病気の早期発見に役立つ乳がん検診
マンモグラフィと超音波検査
やまむら乳腺・外科クリニック
(多治見市/多治見駅)
最終更新日:2024/12/27


- 保険診療
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さまざまな啓発活動の影響で少しずつ受診者が増えている乳がん検診。しかし、デリケートな部位の検診であり、検査時の痛みのこともあって、なかなか積極的に受診しないという人も少なくない。乳がんは早期発見・治療を行えば完治が見込めるがんであり、病気が進行して手遅れになる前に発見することが重要だ。「やまむら乳腺・外科クリニック」は女性専用のクリニックで、検診に行きづらい女性も足を運びやすいような、優しい雰囲気とスタッフの気配りが行き届いている。山村和生院長は、「定期検診はもちろん、要精密検査になった方もリラックスして来院してほしい」と語る。同院での検査内容、女性への気配り、異常があった場合のその後の対応について詳しく聞いた。
(取材日2024年10月17日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Q乳がん検診はいつ頃から受けるのが良いのでしょうか?
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A
多くの自治体では、40歳以上の女性に対して2年に1度のマンモグラフィによる乳がん検診を行っています。しかし、検査をしない2年の間に乳がんを発症してしまうケースがあること、40歳未満で発症した方をこれまで多く診てきた経験から、35歳を過ぎたら1年に1度はマンモグラフィと超音波検査の両方を受けることをお勧めしています。また、マンモグラフィと超音波検査はそれぞれ長所と短所があり、組み合わせることにより高い精度で乳がんの発見につなげることが期待できます。当院では多治見市の乳がん検診に加え、自費による乳がん検診も可能です。早期発見のためにも、定期的に検査の機会を設けることをお勧めします。
- Qこちらの乳がん検診ではどのような検査を受けられますか?
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A
2年に1度あるマンモグラフィのみの多治見市の乳がん検診に加え、自費検診では視触診、マンモグラフィ、超音波検査が受けられます。視触診ではしこりの有無や、皮膚のひきつれ、分泌物の確認などを行います。マンモグラフィは石灰化と呼ばれる所見を発見するのに適しており、一方、超音波検査はしこりの発見に適しています。当院では検診記録や画像データなどはすべて院内で保管・管理しているので、以前のデータと比較することで小さな変化を捉えることもできます。経年変化を見ながら必要に応じた対応ができるのが、同じクリニックで検査を受け続ける大きなメリットです。
- Qもし異常が見つかった場合どうすればいいのでしょうか?
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A
まずはできるだけ早く受診してください。精査の結果、良性と判断できれば経過観察とすることが多いです。乳がんなどの悪性を疑う場合や、良性か悪性かの判断が難しい場合には、針で細胞や組織を採取して病理検査(顕微鏡での検査)を行います。細い針を使って細胞を採取する検査は、局所麻酔なしですぐにできるので体の負担もありません。組織の採取が必要な場合は、説明後に検査予約を取っていただき、当日は局所麻酔下に専用の器具と針を用いて患部組織を採取します。こうした検査を総合して乳がんと診断された場合は、連携する病院へご紹介します。初期治療が終わった後のホルモン治療や定期的な受診は当院で可能ですのでご安心ください。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1問診票の事前記入、受付
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最終月経や家族の病歴なども記入するので、事前に確認しておこう。ホームページから予約の場合、事前にウェブ上で入力しておくと診察までの流れがスムーズだ。検査時は下着を取ってケープを着用するので、ワンピース以外の着脱しやすい服装で受診するのがベター。要精密検査で来院した場合には、検診結果を持参すること。その後、案内に従ってそのまま中待合室へ、もしくは更衣室でケープに着替えて検査の準備を済ませておく。
- 2問診・視触診
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気になる症状や乳房の違和感がないかを確認。医師が視触診でしこりや皮膚のひきつれ、乳頭からの分泌がないか、などをチェックする。デリケートな診察なので、必ず女性スタッフも同席。緊張がほぐれるように、医師や看護師が患者に優しく声をかけるなど、気を配って診察を進めている。
- 3マンモグラフィ検査
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エックス線検査室でマンモグラフィの撮影を行う。脇や胸の付け根まで撮影する必要があるため、乳房を挟む位置を斜めと縦に向きを変えて、左右で合計4枚撮影する。撮影時間は5分程度。同院では必ず女性技師が担当している。
- 4超音波検査
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エコー室で仰向けに寝た状態でジェルを塗り、プローブを当てて検査する。血流や硬さなどを見ながら、しこりになっているところはないかなどを確認。患者もモニターを見てリアルタイムで確認ができ、疑わしい部分がなければ、10分以内で完了。同院では超音波検査も女性技師が担当している。乳腺が多い「高濃度乳房」と呼ばれる乳房の場合、超音波検査のほうが病変を見つけやすい場合が多いため、両検査を併用する意義は大きい。
- 5検査結果の説明
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検査後はすぐに結果を説明する。疑わしい部分があった場合には、もう一度、医師が超音波検査を実施。結果に基づいて、経過観察とするか、細胞診・組織診の検査を行うかについて話を進める。問題がない場合には、そのまま帰宅。早期発見・早期治療によって命を守るために、定期的に検診を受けること、少しでも異常を感じれば速やかに受診することを心がけてほしい。
自由診療費用の目安
自由診療とは乳房の検診(マンモグラフィ)6000円、乳房の検診(乳腺超音波検査)/5000円