千賀 一功 院長の独自取材記事
花小金井千賀整形外科
(小平市/花小金井駅)
最終更新日:2026/01/21
花小金井駅から徒歩1分、コンクリート打ちっぱなしのスタイリッシュなビル4・5階にある「花小金井千賀整形外科」。院内は医療機関とは思えないホテルライクな空間だ。東京大学医学部附属病院をはじめ、佐久市立国保浅間総合病院、虎の門病院で人工関節手術を専門に研鑽を積んだ整形外科のエキスパート・千賀一功院長が父からクリニックを引き継ぎ診療にあたっている。整形外科・リハビリテーション科に幅広く対応し、変形性膝関節症などの慢性疾患から半月板損傷やテニス肘などスポーツ障害まで相談が多い。5階リハビリフロアでは理学療法士が担当制で、一人ひとりに合ったリハビリを提供。「患者が自分の力で治療を進める力を養う患者参加型医療」を実践する。若い世代も多く訪れる同院で、地域医療にかける思いを聞いた。
(取材日2025年12月12日)
人工関節に精通する医師が幅広い整形外科疾患を診る
こちらはお父さまから引き継がれたクリニックだと伺っています。

私が物心ついた頃、父は既に開業していまして、地域医療を支える整形外科医として働く父の姿を見て、自然と医師を志すようになりました。当院は父が東伏見、吉祥寺、武蔵境でクリニックを営んできた千賀整形外科の4院目として、これまでに培ってきた経験と知識のすべてを生かして開いたクリニックです。いずれは継承して父のように、と考えていたのですが、開業に向けて着々と準備を進めていた最中、父が倒れてしまい……。東大医局の皆さんをはじめ、数多くの先生方のご協力を得ながら途切れることなく診療を継続し、2025年4月からは私が院長職に専念できる運びとなりました。父が築いてきたものを大切に、地域の皆さまの力になるため全力を注いでいます。
先生は人工関節手術を専門にされてきたそうですね。
はい。信州大学卒業後は津田沼中央総合病院で2年間初期研修を行い、3年目から整形外科医として東京大学医学部の整形外科医局に入局しました。特に股関節と膝関節の人工関節手術を専門に関東中央病院、東京大学医学部附属病院、都立駒込病院を経て、長野県の佐久市立国保浅間総合病院などにも勤務。特に佐久市立国保浅間総合病院では、地域に病院が少ないこともあって、外傷も含め、本当に幅広くさまざまな部位の手術を経験させていただきましたね。虎の門病院分院に勤務した際にも人工股関節、人工膝関節等の手術を数多く執刀しました。勤務した経験から得たものはさまざまありますが、リハビリで症状緩和をめざせるのか、それとも手術を行うべきかの適切な判別ができるようになったのは大きな財産ですね。
ホテルのような洗練された内装が印象的です。どのような患者さんが来院されていますか?

当院のコンセプトは「癒しの空間で心身のリハビリを」。それを実現すべく、医療機関であることを感じさせないような内装にこだわりました。実は母がこだわりを持って工夫を凝らしてくれまして。例えば、床材一つとっても海外から取り寄せた物を使用しています。また、待合室にある暖炉のように見えるものは、実は暖炉を模した加湿器なんです。こうした雰囲気もあってか、ご高齢の方ももちろんいらっしゃいますが、20~40代の若い世代が全体の3分の1ほどを占めており、特に小さいお子さんがいるお母さん世代に多くご利用いただいています。お母さんがリハビリを受けている間、スタッフがベビーカーのお子さんを見ていることもできますよ。また当院は予約制で無料の送迎車サービスも曜日限定ではありますが提供していますので、足が不自由な方にも安心してご利用いただけているのではないかと思います。
自分で治療を進める力を養うための「患者参加型医療」
力を入れておられるというリハビリについて伺えますか?

