鈴木 謙一 院長の独自取材記事
横浜ベイクォーター内科・消化器内視鏡クリニック 横浜駅院
(横浜市神奈川区/横浜駅)
最終更新日:2024/12/02

横浜駅きた東口から徒歩3分。水上バス乗り場を併設し、買い物やグルメが楽しめるショッピングモール「横浜ベイクォーター」の6階に、2024年12月、「横浜ベイクォーター内科・消化器内視鏡クリニック 横浜駅院」が開業した。院長は、大学病院で内視鏡を専門的に学び、助教として消化器領域・救急医療全般の診療を行ってきた鈴木謙一先生。高度な診断・治療技術を実践するだけでなく、地方の病院での豊富な診察経験も持ち併せている。そうした研鑽の日々の中、強く実感した「胃がん・大腸がんを撲滅したい」という思いを実現するため、開業を決意したという。そんな鈴木先生に、医師としての姿勢や開業の経緯、めざすクリニック像について聞いた。
(取材日2024年7月8日/情報更新日2024年12月2日)
早期発見・早期治療で「がん撲滅」をめざす
医師としてキャリア13年というタイミングで開業を決意されたのはなぜですか?

私はこれまで、主に大学病院で研鑚を積んできました。出向で勤務した地方の大きな病院もそうですが、数多くのがん末期の患者さんを診察してきました。内科の私が担当するのは、もう手術ができない段階で、抗がん剤や放射線治療が必要な患者さんがほとんどだったんです。抗がん剤や放射線は、がんを小さくする目的で行いますが、ゼロにすることはできない補足的な治療で、再発に苦しむ方も多いんです。そんな中で「これは、がんを根本的に治療するということではない」と痛感しました。自分がやりたい医療は、がんを撲滅すること。特に胃がんと大腸がんをなくしたい思いが強くなり、それを実践したくて開業を決意しました。
「がんを撲滅すること」は、現実的に可能なのですか?
はい。現状として、今の日本のがんの死亡者数のデータを見ると、大腸がんが2位、胃がんが3位という報告があります。特に多くの人が亡くなる原因となっているこれらのがんは、早期に発見することができれば、おなかを切る手術をすることもなく、内視鏡治療で完治がめざせる病気なのです。「撲滅」というのは、単に強い決意表明の言葉として発しているだけではなくて、これまでの確たるエビデンスを持って使っている表現なんです。患者さんにもそうした予防医学の概念を知っていただくことが、まさに「がん撲滅」につながると考えています。何も症状がない段階で細かな検診を行い、人間ドックを通じてがんを初期段階で見つけ出し、内視鏡で治療していく。ここでは、そんな医療を提供していきたいと考えています。
「早期発見」には、患者が意識高く自分の体に向き合う必要がありますよね?

はい、強く同意します。働く世代の方は、症状がなくても、お勤め先から年1回健診に行っているという方もいらっしゃると思います。そうした会社での健診は、進行がんを拾い上げるレベルの検査なんです。また、健診結果でよくない判定が出て要再検査になってはじめて胃や大腸内視鏡の出番となります。これは国の保健施策の盲点だと思っているんです。実は日本は、先進国の中でも内視鏡分野の技術力は抜きん出ていますし、施設も非常に優れているんです。ですが、厚生労働省が展開している国の施策としての検診には一部地域では、胃がん検診で胃カメラを選択できますが、大腸カメラが検診としてできることはありません。だからこそ、患者さんサイドでは、そうした背景や実情を知り、日々のケアを考えていただきたいです。
幅広い年齢層が気軽に立ち寄れるクリニックに
開業される「横浜ベイクォーター」という立地は非常に魅力的ですね。

