予防・治療・メンテナンス
各段階に合わせた専門的な歯周病処置
用賀ささき歯科矯正歯科
(世田谷区/用賀駅)
最終更新日:2024/09/12


- 保険診療
- 自由診療
歯周病治療とは、クリニックで受ける歯石除去のこと。そう思っている人も多いのではないだろうか。だが「用賀ささき歯科矯正歯科」の佐々木直樹院長によると、予防歯科で行う歯石除去と歯周病治療で行う歯石除去ではその目的や手段が異なるという。歯周病予防のために、同院では「歯科総合検診」を実施している。精密な検査で口腔内の異常の早期発見に努め、もし歯周病が進行していた場合には歯周病治療を行う。佐々木院長は、歯周病について専門的に学んできた日本歯周病学会歯周病専門医だ。歯周病になった原因を特定し、矯正や補綴治療も視野に入れながら根本的な改善をめざす。また歯周病治療後に良い状態を保つためには、歯科衛生士によるメンテナンスが不可欠だ。今回は佐々木院長に、同院の歯周病治療や歯科総合検診について詳しく聞いた。
(取材日2024年8月19日)
目次
歯周病の原因を特定し、根本的な改善をめざす。歯科衛生士による丁寧なメンテナンスで再発予防にも注力
- Q歯周病とはどのような病気ですか?
-
A
▲診療室は、完全個室となっている
歯と歯茎の間にプラークという細菌の塊が付着して、その毒素によって歯茎が腫れたり骨が溶けたりしてしまう病気です。初期の自覚症状はほぼなく、出血などが見られる頃にはすでに進行してしまっていることが多いです。30代になると歯周病の割合は増え、それが悪化すると40代になる頃には自覚症状を感じ始める方も少なくありません。プラークのしっかりとした除去を図れていれば歯周病のリスクの軽減につながりますが、セルフケアとクリニックでのケア、どちらかだけでは限界があるのも事実。歯磨きが行き届かない原因、つまりプラークがたまる原因も一つとは限りません。歯周病はさまざまな要因が組み合わさって生じることが多い病気です。
- Qこちらのクリニックの歯周病治療について教えてください。
-
A
▲模型を用いてわかりやすい説明を実施
歯周病が進み骨が溶けてしまうと、完全に元に戻すことは困難です。当院では歯周組織再生療法にも対応しますが、適応範囲は限られますので、歯周病治療とはそれ以上の悪化を防ぐためだとご理解ください。歯周病の原因は、不十分なブラッシング、補綴物の段差の汚れ、噛み合わせの不良、歯ぎしりや食いしばりによる強すぎる歯への負担、喫煙による血管の収縮、糖尿病など全身疾患による影響などさまざまです。補綴物の入れ替えや、食生活の乱れ・喫煙習慣があればその見直しや、全身疾患のある方は細菌に負けない免疫力をめざすことが重要です。このように、その他の歯周病を悪化させる原因の解決も念頭に置いて診療を進めます。
- Q歯科衛生士や他の先生と連携して治療を進めることもありますか?
-
A
▲治療の過程は画像で確認できる
歯周病の可能性がある場合、矯正やインプラント治療には進めません。歯周病の根本解決をめざすために矯正が有用な場合は、矯正歯科の先生と相談して治療計画を立てます。また、当院では歯周病の基本的な治療・メンテナンスを専属の歯科衛生士が担当します。私による治療前のカウンセリングとは別に、歯周病治療中は歯科衛生士によるカウンセリングの時間も設けています。「先生には話しにくくて……」と、悩みを打ち明けてくださる方もいらっしゃいますね。患者さんにより良い治療を提供していくためには、私を含めたスタッフ同士の情報共有がとても大切なため、お互いのコミュにケーションをとても大切にしています。
- Q口腔内の問題点発見のために歯科総合検診も行っているのですね。
-
A
▲定期的に通院を行い、歯の健康を保つことが大切
歯科総合検診では数十枚の写真を撮ったり、歯周病の精密検査や唾液の検査をしたりして口腔内をチェックし、さまざまな問題点を見つけます。補綴の段差や噛み合わせなどの異常や、歯周病の進行が見つかった場合には、根本的な原因を解決すべく治療を行います。先に挙げたとおり「歯」以外の部分で改善が必要なこともありますし、噛み合わせの改善策として矯正を取り入れることもありますね。もし問題点がなかった場合は予防やメンテナンスを行っていきます。歯石の除去など一部の処置は重複しますが、歯周病治療は進行中の歯周病の原因を解消するために短期集中的に行うもの、メンテナンスは良い状態を保つために日頃から受けるべきものなのです。
- Q歯周病予防のための、歯科医院選びのアドバイスをお願いします。
-
A
▲ライフスタイルに合ったクリニック選びが重要と話す佐々木院長
しっかりとした診査診断に基づいて、一人ひとりの患者さんに合わせた予防歯科を行うクリニックを選ぶことをお勧めします。また、プラークがたまる原因の一つに、クリーニング時の汚れの取り残しがあります。保険診療では十分な時間を確保しにくくこのような問題が起こり得るのですが、プロのケアで汚れが落としきれなければ予防歯科を受ける意味が半減してしまいます。保険診療も自由診療も合わせて提案してくださるクリニックならば、悩みに応じた処置を選択できるでしょう。もちろん、歯科衛生士の技術力も重要なチェックポイントですね。
自由診療費用の目安
自由診療とは歯科総合検診/2万7500円~、矯正/88万円~、歯周組織再生療法/16万5000円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。