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林 宏昭 院長の独自取材記事

明石なないろキッズクリニック

(明石市/林崎松江海岸駅)

最終更新日:2024/12/17

林宏昭院長 明石なないろキッズクリニック main

山陽電鉄本線「林崎松江海岸」駅から徒歩で約8分。黒い外壁が目を引く医療モールの2階にある「明石なないろキッズクリニック」を訪ねた。子どもの心を惹きつける優しい笑顔の林宏昭先生が院長を務める小児科クリニック。同じビルに入る耳鼻咽喉科クリニックとは医療法人が同じで、林院長が以前から温めていた「小児科は耳鼻咽喉科と一緒に診療するべき」という信念が、偶然の出会いから形になったのだそう。必要に応じてすぐに連携し、同日中に専門的な治療につなげられる体制を整えていることが強みだ。長く小児外科の医師として勤務してきた林院長が、開業に至るまでの経緯から、今後行いたい小児科医療まで、思いの丈を熱く語ってもらった。

(取材日2024年6月6日)

小児科専門診療に加え、連携体制も重視するクリニック

クリニックのコンセプトについて教えてください。

林宏昭院長 明石なないろキッズクリニック1

当院は小児科として診療を行いますが、3階にある耳鼻咽喉科クリニックとは同じ医療法人のクリニックで、密に連携することをコンセプトにしています。小児科と耳鼻咽喉科は診療領域が似ていながら、連携していることは少ないため、こうした点は画期的だと考えています。小児科を受診する患者さんの多くは、「子どもだから」という理由で来られます。けれど咳や鼻の症状のあるお子さんも多く、私は以前から、小児科と耳鼻咽喉科はもっと連携して診療していくべきだと考えていました。この度その思いがようやく実現し、スタートラインに立てることをうれしく思っています。「この症状は小児科に連れて行くべきか、耳鼻咽喉科へ行くべきか」と悩んでいた親御さんに、「ここに来たら大丈夫。まずはここに相談してみよう」と思っていただけるように、スタッフ一丸となって頑張っていきたいと思っています。

耳鼻咽喉科のクリニックと連携することで、患者さんや親御さんにはどんなメリットがあるのでしょう?

体調の悪いお子さんをベビーカーに乗せて、さらに大きな荷物を持っての移動や通院は、お母さん、お父さんたちにとっても大変です。一つのクリニックだけでも待ち時間が大変なのに、小児科と耳鼻咽喉科の両方を受診することになったらと心配な方もいらっしゃるでしょう。そこで当院は、待ち時間短縮の予約システムでサポートし、小児科の待合室にいながら耳鼻咽喉科クリニックの順番が確認できるシステムを導入しています。同じ法人内のクリニックのため、電子カルテによって2つのクリニックの医師が診療情報をリアルタイムに共有することができる体制も強みの一つです。

こちらのクリニックではどのような症状を診てもらえますか?

林宏昭院長 明石なないろキッズクリニック2

一般的な小児科症状の診察に加えて、私自身が小児外科を専門にしてきましたので、転んで擦りむいたなどの外傷はもちろん、泌尿器、消化器系の疾患まで診療することができます。臍(さい)ヘルニア、いわゆる出べそや、小児鼠径(そけい)ヘルニア、精巣が下りてこない停留精巣(ていりゅうせいそう)などの小児の疾患も、気軽にご相談いただけます。中でも臍ヘルニアは、赤ちゃんの5人から10人に1人の割合で起きる症状ですが、小児外科の領域であるために、クリニックによっては対応が難しい場合もあります。小児外科を診療するクリニックは全国でもまだまだ不足しているため、当院がお役に立てる機会は多いと期待しています。

アフターフォローに注力。サービス精神のある医療を

先生が医師の道に進むきっかけはありましたか? ご経歴についても伺います。

林宏昭院長 明石なないろキッズクリニック3

自分が就職活動をし会社員になるイメージが湧かなかったので、勉学に励んで医師の道へ進みました。大阪市立大学(現・大阪公立大学)の医学部を卒業後、15年間、関連病院などでも勤務しながら小児外科の研鑽を積みました。後進を指導する立場になったときに、手術の適応を熟知した小児外科医としての経験が、幅広い病気を診察する小児科診療に役立つのではと考え、一念発起して小児科に転科しました。転科後、小児科の外来をしていると、小児外科で経験を積んできたことがすごくプラスになっていると感じています。

外科の中でも小児外科を選択されたのは、なぜですか?

