宮崎 孝江 院長の独自取材記事
みやびデンタルオフィス
(宮崎市/宮崎駅)
最終更新日:2024/08/20

宮崎駅東口から車で約5分、住宅や飲食店などが混在する吉村町の路面沿いにある「みやびデンタルオフィス」は2024年5月に開院。「全身の健康を口から守る」をモットーに、一般歯科やマウスピース型装置を用いた矯正、口腔感染症予防のほか、訪問治療にも注力する。院長の宮崎孝江先生は大使館が集まる東京・神谷町の歯科医院をはじめ、いくつかの訪問歯科専門のクリニックなどに勤務した後、宮崎県に移住し、日南市と延岡市の歯科医院で研鑽を積んだベテランの歯科医師だ。現在は患者一人ひとりと真正面から向き合い、じっくりと話を聞いて適切な治療を提案。そんな宮崎院長にクリニックのことや今後の展開などを詳しく聞いた。
(取材日2024年7月4日)
コンパクトな診療室で、一人ひとりに手厚い診療を行う
開院されるまでの経緯を教えてください。

大学卒業後、東京都内の歯科医院や訪問歯科専門のクリニックに勤め、知識や技術を磨くことができました。私は東京生まれの東京育ちで、子どもの頃から違う土地に住みたいという願望が長年ありました。2016年に大学時代の同期が日南市で分院を開院する際、「一緒にやらない?」と声をかけてくれたことがきっかけで宮崎県へ移住。同期のクリニックに1年半ほど勤め、その後、延岡市の歯科医院に5年ほど勤務する間に自分のしたい診療が見えてきて、それらを実現するために開院を決意しました。開院場所については都市部の宮崎市内の中でも、地域の方に寄り添える吉村町に決めました。
こちらのクリニックに来られるのはどういった患者さんが多いですか?
ご近所の高齢の患者さんが多いですね。以前勤めていた歯科医院の患者さんも通ってくれています。年齢層は1歳から90代と幅広いです。高齢の方は入れ歯の相談が多いように思います。また、歯科治療以外にも体のことや健康についてお悩みをお持ちの方が多いと感じます。歯のことや体のことで相談を受けたときは、わかる範囲内で正しい情報をお伝えするようにしています。
コンパクトで、洗練された外観のクリニックですね。

一般的に歯科医院を開院する場合、歯科医院専門の業者にデザインや施工をお願いするんです。でも私はパートナーと2人でデザインし、歯科医院の施工経験がない工務店に依頼をしました。私一人で診療や治療、口腔内の洗浄、受付などの事務的作業まで行いますので、施工の際はワンオペ診療を実践されている県外の先生方に器具のことなどをお尋ねしたり、機械の大きさが壁から何センチになるのかを計測したりしました。自分たちであれこれ手がけることで、経費を通常よりも5分の1以下に抑えられたんです。クリニックがコンパクトだと小回りが利いて無駄がなく、その分手厚い治療ができるのも利点です。「自分のしたい治療を自分のペースでやりたい」という思いをかなえられるクリニックに仕上がりました。
患者の話をすべて聞き、悩みや相談にはすべて応える
先生が歯科医師をめざした理由を教えてください。

実家が歯科医院だったので、職業を決める上で歯科医師が選択肢の一つでした。父は好きなことをやれと言ってくれたんですけど、最終的には歯科医師の道を選びました。ここ最近、「全身を健康にしたいんだったら、まず歯科医院へ」という医師が増えています。噛み合わせなどは全身の状態にとても影響することがわかっています。特にご高齢の方は奥歯で噛んでいなかったら、転倒しやすくなるんです。また、以前から高齢者によくみられる誤嚥性肺炎は、口の中の細菌が原因とされています。口の中が全身の健康と密接な関係にあることが浸透してきて、より一層歯科医師になって良かったと感じています。歯だけではなく、体全体を元気にする歯科医師でありたいですね。
診療の際、こだわっていることってどんなことでしょうか。
私がすべて一人でやるっていうのは、患者さんにマンツーマンで向き合うということになります。ですので、私は患者さんが話をしたいことをすべて聞いて、お悩みや相談事には応えてあげたいと思っているんです。患者さんがよく、歯科医院へ行くと歯科衛生士が口の中を少々いじって終わりということが多いとおっしゃいます。また、「今日はこれをやります」と言われたらそのとおりの治療が進められ、自分の言いたいことを言えないというのもよく耳にします。なので、これまで歯科医院で相談したくてもできなかったことを、どんどん相談してもらえるようなクリニックにしていきたいと考えています。
歯科治療の一環として食育にも取り組まれていますね。

食育は食事のアドバイスになります。口の中の健康も、全身と同じように食事や栄養と密接に関わっていて、入れ歯でこすれて赤くなった部分も栄養状態が悪いとなかなか治りにくいんです。毎日の食生活を変えたいという方は、ご相談のお時間をお取りします。3日間の食事を紙に書いてきてもらって、それを見ながらアドバイスをさせていただきます。
日頃から自分の歯と健康を見つめることが大切
これまでに先生の考え方に影響のあったエピソードがあれば教えてください。

延岡市の歯科医院に勤めていた頃に月1回、大分県佐伯市の戸高歯科医院の戸高勝之先生が来られていました。戸高先生は歯科治療を行う際、患者さんの歩き方や座り方から生活習慣を読み解き、治療に生かしていらっしゃいました。私は自分の体の不調をきっかけに、栄養について勉強していたので、患者さんの生活習慣に着目した戸高先生の治療方法と合わせて自分の形にしたいと考えています。それと、同じく大分県佐伯市にいる河原英雄先生の「入れ歯」のセミナーを受けたときに感動し、口の中ではなく咬合器で調整する入れ歯治療を当院でも今後は取り入れたいと思っています。
日々の過ごし方や健康のためにされていることを教えてください。
自宅が緑豊かな環境なので草刈りをこまめにしないと、どんどん雑草が茂って追いつかなくなるんですが、やっているうちにとても楽しくなってしまって今では趣味になっています。それと、サーフィンと釣りはパートナーとの共通の趣味です。とにかく、体を動かすのが好きでじっとしていません。健康のために実践しているのは食事への配慮ですね。どれを選んだら良いかというのをきちんと考えて取っています。なんでもかんでもタンパク質を摂取すればいいというわけではないし、体に良いからと毎日同じものを食べていたら不調を引き起こすこともあるんです。正しい知識のもと、バランスよく食事をするようにしています。
最後に読者へのメッセージをお願いします。

口腔内の健康は全身の健康につながっています。口腔内がきれいな方で寝たきりの方はいないのではないでしょうか。歯が悪くなったら病院に行けばいいという考えではなく、普段から自分の歯と体には責任を持って管理をしてほしいです。そして、どんな些細なことでも不安や悩みがある場合はまず来院してご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とはマウスピース型装置を用いた矯正/診断料2万2000円、矯正費用27万5000円~