仁木 エミ 院長の独自取材記事
ミント歯科・矯正歯科 巣鴨
(豊島区/巣鴨駅)
最終更新日:2025/05/02

巣鴨駅から徒歩約6分、にぎやかな巣鴨地蔵通り商店街の中にある「ミント歯科・矯正歯科 巣鴨」。一般歯科をはじめ、矯正歯科、小児歯科、歯科口腔外科の診療を行う同院には、子どもから高齢者まで幅広い世代の患者が訪れる。院長の仁木エミ先生は、「丁寧に診る」ことをモットーに、患者の歯科への不安や治療中の痛みをできる限り軽減する診療をめざし、院内すべての歯科医師やスタッフとその方針を共有する。また、診療では丁寧なコミュニケーションを心がけ、子どもの歯並びや口腔機能の改善をめざし積極的に取り組んでいる。「30年後もその方が健康でいられるような治療をしたいです」と、語る仁木先生に、診療において大切にしていることや地域、患者への想いを聞いた。
(取材日2025年4月17日)
歯科への不安や治療の痛みをできる限り軽減したい
どのような患者さんが多く受診していますか?

近隣にお住まいの方や働いている方が多く、年齢層はお子さんからご高齢の方まで幅広いですね。中心層は30代~40代でしょうか。巣鴨というとご高齢の方が多いイメージを持たれるようですが、住んでいる方は若いファミリー層が多いですよ。虫歯の治療や検診の他、歯並びのご相談も多いですね。歯並びは見た目の問題だけでなく、虫歯や歯周病などお口の病気や口腔機能、全身の健康とも深く関わるものです。当院を受診される方は、歯並びや噛み合わせを正しく整えることで健康でいたいと考えている方が多いのかなと感じています。
クリニックのコンセプトや特徴を教えてください。
歯科に「怖い」というイメ―ジを持たれる方も多いので、待合室の壁に掲示物を貼らないなど、なるべく「歯科らしさ」を排除したいと考えています。「怖くない」「痛くない」歯科をめざし、その方針は他の歯科医師やスタッフとも共有しています。スタッフも、世間話をして患者さんの緊張をほぐすなど、リラックスできる雰囲気づくりを大切にしてくれています。また、私個人のモットーは「丁寧に」です。口の中を触られるのはどなたにとっても緊張することだと思いますので、器具を使った処置なども丁寧に、また患者さんの手の動きや呼吸の状態なども見ながら、緊張や不安な様子があれば、お声がけして一度お口をゆすいでいただいたり、ちょっと呼吸を整えていただいたりするようにしています。
痛みを軽減するための取り組みについて教えてください。

とにかく、痛みを少なくするためにできることはすべてしています。麻酔注射の針は、できるだけ細いものにしようと、一般的な歯科用の針や皮下注射で使用される針よりも細い針を使用。また、当院では電動の注射器を使用することで、患部にかかる圧や麻酔薬を注入するスピードを一定にすることで、手動よりも痛みを少なくできるよう努めています。さらに、その麻酔時の痛みも軽減できるよう、歯茎に塗ったり貼ったりする表面麻酔を使用し、しばらく時間をおいてしっかり表面麻酔が効いてから麻酔の注射をするようにしていますので、安心していただければと思います。
スキルアップと丁寧な説明で信頼関係を築く
診療において大切にしていることを教えてください。

