村上 芳敬 院長の独自取材記事
リノデンタルオフィス金沢
(金沢市／金沢駅)
最終更新日：2025/06/02
2023年4月に、地元である金沢市に「リノデンタルオフィス金沢」を開業した村上芳敬院長。東北大学歯学部を卒業後、仙台や石巻での診療を経て、地元で地域医療に貢献するために帰ってきたそうだ。診療にあたっては、患者との信頼関係を重視。「単に歯科医師と患者としてではなく、長く付き合える人と人としての関係を大切にしたい」と語る。インプラント治療をはじめ先進的な治療について研鑽を積んできたが、保険診療も重視。特に保険診療の根管治療は丁寧に注意深く行っているという。一度来てしまえばファンになってしまうような、気さくでありながら熱い語り口も印象的だ。そんな村上院長に、診療の特徴や患者への思い、スタッフへの期待などを語ってもらった。
（取材日2025年4月25日）
患者との信頼関係を大切に、幅広い歯科診療に取り組む
院内は、とても雰囲気が明るいですね。
歯科クリニックというと、暗い、怖いというようなイメージがあるので、閉鎖的な空間にはしないようにと心がけました。天窓を設けたので自然光が入り開放的な感じで、診療ユニットからも空が見えるので、患者さんにも気持ち良いと好評です。また、車で来られる方が多いので駐車場にも配慮しました。診療チェアが6台ありますので、予約の患者さんがすべて来られれば6人、早めに来られる方もいらっしゃるので全部で12台分用意していますので、安心して来院いただけると思います。
では、開業までの経緯を教えてください。
東北大学歯学部卒業後、大学病院での研修医期間を経て、大学院の歯周病科でも学んでいましたが、臨床に携わりたいと考えて仙台市や石巻市のクリニックに勤務していました。ゆくゆくは地元に帰ってきたいと思っていたところ、ご縁あって金沢駅近くの歯科クリニックで院長を務め、その後、2023年の4月に当院を開業しました。ここは、もともと僕の地元で、卒業した中学校の校区でもあります。石巻ではショッピングモールの中にある患者さんの多い歯科医院に勤務し、保険診療中心だったのに対し、金沢駅前の歯科医院では自由診療をメインとした診療に携わり、いわば正反対の治療を経験しました。その経験から、当院では保険診療と自由診療、どちらにも満足していただけるような歯医者をめざしたいと考えています。
特に力を入れている治療などはありますか。
インプラント治療は多く手がけていますが、特に当院でこだわっているのは、根管治療ですね。当院では、基本的に保険診療で根管治療を行っています。保険診療の根管治療は治療費が安く、かつきちんと治療できたかどうかは、2～3年後になって初めてわかるようなものになります。だからこそ、僕は手を抜きたくないんです。根管治療は、歯の基礎工事にあたるものですので、基礎工事で手を抜いてしまっては、上にきれいな建物を建てても意味がありません。ですので、当院では、少しでも唾液が入ってしまわないように、仮ぶたを2重にするなど工夫しています。患者さんの目では見えない部分の治療になるので、治療が進んでいる感じがしないと思われがちですが、だからこそ僕はおろそかにしたくないという思いがあります。「このクリニックにいけばしっかり根の治療をしてくれる」と思って安心して任せてもらうことが目標ですね。
笑顔で帰ってもらえるような診療・メンテナンスを重視
院長としての方針を教えてください。
自分でも心がけ、スタッフにも伝えているのは、歯科医院という場所は、単に治療やメンテナンスをする場所ではないということです。「すごく噛めるようになった！」「人前で気にせず笑えるようになった！」「あなたにメンテナンスをしてもらえてこれからまた気持ち良く生活できるよ！」など、治療やメンテナンスを手段として、皆さんに笑顔で帰っていただくことが最終的な目的だということです。そのため、どの患者さんに対しても同じ態度や対応をするのではなく、患者さんに合わせて変える必要があると考えています。それぞれニーズは異なりますから、誰に対しても、同じアプローチをしても笑顔にはなってもらえないと思うんです。自分たちのできる範囲で柔軟に態度や対応を変え、もちろん歯科として譲れないところは芯は持ったまま、個々の患者さんに気持ち良く帰っていただけるような対応を意識していますし、スタッフにも求めていますね。