小児外科は、新生児から15歳ぐらいまでの患者さんが対象です。成人外科の患者さんは高齢者がボリュームゾーンになるのですが、治療後も長い人生を生きていくことになる子どもの手術を担うことに大きなやりがいを感じました。同じ病院でずっと勤められる環境ではなかったので、あまり長いお付き合いの患者さんがいらっしゃらないことが残念でしたが、時折、生まれたばかりの頃から知っている患者さんが来院されると、まるでわが子のように「大きくなって」と、感慨に浸っていました(笑)。長く医師として働いてきて良かった、と感じる瞬間ですね。

こちらのクリニックでは、どのような診療をしていきますか?

林宏昭院長 明石なないろキッズクリニック4

サービスに注力した診療をしていくつもりです。今の医療に足りていない部分、それはサービス、アフターフォローなんじゃないかと私は思うのです。例えば風邪で来院された患者さんにお薬を処方して、「はい終わり」ではサービスが足りないと思います。もしかしたら帰宅後に、急に熱が上がって、息がつらそう、という状況になってしまうかもしれない。そんな時に備えて、アプリのチャットシステムを利用して、相談できるようにしています。「明日の朝、また来てください」とか、「今すぐ、救急で病院へ行ってください」とお伝えできる環境まで整えることが、良いサービスだと思うのです。当院としても患者さんの診察後の状況を把握することで、より質の高い医療を提供することができ、win-winのサービスだと思っています。できる範囲ではありますが診療後もアプリを通してすぐに連絡が取れる、という安心感をご提供したいと思っています。

スタッフが笑顔で働く場所には、患者も安心して通える

院長が医療法人に参加したきっかけについて、教えてください。

林宏昭院長 明石なないろキッズクリニック5

小児科に転科して3年ほどたった頃から、開業を考えていました。最初は同僚の医師と開業する計画を立てていたのですが、彼との価値観の違いがはっきりとし、白紙に戻りました。そんな時に、当法人の理事長である原先生の医療者向けの講演に参加し、感銘を受けたことがきっかけです。原先生がクリニックにおいて重視しているのは、そこで働くスタッフです。目の前の患者さんをしっかりと診療するのは当たり前のことで、さらに意識を向けなければいけないのは、スタッフが気持ち良く能力が発揮でき、笑顔で働ける環境づくり。スタッフの笑顔が医療を受ける患者さんの安心感をつくる、という考えに共感し、医療法人として開業する決心をしました。

先生がお子さんを診察する際に気をつけていることや、お子さんならではの苦労はありますか?

お子さんが大きな声で泣くから診療に支障が出る、というようなことはありません。お子さんは泣くことが仕事のようなものですから、ご両親が気兼ねなさる必要もありません。体調が悪いとお子さんは大声で泣けませんから、むしろ大きな声で泣けるぐらいのほうが安心ですね。診療の際に気をつけていることは、何をする場合も、「今からこれをしますよ」「ここを触りますよ」と、声をかけてから行うことです。どんなに小さいお子さんでも、赤ちゃんでも、急に何かをして怖がらせてしまっては、二度と触らせてもらえなくなってしまいますから。また、小児科の場合は、治療やお薬の選択を親御さんにしていただくことが多いため、ご相談や質問を受けた際は、できるだけ具体的に答えるように心がけています。私にも娘がおりますので、娘の小さかった頃を思い出しながら、実体験を踏まえてアドバイスをするように努めています。

これからどんなクリニックをつくっていきますか?

林宏昭院長 明石なないろキッズクリニック6

スタッフ全員で情報共有をし、楽しく通ってもらえる雰囲気をめざします。ご家族構成や生活環境を把握したサポートを心がけ、「なないろに来て良かった。また病気になったらなないろに行く」と言ってもらえるようなクリニックをめざします。

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