濱本 結太 院長の独自取材記事
はまもと歯科クリニック
(広島市中区/土橋駅)
最終更新日:2024/06/27

患者が通いやすいようにと、広電2号線の土橋電停から徒歩1分の場所で、2024年4月に開業した「はまもと歯科クリニック」。院内はまるでデザイナーズホテルを思わせるスタイリッシュな内装で、一歩足を踏み入れるとモチベーションがぐんと上がる。歯科用CTやマイクロスコープなど先進的な機器を導入しているのも特徴で、正確な診断と治療を追求し患者の口の健康を守ることに努めている。院長の濱本結太(はまもと・ゆうた)先生は大学病院の歯周診療科で研鑽を積んできた歯科医師。歯周病治療以外にも、一般の虫歯治療から入れ歯の作製、インプラント治療まで幅広く対応する。「患者さんの歯を1本でも多く残し、生涯にわたって自分の歯でおいしいものを食べてもらいたい」と語る濱本院長に、専門の歯周病治療や治療の理念について聞いた。
(取材日2024年6月11日)
大学院時代に歯周病治療の大切さを実感し、専門分野に
歯科医師をめざしたきっかけを教えてください。

祖父と父が歯科技工士で実家の敷地内にラボがあり、小さな頃から2人が作業をしている様子を間近で見てきました。社員の皆さんにも本当にかわいがっていただいて。何となく家業を継ぐのかなと思っていたのですが進路を決める際、歯科技工士と密接な関係のある歯科医師の道を選び歯学部を受験しました。ラボのにおいが歯科医院のようなにおいなのですが、それを常に感じるような環境で暮らしていたため、歯科医師という仕事が私には身近だったのでしょうね。今、家業は歯科技工士の妹夫婦が継いでいて、大学病院に勤務していた時から外注をしていて、当院を開業してからも連携しています。
開業までの経緯と、歯周病を専門にされた理由を教えてください。
広島大学歯学部を卒業後、大学院に進学しました。同時に広島大学病院の歯周診療科に入局し、勤務医として研鑽を積みながら博士号も取得しました。その後、地域の歯科医院でも腕を磨かせていただき、2024年4月に開業して今に至っています。大学院では専攻が噛む、歯周病、かぶせ物、入れ歯、矯正と分かれていたのですが、すべての歯科治療の中でも、まず治療しないといけないのは歯周病だと思い、歯周病の研究をすることにしました。実際に治療を経験すると、いくら自費できれいにかぶせ物をしても、長年維持するためには歯周病の治療をすることが大切だと改めて実感し、現在の診療方針にもつながっています。
こちらの場所で開業したきっかけは何ですか?

広島県で生まれ、ずっと広島県内で暮らしていますが、この場所は特になじみがあったわけではありません。大学病院に勤務していた頃の患者さんが、「先生が開業した時はそのクリニックに通いたい」とおっしゃってくださったので、辺地ではなく交通アクセスの良い場所で物件を探していたんです。それで土橋電停近くに注目していたところ、こちらの物件と出会いました。内装は、「こんな感じが好きで、こんな感じは苦手です」というイメージを業者にお伝えしてお任せしたところ、このようなおしゃれな雰囲気に仕上げてくださったんです。
患者に寄り添い続けるクリニックでありたい
どのような患者さんが多いですか?

大学病院で診ていた歯周病の患者さんが多く、中には山口県や岡山県からもお越しくださっています。新規の患者さんですと虫歯の治療で来られる方が目立ちますね。年齢は中・高齢者が大半です。私は歯周病が専門ですがオールマイティーにさまざまな分野の治療も経験してきているので、幅広い症状に対応しています。この辺りはマンションが増えていて子育て世代も結構いらっしゃるようですので、ぜひ小さなお子さんにもお越しいただきたいですね。
専門である歯周病治療についてお聞かせください。
歯周病は細菌の感染によって歯を支える歯茎や骨に炎症が起こり、最終的には歯が支えられなくなってしまう病気です。糖尿病とも関連しているといわれています。歯周病の予防と治療で最も大切なのは普段の歯磨きで、改善できるかどうかは患者さん自身のケアにかかっています。手術などの治療は歯周ポケットを減らして、歯磨きがしやすい環境を整えるだけにすぎません。なので、当院では歯科衛生士がすべての患者さんに対して歯垢染色液で残存するプラークと呼ばれる細菌の塊を染め出して磨き方をチェックし、歯磨き指導をしています。歯科衛生士が歯と歯肉の間に蓄積したプラークと歯石を除去しますが、日々の歯磨きがお口の健康を守る上でとても大切です。
「あなたの最後の歯科医院でありたい」というのを理念にされていますね。

まず、ずっと患者さんのお口の健康を見守り続けたいという思いがあります。大学病院に勤務していると、近隣の歯科医院からの紹介状を持って最後の治療手段としてお越しになる患者さんが結構いらっしゃったんです。当院は治療の最後まで患者さんについて来てもらえるようなクリニックでありたいですね。また、大学病院では歯科医師として終末期医療にも携わっていました。余命半年の患者さんの「入れ歯を作ってほしい」、「歯がぐらぐらするけど残してほしい」という要望にお応えし、最後までおいしいものを食べてもらいたいという思いで奮闘していました。そういった意味でも、患者さんの最後の歯科医院でありたいですね。この他、「最後の歯科医院」というのは、「さまざまな歯科医院に行ったけど合わなかった」、「治療に対して不安に感じる」という方の最後の砦のような存在になりたいという意味もあります。
患者の全身も把握して、1本でも多くの歯を残したい
治療でこだわっていることや、患者さんと接する上で心がけていることはありますか?

1本でも多くの歯を残したいと考えています。例えば、歯が抜けてしまった際に自身の親知らずなどを移植する場合、移植した歯は一般的には20年、30年という予後は期待できないことが多いです。しかし、数年でも移植した歯が機能すれば、その後のブリッジなどの治療を遅らせることができます。ブリッジは構造上、どうしても土台の歯に負担をかけてしまうので、いきなりブリッジにするよりも残された歯への負担を軽減できると考えます。このように次の抜歯を遅らせることで、少しでも長く自分の歯で食べられるよう、噛める歯を残すことに尽力しています。また、治療の際は、自分の家族にも同じ治療を行えるかを自問自答し、正しい治療をするよう心がけています。検査やカウンセリングを入念に行い、一人ひとりに適した計画を立ててご提案しています。
毎日お忙しいと思いますが、休日はどのように過ごして息抜きをされていますか?
休日は趣味の釣りを楽しむことが多いです。昔は父と一緒に船釣りをしていたのですが、結構大変なんです。前日から準備をして大荷物で、帰ってきたら片づけて。だんだんと忙しくなって時間がなくなってきたので、3年くらい前からイカ釣りを始めました。軽装で大丈夫だし、汚れることも少なく、誰にでも釣れる場所に行ってルアーを使うので釣っている感もあります。この前は山口県の萩までイカ釣りに行きました。曽祖父が住んでいた江田島にもお盆や正月に帰省しますが、釣りにも行きます。釣りに行く週は天気ばかり気にしていますね。
最後に、読者の皆さんにメッセージをお願いします。

ありがたいことに、すでにたくさんの患者さんに来院していただいていますが、もっと地域の皆さんに来ていただけるクリニックにしていきたいと考えています。私は大学病院で歯周病と関わりが深い糖尿病などの全身疾患の研究もしてきました。その知識と技術を生かし、地域の小さな大学病院のように、患者さんの口の健康を守るだけではなく全身も診て疾患の予防や改善にも努めていきたいですね。ぜひ、どんなことでも気軽にご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/38万5000円~