患者さんとの信頼関係を大切にされているのですね。
そうですね。スタッフにも、歯科衛生士としての腕を磨くことはもちろん大切だけど、「あなたに会いに来たのよ」と言っていただけるような信頼関係を育むことも大切だと伝えています。ですから、当院のスタッフもよくしゃべりますね（笑）。お口の中のことだけではなく、生活の様子もよく聞いてメモして、次回の話のきっかけにするように伝えています。「いかがですか」という誰にでも通じるような聞き方はせずに、「この間、言われていたことは良くなりましたか」というように、具体的に話しかける。患者さんが「覚えてくれているんだ」と思ってくださるようにしようと指導しています。このクリニックは自分のことをわかってくれていると思えれば、楽しく通っていただけます。そうしてお口の中の健康にもつながれば良いなと思うんですよ。
診療の際、どのようなことを心がけていますか。
考えられる治療の選択肢を複数提示することですね。ベストプランを出して、これに従いなさいということはありません。選択肢を提示した上で「どうされますか」と患者さんにお聞きして、「先生にお任せします」となったら、お勧めの治療を提供します。コスト面などから、ここまではできるけれどその上はできない、などもあると思いますから、そうした場合も患者さんの希望にできるだけ寄り添いたいと考えています。もちろん、歯科医師の立場として無理なことを言われた時にはできないと説明しますが、それ以外は、できるだけ患者さんの意に沿った形で治療を提供したいと考えています。そして当院では、治療中の場合でも別の日にメンテナンス予約を取っていただき並行して行っています。治療も大事ですが、歯のお掃除も同じくらい大切です。治療だけして終わりではなく、治療後もお口の状況を見せに来ていただけたらと思います。
家族全員の健康を守り生活の一部になることをめざす
患者さんとの何かエピソードがあればお聞かせください。
僕自身、比較的フランクな性格というのもあって、特に長く通い続けていただいている方とは心理的距離が近いかもしれません（笑）。ありがたいことに、個人的にお土産を持ってきてくださることも多くて。普通、旅先で歯科医師のことなんて思い出さないじゃないですか（笑）。だけど、あの先生にこのお土産に渡したら喜ぶだろうな、など考えてくれていると思うと本当ありがたいことですよね。少しでも僕やスタッフに会うのを楽しみにしてくれていたら歯科医院というより一人の人間として関われている感じがしてうれしい限りです。今までもこの先も、年齢にも関係なく付き合ってくださる方がいらっしゃるのが、僕の理想であり自慢です。
今後に向けて、どのような展望がありますか。
長く関わっていける患者さんをもっと増やしていきたいですね。来院してくださるというだけでなく、僕たちやクリニックを気に入って長く通い続けてくださる方が増えてくれたらうれしいですね。治療だけではなく、「先生の顔を見に」とか「話したいから」と来てくださる患者さんが来られるような歯科医師と患者という関係だけでなく人と人としてつながれるような関係性になっていけたらいいなと思います。もちろん、そればかりでは困りますが（笑）。歯を治療するだけではなく、患者さんにとって、健康を守るための所、気持ち良く笑顔になれるような所、そんな生活の一部になれるようなクリニックをめざしたいですね。
最後に読者へのメッセージをお願いします。
当院のことを、自由診療専門に思われる方も少なくないのですが、保険診療も行っていますし、お子さんも大歓迎です。お子さんから親御さん、おじいちゃんもおばあちゃんも家族ぐるみで来ていただきたいと思っています。保険診療、自由診療に関わらず、長くお付き合いしていただける歯科であれるよう、僕含めスタッフ一同お待ちしております。かかりつけの歯科医院を探されている方、今まで歯科治療が苦手だったという方にも、ぜひ来ていただきたいですね。もちろん、インプラント治療や審美的な治療にも対応していますので、気になる方は気軽にご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療／22万円～、セラミックインレー／6万6000円程度、オールセラミッククラウン／13万2000円程度
