井上 隆太 理事長の独自取材記事
いのうえ歯科医院
(鹿児島市/鹿児島中央駅)
最終更新日:2026/02/02
2024年に鹿児島市吉野町のメディカルモール内に開業し、2025年9月には医療法人化した「医療法人吉菖会いのうえ歯科医院」。この地域で生まれ育ち「地元により良い医療を届けたい」という思いを持つ井上隆太理事長は、同院で一般歯科から審美歯科、矯正歯科、小児歯科、予防歯科、歯科口腔外科まで幅広く対応している。診療のデジタル化を進めながらも「人」の力を重視し、スタッフ教育や接遇にも注力。院内も、患者が通いやすい雰囲気づくりを心がけている。「大学病院は遠く、ご高齢の患者さんにとっては通院が大変なので、可能な限り院内で治療を完結できる体制を整えています」という井上理事長に、診療方針や今後の展望について語ってもらった。
(取材日2025年9月22日)
診断重視でインプラント治療や審美歯科に対応
クリニックの診療方針を教えてください。

当院では、治療に入る前に患者さんと一緒に最終的なゴールを決め、総括的な治療を行うことを大切にしています。まず、エックス線撮影装置や歯科用CT、口腔内スキャナーなどで患者さんのお口の中の状況を確認し、痛みがあればその治療を優先します。その上で、治療後をイメージできるシミュレーション画像をお見せしながら複数の診療プランをご提案し、患者さんご自身に治療法を選んでいただきます。初診時には特に時間をかけてカウンセリングを行い、専用のカウンセリングルームで、ご納得いただけるまで丁寧に説明します。患者さんにしっかり理解していただき、同意の上で治療を進めることが、長期的な信頼関係につながると考えているからです。
インプラント治療を得意としているそうですが、治療の特徴を教えてください。
まず何よりも診断にこだわり、常に「患者さんの負担を少なくすること」を念頭に置いて治療に取り組んでいます。私自身、これまでの経験から一定の自信を持って治療に臨んでいますが、患者さんにより安心していただくためにサージカルガイドを活用しています。サージカルガイドとは、診断によって計画した埋入位置にインプラントを導くための補助具です。インプラント治療では、診断の結果をいかに再現できるかが重要です。また、使用するドリルにもこだわっており、低速回転式のドリルを使っています。水を使わない方式のため、口の中に水がたまるゴボゴボした不快感が少なく、術後の痛みも少なくなるのではと考え導入しました。手術時間も比較的短く、15~20分程度ですね。
審美歯科を希望される患者さんもいらっしゃると伺いました。どのような診療を行っているのでしょうか?

カウンセリングで最終的なゴールを話し合ううちに「実は、ここも気になる」とご相談が広がることもあると思います。痛みをきっかけに来院された場合でも、カウンセリングを通してやはり口元全体をきれいに整えたいというご希望につながれば、それに応じて診療に取り組んでいきます。当院では強度と自然な見た目を両立できるようジルコニアを使用したセラミック治療を中心に取り組んでいます。歯科技工士とオンラインでデータを共有し、形や色合いを細かく調整することで、仕上がりへの不安を少なくできるよう努めています。また、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングにも対応しており、歯科衛生士が中心となって施術を行っています。オフィスホワイトニングでは、より快適に施術を受けていただけるよう、新しく設備を導入しました。歯の色や形、並びといった口元の悩みに寄り添いながら、一人ひとりの患者さんに合ったご提案を心がけています。
小児矯正や予防歯科にも注力
矯正歯科では、小児矯正のニーズが多いと伺いました。