当院は「地域において一番のリハビリテーション医療」を目標に掲げています。理学療法士は5人おり、担当制で一人ひとりの体の機能や環境に合わせたリハビリを提供。週1回のリハビリで本質的にどんな体の動かし方が間違っているのかを説明し、その他の日はご自身でトレーニングしてもらう患者参加型の指導を心がけています。老子の「魚を与えるのではなく魚の釣り方を教えよ」という格言がありますが、患者さんが自分の力で治療を進められるようにするのが一番の特徴です。その結果、手術が必要だと思われるような症例でも、リハビリによって改善を図れるケースもあるんですよ。
骨粗しょう症の治療にも力を入れていらっしゃるとか。
骨粗しょう症の診療では先進の骨密度測定と採血を行って、精密に現状を把握し、その上で食事や運動などの日常生活を見直すだけでいいのか、内服薬がいいのか、それとも注射がいいのか、一人ひとりにとって最適と考えられる選択肢を検討していきます。漫然と治療を行うようなことはしません。骨粗しょう症は症状を自覚しづらく、治療のモチベーションキープが難しいものですので、検査に基づき、理論立てて説明することで納得して治療を続けられるようサポートします。当院には骨粗しょう症に関する豊富な専門知識を持つ看護師が在籍しており、私もとても頼りにしています。スタッフとともに、予防医療で地域全体の骨折を減らすことをめざしています。
患者さんと接する際に心がけていることを教えてください。

コミュニケーションをしっかり取り、病名をきちんとお伝えするように、ということですね。特に花小金井には若い世代の方が多いので、病名を伝えれば、後で調べていただけます。ご自身で調べると病気への理解と治療に対する意欲が高まり、受け身ではなくて、積極的に自分の体を治療していきたいと思えるのではないでしょうか。そうすることで治療に主体的に取り組む意識改革のお手伝いができれば、と考えているのです。また患者さんの意思を尊重しながらも、本当に患者さんのためになるのは手術なのか、リハビリなのかをしっかりと考えて、手術が必要な人には必ず私がよく知っている信頼のおけるドクターに紹介するようにしています。確かに手術は不安なものです。だからこそ、手術を選択して良かったと言っていただけるように、専門家として見極めは適切に行わなければと思っているところです。
チーム医療で地域全体の健康意識向上をめざす
理学療法士をはじめとするスタッフの皆さんについて教えてください。

医師は私の他にもう1人、整形外科・脊椎外科がご専門の高橋俊成(としなり)先生が毎週水曜に診療に入ってくださっています。理学療法士の5人は一人ひとりアプローチに特徴があるのですが、患者さんと信頼関係をしっかりと築きながら、専門性を生かして伸び伸びとリハビリに取り組んでくれています。看護師や事務スタッフも私より経験豊富なので、いろいろと学ばせてもらっている身です。皆、和気あいあいとしていて、私としてもうれしいですね。当院には屋上を設けているのですが、西武線が一望できるそこでスタッフたちとバーベキューをすることもあるんですよ。
今後どのようなクリニックをめざしていきたいですか?
花小金井地域全体の患者さんの整形外科疾患への意識の底上げを第一に考えています。患者さんの意識改革を進めることで、骨粗しょう症による骨折の減少を図り、リハビリ等で患者さんを悩ませている痛みの解消につなげ、より良い生活を送れるようにするためのサポートができればと。クリニックに来る方の大半は、大規模病院に行くほどではないと思いながらも、日常的に痛みを感じ、とても困っているのではないでしょうか。そんな皆さんのお悩みを、当院に来ることで解消することができたら、すごくやりがいを感じますし、地域の一医療機関としての役目を全うすることができると思います。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

どんな小さな痛みやお困り事に対しても、解消に向けて具体的な病名や治療法を提示していけるようなクリニックにしていきたいと考えています。「何だか痛いんだよね」「いつも気になっているんだよね」といったことがあれば、どうぞお気軽にお越しください。花小金井駅から徒歩1分という立地であり、また、予約制で曜日限定ですが送迎サービスも行っていますので、お足元に不安のある方やご高齢の患者さんにも安心してご利用いただけます。駐車場も数台ではありますがございますので、ご家族がおけがをされた際の自家用車での来院も可能でございます。長年この地域の医療に貢献してきた父の思いも引き継ぎ、これからも皆さんの生活の質向上、健康増進のお力になりたいと思っております。