「どんなクリニックにしたいか」というコンセプトを考えたときに、幅広い年齢層の方に内視鏡検査を受けていただきたいと思いました。そのために、ターミナル駅という立地をまず軸として考えました。なおかつ胃・大腸カメラは、静脈麻酔で鎮静剤を使用する関係で、検査の日は運転ができないという制約もあり、なるべく駅直結の場所を候補地として探していたんです。そんな中で、「横浜ベイクォーター」の物件が最後の最後に候補として出てきまして、即決しました。駅直結という立地はもちろん、ショッピングモールですので日常と地続きでもあり、構えすぎることなく内視鏡検査を受けていただけるのではないかと考えております。
どのようなクリニックをめざしていきたいとお考えですか?
保険診療を一番の土台として行っていきますが、検査内容や環境に関して、それでは制限されてしまう部分も多々あります。症状のない方から早期発見するのが、がん撲滅への近道ですので、「人間ドック」というかたちで、より精度の高い検査を行い、皆さんに普段からご自身の健康について積極的に向き合うような意識を持っていただきたいと思っています。もちろん、どんな検査でも快適に過ごせるよう、お部屋をブースで区切ってリクライニングソファーでくつろぐことができるよう、来ていただきやすい環境を整えました。また、人間ドックを受けに来た方には、テレビを備えた個室をご用意してゆっくりくつろぎながらお休みいただけるような居心地の良い空間にしました。
他に、例えば働き盛りの方に来ていただくような工夫などはありますか?

待合スペースには、各席にコンセントとUSBポートを備えたカウンターテーブルを設置しています。もちろん無線LANも完備するので、お仕事の連絡や対応も、ある程度行っていただけると思います。医療DXにも注力しており、受付から会計まで、シームレスに待ち時間なく、お帰りいただけるよう工夫しています。また、私自身も検査を受ける時に痛感するのですが、絶食して行った検査後の温かい飲み物って、とてもおいしく感じますよね。ですので、無料でおいしい温かいスープや乳酸菌飲料などが召し上がれるベンダーも院内にご用意しています。
一緒に働くスタッフさんにはどのような方がいるのでしょうか。
先ほどもお伝えしたように、「がんの撲滅をめざすクリニック」の一員として、志を高くもって働いてくれるメンバーです。患者さんだけでなくスタッフにとっても、心地いいクリニックになるよう、工夫をこらしていきたいです。そのため、福利厚生はもちろん、スタッフルームは広くとり、ゆったりとした空間をめざしています。また来たいなと思ってもらえるクリニックをスタッフと一緒に作っていきたいです。
消化器病の早期発見で地域に貢献するクリニックに
そもそも先生はなぜ医師をめざされたんですか?

父が医師で、私の物心つく頃には開業していました。私は秋田の田舎町で育ったのですが、病院以外のところで、町の方が「先生どうもありがとうございます」「この間は助かりました」なんて、声をかけていただくことが多くて、地域の中で貢献している父の背中を見ながら、こうして感謝される仕事っていいなっと幼心に思っていました。それがたぶん4、5歳ぐらいの頃の思い出ですね。
しかし結果は、内視鏡専門の医師となり、横浜に開業されることになりましたね。
実は父も内視鏡をやっていて、私が小さい頃から「内視鏡はいいぞ」と言われていました。難しい病気やがんの早期発見、患者さんにとって負担の少ない治療にも貢献できると。医師になったばかりの頃は秋田で継承することも考えたのですが、経験を積んでいくうち、「自分の医療」のイメージが解像度高く、確立されていきました。そして、秋田で継承して行う医療とのイメージの乖離が少しずつ生じてきました。2023年3月に学位論文出版の目処も立ち、勇気を出して「がんの早期発見・早期治療、ひいては撲滅に貢献したい」という思いを、父に告げることができたんです。そしたら「自分の思いどおりにやってみろ」と背中を押してくれました。父もいろいろと思うことがある中で、快諾してくれたことが本当にありがたかったです。
では、今後の抱負についてお聞かせください。

当院は、がん・疾病の早期発見・早期治療を一番のコンセプトとしています。そしてもちろん地域の皆さまにも貢献したいと考えています。些細なことでも相談に来てもらえるようなクリニックをめざします。併せて病気以前に、病気にならないようにする「未病」「予防医学」というところに力を入れていきます。健診でのご利用もありがたいですし、人間ドックなど幅広いニーズにお応えしていきたいと考えています。お気軽にご来院ください。
自由診療費用の目安
自由診療とは人間ドック/1万7800円~