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冨永 智 院長の独自取材記事

ともブレストクリニック

(大阪市浪速区/なんば駅)

最終更新日:2025/09/08

冨永智院長 ともブレストクリニック main

難波のにぎわいの中心、駅直結のクリニックモールに「ともブレストクリニック」がある。2024年6月の開業以来、働く女性を中心に幅広い年代が訪れる乳腺外科専門クリニックだ。「もっと早く見つけていれば」そう悔やむ患者を数多く診てきた冨永智院長。自分のことを後回しにしがちな女性たちが気軽に受診できる環境づくりに力を注ぐ。女性医師・女性スタッフによる診療体制、平日夜間や土曜日の診療、そして「自分のために時間を使う」ことの大切さを伝える姿勢が特徴だ。乳がん検診受診率の低さに危機感を抱く冨永院長に、開業への思いや診療にかける想いを聞いた。

(取材日2025年8月18日)

働く女性が行きやすい乳腺外科クリニック

開業に至った経緯について教えてください。

冨永智院長 ともブレストクリニック1

働く女性が無理なく受診できるクリニックを作りたい。その思いが開業の原点です。乳腺の専門医師として働く中で、私自身と年齢が近い働き盛りの女性が自分のことを後回しにしてしまいがちだと常々感じていたんです。「もっと早く受診していれば治療の選択肢があったのに」という状態で来院される患者さんをたくさん見てきたからこそ、そうした方を少しでも減らしたいという想いが強くなっていったんです。そこで、当院は平日は一般的なクリニックより遅くまで診療を行い、土曜日も開院。さらに、多くの人が行き交う大阪・難波の駅近に場所を選ぶことで、仕事帰りや休日にも立ち寄りやすい環境を整えました。診療を必要としている世代の女性ができるだけ通院の機会を逃さないように、日常の中で気軽に足を運べる場所でありたいと願っています。

どのようなお悩みを抱えた患者さんが来院されていますか?

来院される方で一番多いのは30代ですが、場所柄もあって20代の患者さんも少なくありません。20代の方はがんではなく乳腺のトラブルで、「大きな病院に行くほどではないけれど、専門の医師に一度相談しておきたい」という理由で来院される方が多いですね。30代、40代になると乳がんへの不安も現実味を帯び、より切実な相談が増えてきます。若い方も含めて診療が必要な方がたどり着いてくださっていることをありがたく思うと同時に、まだまだ広く一般では「乳腺外科を受診する」という選択肢が根づいていないことも痛感しています。婦人科には行っても、乳腺外科へは足を運ばない方が多いのです。女性のがんで最も多いのは乳がんでありながら、検診受診率は依然として低いのが現状です。その意識の差を埋め、気軽に相談できる場所でありたいと考えています。

クリニックの強みについて教えていただけますか?

冨永智院長 ともブレストクリニック2

当院の大きな強みは、やはり駅からすぐに通える立地と通いやすい診療時間ですね。平日は夜まで診療を行い土曜も開院しているのですが、実際に来院が最も多いのは土曜日で、平日では仕事を終えた夜の時間帯に集中します。忙しい方でも通いやすいように予約を推奨していますが、予約なしでも受診できる体制を整えています。加えて、女性専門のクリニックとしたことも特徴です。「女性の先生だから安心して話せる」という方も多いと思うので、そうした思いに応えられるよう、気兼ねなく相談できる環境づくりを大切にしています。立地や診療時間だけでなく、患者さんが本音を語れる空気感を守ることも当院の強みです。

女性医師だからこそできる共感の診療

なぜ乳腺外科を専門に選ばれたのですか?

冨永智院長 ともブレストクリニック3

医師を志したのは、人に感謝してもらえる仕事だと感じたからです。父が医師で環境的に周囲に医師が多かった影響もありますが、自分ができることで相手が助かり、さらに感謝までしていただけるなんて素晴らしい仕事だと感じていました。最初から乳腺外科をめざしていたわけではありませんが、女性であることに意味を持てる科だと感じ、この道を選びました。外科としての修練は必要ですが、それ以上に「女性だからこそ理解できること」「同じ経験をしているから共感できること」が多くあります。患者さんからも「女性の先生でよかった」と言っていただけることが少なくなく、診療の中で実感する場面は多いです。例えば、治療の副作用で更年期症状のようなつらさが出たりしても、想像がしやすく共感できる。自分にとってもありがたい科に出会えたと感じています。

診療で大切にしていることは何ですか?