そうですね。当院で矯正を受けられている方のうち、約7割が小児矯正です。幼稚園の年長頃から、簡単な装置や既製のマウスピース型装置を使って顎のトレーニングを始めることもあります。将来的によりきれいな歯並びを得るためにも、早い時期からトレーニングを始めることが重要と考えています。成人矯正では歯を動かす範囲に制限がありますが、お子さんの場合は成長の力を利用しながら、より自然で調和の取れた歯並びをめざせるのがメリットです。また、成人の方に対しても、マウスピース型装置を用いた矯正とワイヤー矯正の両方に対応しており、患者さんの歯並びの状態やご希望に合わせてご提案しています。矯正専門の歯科医師が定期的に来院し、連携しながら矯正を進めていますので、お子さんの歯並びが気になる方はぜひ一度ご相談ください。
予防歯科についてはいかがですか?
予防歯科にも力を入れています。当院では、どのような治療であっても、まずはクリーニングを行い、虫歯や歯周病の原因となる細菌を可能な限り取り除いてから治療を始めています。そのほうが良い経過につながると考えているため、そこは徹底していますね。また、最低3ヵ月に1回は定期的なメンテナンスを受けていただくようお勧めしています。帰省中などで一度にすべてのケアを済ませたい場合には、自由診療のメニューをご案内することもあります。お口の中の健康維持には、予防が最も重要です。歯科衛生士によるケアや指導を通して患者さんのデンタルIQを高めていくことが、将来の健康な口腔環境を守ることにつながると考えています。
患者さんに接する際に意識されていることを教えてください。

元気な方には元気に、落ち込んでいる方には落ち着いたトーンで話すなど、患者さんの気持ちに合わせた対応をするよう心がけています。患者さんの中には、治療に不安を抱えて来院される方も少なくありません。安心して治療を受けていただけるよう、患者さんの気持ちにできるだけ共感することを大切にしています。スタッフにも、日頃から声かけや対応の仕方を意識してもらっています。例えば、メンテナンスで来院された方には、まず「よく来てくださいました」と声をかけ、その上で磨き残しなどがあればアドバイスをします。そうすることで、患者さんもお口の中のケアを頑張ろうという気持ちになり、前向きに通院していただけるのではないかと思います。まずは来院していただくことが、診療の第一歩ですからね。その意識を全体で共有できるよう、スタッフ教育にも取り組んでいます。
地域に根差し、より通いやすい歯科クリニックをめざす
スタッフ教育については、どのような取り組みをされているのでしょうか?

スタッフの教育にはかなり力を入れています。例えば、歯科衛生士にはホワイトニングの技術を身につけてもらうために外部講師を招いて院内で講座を開いていますし、インプラント治療の勉強会に一緒に参加したり、接遇の勉強会も行ったりしています。患者さんの負担を軽減するために診療のデジタル化を進めることも必要だと考えていますが、やはりお口の中はとてもデリケートな場所なので、最後は「人」のスキルが何より重要です。時間や費用を惜しまず、しっかりスタッフの教育に力を注ぐことで、患者さんにより良い診療を届けたいと考えています。
今後の展望についてお聞かせください。
開業から1年がたち、ありがたいことに0歳から100歳まで、幅広い年代の患者さんにご来院いただいています。その一方で予約が取りにくくなり、ご不便をおかけすることも増えてきました。そこで、患者さんをなるべくお待たせしないよう、診察台の増設を進めているところです。現在4台あるユニットを、まずは5台に増やし、2〜3年以内には9台程度まで拡充したいと考えています。今後も患者さんにとって通いやすい歯科クリニックであり続けるために、建物の増築も視野に入れて継続的に設備投資を行っていく方針です。また、歯科医師の増員や医局の設置も検討し、患者さんに安心して通っていただける体制を整えていきたいと考えています。
最後に、読者へメッセージをお願いします。

当院は2025年9月に医療法人吉菖会を設立し、これまで以上に地域の皆さんに貢献できるよう体制を整えました。「吉菖会」の「吉」は「吉野」の「吉」です。これからも患者さんへの感謝を忘れず、満足度の向上に努めてまいります。お口の中のことで少しでも気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。当院で対応できる範囲であれば、可能な限り治療を行います。これからも地域のかかりつけ歯科として、安心して頼っていただける歯科クリニックをめざしていきます。
自由診療費用の目安
自由診療とはマウスピース型装置を用いた矯正/88万円~、ワイヤー矯正/82万5000円~、小児矯正/44万円~、セラミックを用いた補綴治療/5万5000円~、インプラント治療/38万5000円~、PMTC(プロフェッショナル・メカニカル・ティース・クリーニング)/7700円~、パウダークリーニング/5500円~

