのような、地域にある集会所みたいな雰囲気になったらいいなと思っています。来て、話して帰っていくだけのような。それで患者さんが少しでも明るい気持ちになれるなら、それも一種のリハビリではないでしょうか。
お忙しく過ごされている中で、先生が健康増進のために取り組んでいることはありますか?
医師になってからも続けていたバスケットボールは残念ながら、新型コロナウイルス感染症がまん延した頃からあまりできていません。その代わりではありませんが、医師仲間と一緒にゴルフに行くことが多いですね。父と一緒にコースに出ることもあるんですよ。腕前はさほどではないのですが、楽しく過ごしています。
今後の展望と、読者へのメッセージをお願いします。

「俊徳道の整形外科といったら右近さん」と言われるくらいになりたいという気持ちが一番強いです。またクリニックの隣には駐車場スペースがありますが、いずれはそこを活用してリハビリルームを増床したり、訪問診療・リハビリなども展開したりできたらいいなと思っています。本院は開業から約30年がたち、今では親子3代で通っている患者さんがたくさんいます。いかに地域に愛されてきたのかがわかります。当院も本院のように長く愛されるクリニックをめざして診療していきたいですね。整形外科のことでなくても、来てもらえれば僕ができる範囲では対応したいと考えていますので、気軽にご相談していただけたらと思います。