患者さんの悩みや不安を、その日のうちに解決することを大切にしています。女性にとってデリケートな問題を「どうなのかな」と考え続けること自体が大きなストレスになります。だからこそ、来院して話してくださったことはできる限りここで完結させたい。そのためにはまず話をしっかり聞くことが欠かせません。患者さんが本音を語れるよう、自分自身の状態も含めて耳を傾ける姿勢を常に整えています。そして最後に「安心しました」という言葉をいただくことができたら、医師として何よりの喜びだと感じます。

検査時についてもこまやかに配慮されているそうですね。

冨永智院長 ともブレストクリニック4

エコー検査の最中は、患者さんにとってとても不安な時間だと思います。検査をする医師も集中が必要ですが、できる限り声をかけるようにしています。「今見ている部分には特に問題はありませんよ」などとお伝えするだけでも、患者さんの安心につながるでしょう。無言で検査を進めるのではなく、リラックスして検査に臨んでもらえるように配慮しています。また、画像の説明も丁寧に行い、わからなくても「説明してもらえた」という安心感を持っていただけるよう心がけています。さらに、組織を取る検査など負担の大きい検査の前には、看護師からも事前に詳しく説明を行い、どういう検査か、終了後にどんなことに気をつけるべきかを理解していただきます。患者さんに検査前の段階できちんと納得していただけるよう準備することが大切だと考えています。

年に一度は自分のための時間を

乳がん検診の重要性について教えてください。

冨永智院長 ともブレストクリニック5

乳がん検診の必要性を、まだ多くの方が知らないのが現状です。知ってさえもらえれば、きっと誰もが受けてくれるはずだと思います。乳がんは女性特有の病気のため、声が届く範囲が限られ、重要性が十分に共有されていないのかもしれません。しかし本来は大腸カメラや胃カメラと同じように「年に一度受けるべき検査」です。しかも、当院のようなクリニックであれば、大きな病院のように長時間待たされる負担もありません。だからこそ「年1回ぐらい自分のために時間を使おうかな」と、軽い気持ちで来てもらいたいのです。当院は、女性が自分の体を気にかけ、大切にするきっかけを提供する場でありたいと思っています。エコーなら痛みもほとんどなく、特に30代の方にとって受けやすい方法です。知れば必ず選んでもらえる検査だからこそ、まず「知ってもらうこと」が大切だと考えています。

若い世代に特に知ってほしいことはありますか?

マンモグラフィは痛い検査と思われがちですが、エコー検査という選択肢もあります。特に30代はエコーだけでもいいと思います。大阪市の市民検診では30代でも年1回エコー検査が受けられるんです。こんなに手厚い制度があるのに知らない方が多い。エコーなら痛みはほとんどありません。40代でもマンモグラフィが嫌なら、エコーだけでも対応できます。受けないよりは絶対にいい。そういう選択肢があることを知ってほしいですね。

今後の展望や読者へのメッセージをお願いします。

冨永智院長 ともブレストクリニック6

当院は女性にとって来やすく、ちょっとした不安でも話しやすいクリニックをめざしています。検診や診療に加え、美容に関する相談やアドバイス、体質に合わせた漢方の提案なども行い、治療だけの場にとどまらない存在でありたいと思っているんです。女性にとって、働くということには仕事だけでなく家事や介護も含まれます。気づけば自分のことを後回しにしてしまいがちで時間が取れない方にこそ、ぜひ来てほしい。そういった人をフォローできるクリニックでありたいと思っています。何か困ったことがあったら、気軽にお越しください。本当に、それが乳腺専門の医師としての願いです。敷居の高さを感じさせず、日常の中で気軽に健康と向き合える場を整えて、皆さんのお越しをお待ちしています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

人間ドック/1万1000円~

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