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小児の先天性心疾患と
成人先天性心疾患

まえ田クリニック

(京都市山科区/椥辻駅)

最終更新日:2024/07/12

まえ田クリニック 小児の先天性心疾患と 成人先天性心疾患 まえ田クリニック 小児の先天性心疾患と 成人先天性心疾患
  • 保険診療

生まれつき心臓や血管の構造にトラブルを抱える先天性心疾患をはじめ、不整脈や心筋梗塞など、心臓や血管に関する病気の診療をする循環器内科。京都市山科区にある「まえ田クリニック」は、心臓外科の医師として研鑽を積んだ前田吉宣院長が循環器疾患をはじめ、あらゆる日常の不調に対応するべく開院したクリニック。中でも専門として取り組んできた先天性心疾患の小児期から成人期への移行治療に取り組み、生活習慣病など成人ならではのリスク管理に注力している。「日々の体調不良はもちろん、循環器疾患に関する不安があれば何でも相談してほしい」とやわらかな表情で語る前田院長に、循環器内科の診療の特徴や移行医療について、詳しく話を聞かせてもらった。

(取材日2024年7月1日)

重篤な心疾患を予防するために、生活習慣病によるリスク管理を

Qどういった症状の時に循環器内科を受診すれば良いでしょうか?
A
まえ田クリニック 動悸や息切れ、疲れやすさを感じたら早めに受診を

▲動悸や息切れ、疲れやすさを感じたら早めに受診を

循環器内科は心臓や血管の病気を専門とする診療科です。例えば圧迫されるような胸の痛みや刺すような鋭い痛み、安静時の動悸や息切れ、疲れやすさなど、手足のむくみや冷えを感じた時は、早めに循環器内科を受診すると良いでしょう。また、健診などで高血圧や糖尿病などの生活習慣病を指摘された場合にも、循環器内科の受診がお勧めです。生活習慣病を甘く見ている人は少なくありませんが、生活習慣病は動脈硬化を引き起こすだけでなく、やがては心不全や心筋梗塞の原因にもなり得ます。心臓の病気のリスクを減らすためにも早めに診断を受け、薬物療法や生活習慣の改善に取り組んで悪化しないようにコントロールする事が大切です。

Q心臓の病気にはどのようなものがありますか?
A
まえ田クリニック 同院では超音波検査など、さまざまな検査が可能

▲同院では超音波検査など、さまざまな検査が可能

心臓の病気は主に先天性心疾患のような生まれつきのものと、さまざまな原因が重なって起きる後天的なものに分けられます。脈拍のリズムに異常が現れる不整脈、高齢者に多い心臓弁膜症などが有名ですね。また動脈にこぶができる動脈瘤や、体の中で一番大きな血管である大動脈の血管壁に亀裂が入る大動脈解離・解離性大動脈瘤は無症状のまま進行し、胸や背中に耐えられないほどの激しい痛みが起きて発症に気づきます。万が一こぶが破裂してしまえば命の危険もあります。これらの病気はエックス線検査や超音波検査が有用で、健康診断などで偶然発見されることも少なくありません。高血圧、動脈硬化を指摘されている方は特に注意しましょう。

Q先生は先天性心疾患がご専門でいらっしゃるんですね。
A
まえ田クリニック 前田院長は先天性心疾患を専門とする治療に注力している

▲前田院長は先天性心疾患を専門とする治療に注力している

この世に生まれてくる赤ちゃんの約100人に1人が、心臓に何らかのトラブルを抱えて生まれてくるとされています。日本人に多いのは心臓の4つに分ける壁に穴が空いている心室中隔欠損症です。穴が小さい場合や場所によっては特に何の治療も必要がなく自然に塞がるのを待つだけですが、穴が大きい場合には手術が必要になります。先天性心疾患は生まれてすぐから小児期に発覚することも多く、まだまだ小さいうちに手術を含めた治療を行うこともあるため、本人はもちろんご両親の不安や心労も大きいことと思います。気になることがあればご相談ください。

Q先天性心疾患の成人期への移行医療に関して教えてください。
A
まえ田クリニック 先天性心疾患に詳しい循環器内科へ受診することが大切

▲先天性心疾患に詳しい循環器内科へ受診することが大切

先天性心疾患をもっていた子どもたちもいずれは大人になります。小児期に見つかった病気は小児科や小児循環器科で診療を受けていることが多いのですが、思春期、成人期を迎える頃に一般の内科や循環器内科に治療を移行していくことを「移行医療」と言います。ただし、先天性心疾患の場合は治療・手術の経歴や心機能や構造の問題など、患者さん一人ひとりが違う問題を抱えています。安心のためにも、先天性心疾患に詳しい循環器内科へ治療を移行すると良いでしょう。特に中高年以降は生活習慣病を伴うことも多く、リスク管理を含めた治療が必要になります。当院では、先天性心疾患の患者さんの人生をサポートしていきたいと考えています。

Q先生が診断や検査上で大切にしていることを教えてください。
A
まえ田クリニック 患者が相談しやすいようコミュニケーションを図り診療を行う

▲患者が相談しやすいようコミュニケーションを図り診療を行う

クリニック開院前は、大学病院や市中病院で小児から成人・高齢者まで幅広い方々の循環器診療に携わってきました。その時に感じたのは、患者さんはみな不安な気持ちで来院しているということです。ですから、病気や治療に関して丁寧に説明し、処置の際にはこまめに声をかけることを徹底しています。子どもだけでなく大人だって何をされるかわからないこと、これからどうなるかわからないことは不安です。その不安を少しでも軽くできるように、まずは話すこと。難しいことではなく、笑顔でコミュニケーションを図りながら患者さんの言葉にできない声に耳を傾けていきたいと思います。必要に応じて医療施設とも連携しますので、ご安心ください。

ドクターからのメッセージ

前田 吉宣院長

先天性心疾患だと診断されると、ご両親は非常に大きなショックを受けられると思います。しかし、現在では手術によって問題なく成長する症例も増えています。もちろん、成長に合わせた再手術や経過の観察が必要にはなりますが、信頼できる医師のもとで治療できる環境を整えてほしいと思います。また、成人になる頃には成人として必要な医療を受けられるような移行医療にも注目し、生活習慣病によるリスク管理に取り組んでいただきたいと思います。もちろん、成人になってから先天性疾患に気がついた場合も同様です。当院では私のこれまでの経験を生かし、先天性心疾患の治療にも注力しています。不安なことがあれば何でも相談してください。

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