一つは、患者さんがお話ししやすい雰囲気をつくることです。私自身も患者として病院に行った時、「忙しそうだから時間を取らせたら悪いな」と、医師に聞きたいことの半分も聞けなかった経験があります。なので、なるべく話していただけるよう、「質問はありませんか」「何か伝えていただくことはありますか」とお聞きするようにもしています。もう一つは、同じ歯を繰り返し治療することにならないよう、「この歯にとってこれが最後の治療になるように」と治療にあたることです。その分、時間をかけて細かいところまで治療することが必要になりますが、提供できる治療の選択肢の中でできるだけ良い材料を使い、できるだけ適切な方法で治療したいと、いつも考えています。そのことを患者さんにも理解していただけるよう、十分なコミュニケーションで信頼関係を築くこと、治療についても常に新しい知識や技術を身につけることを心がけています。
勉強会なども多く実施されているそうですね。
歯科医療の進歩は日進月歩ですので、新しい知見を得るためにも当院では多くの勉強会を実施しています。月に1回、全職員で集まり外部講師を招いて行う勉強会の他、歯科衛生士や歯科医師などの職種ごとにテーマを決めて勉強をしたり、歯科医師は診断力を高めるために症例を持ち寄って検討会をしたりしています。セミナーなどにも参加して新たな情報もインプットしていますが、ただ情報を得るだけでなく、それを患者さんの診療に生かせるよう、勉強会でもみんなで話し合って実践につなげています。また、月に1回ランチをしながら院内全体でミーティングをして、診療方針や知識の共有、診療に取り入れたいことや改善したいことなど、それぞれ意見を出し合ってブラッシュアップしています。
患者さんと信頼関係を築くために心がけていることはありますか?

歯科の治療は、虫歯一つをとっても治療法がたくさんあり、治療に使う材料などもたくさんあります。それを患者さんに理解していただいた上で、患者さん自身で治療法を選択していただくことが大事だと思っています。そのためにも当院ではまず、患者さんのお口の状態の写真を撮り、一緒に見ていただきます。ふだん自分のお口の中を見ることはあまりないと思うので、皆さん「こんな状態なんだ」と驚かれることもありますよ。でも、そうやってご自身のお口の状態を知っていただいてから「治すためにはこういう治療法があります」「この治療法だと何回ぐらいかかります」と、治療の選択肢とそれぞれのメリットやデメリット、治療期間や回数の目安などをご説明することで、患者さんの理解につながると考えています。その上で、「こういう治療をしていきましょう」と患者さんと歯科医師が合意し、治療を開始するというプロセスを大切にしています。
30年後もその人が健康でいられるような治療をめざす
特に力を入れている治療があれば教えてください。

この辺りはお子さんが多い地域ということもあり、小児矯正には積極的に取り組んでいます。近年では、咀嚼の減少や姿勢の変化などによって上顎が狭い子どもが増えている傾向があります。そのせいで気道が狭くなって口呼吸が増え、歯周病などのリスクが高まることもあります。子どもの時から顎の位置や歯並びを整えることは、リスクを少なくすることにつながります。そして、噛む、飲み込む、話す、呼吸するという口腔機能の発達につなげたいと考えています。当院ではお子さんに負担のない治療を心がけていますが、親御さんにも、歯科がお子さんにとって怖い場所にならないよう、治療後には「頑張ったね!」「よく治療できたね!」とたくさん褒めていただけるようお願いしています。
歯科医師という仕事の魅力ややりがいを感じるのはどのような時ですか?
私は、歯科医師をしている姉の影響で自分も歯科医師になりましたが、今、目の前にある1本の虫歯を治すだけの歯科医師にはなりたくなくて、その方が30年後も健康でいられるための、お口全体の治療をしたいという思いが最初からありました。そのために必要だろうと考え、一般歯科の他に抜歯などの口腔外科やインプラント治療、歯列矯正などの知識と技術を習得してきて、今、地域の歯科クリニックとしてトータルな治療ができるようになったと考えています。うれしいのは、お子さんのお口を健康を守ることが、成長を守ることにもつながる点ですね。それを通して親御さんにも喜んでいただけたら、一番のやりがいになると思います。
今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

地域に根差したかかりつけ歯科として、お子さんからご高齢の方まで、ご家族皆さんで来ていただけるような歯科医院でありたいと思っています。ご両親に、「ここなら自分の子どもを診せても安心だな」と、思っていただける場所にしたいですし、お子さんが成長していく過程でお口を健康な状態に保てるよう、口腔機能の発達なども見守りつつサポートできる歯科医院になりたいと考えています。歯科は、多くの方にとって「できれば行きたくない場所」で、痛くなってから訪れる方がほとんどだと思いますが、虫歯は痛みが出た時にはかなり進んでしまっています。痛くなくても、些細な疑問や不安など、何かあればお気軽にご相談いただけたらうれしいです。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/25万8500円~、矯正歯科/19万8000円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。