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米田 早織 院長の独自取材記事

ことりデンタルクリニック

(杉並区/永福町駅)

最終更新日:2024/12/13

米田早織院長 ことりデンタルクリニック main

小鳥が四つ葉のクローバーをくわえるシンボルマークが親しみやすさを感じさせる「ことりデンタルクリニック」。永福町駅周辺の喧騒から少し離れた、静かな住宅街に位置している。美術館をイメージしたという同院は随所に絵画が飾られ、鑑賞していると気持ちが落ち着き、患者の緊張感を解きほぐしてくれるだろう。院長の米田早織先生は、新薬開発などを手がけた感染症学者というユニークな経歴を持つ歯科医師。一見大きな違いのある2つの職種だが、根底には「病気で悩む人の助けになりたい」という一貫した精神が見て取れる。大学病院や一般歯科クリニックの訪問歯科診療での豊富な経験を持ち、明るい雰囲気で患者を包み込む。取材では「通院困難な患者さんの一筋の希望の光になりたい」と、真っすぐな思いを語ってくれた。

(取材日2024年11月8日)

訪問歯科診療で専門的な飲み込み検査も

クリニック名がかわいらしく、印象的ですね。また、院内も居心地の良い空間ですね。

米田早織院長 ことりデンタルクリニック1

「ことり」は当院のシンボルマークです。鳥には幸せを運ぶイメージがあるので、患者さんにポジティブな思いや医療を届けたいと考えたことと、「ことり」というかわいらしい響きも気に入ってクリニック名に取り入れました。内装は、歯科クリニックというより美術館をイメージしているのですよ。私は漫画家になりたかったくらい絵を描くのも鑑賞するのも好きなので、ところどころに絵画を飾りたいと思いました。だから絵が引き立つように、白を基調としたシンプルな内装に仕上がっています。入り口には、スペイン出身の抽象画家のお気に入りのハトの絵が飾ってあるので、ぜひ見ていただきたいですね。

こちらの診療内容を教えてください。

一般歯科、高齢者歯科、訪問歯科、小児歯科、嚥下の検査を取り扱っています。患者さんの年代は、1歳から90歳代まで幅広いです。ご相談で多いのは、お子さんだと定期検診や噛み合わせのチェック、青年期は虫歯、中高年は歯周病やホワイトニング、高齢者は義歯、口腔ケア、嚥下の検査などです。院内設備は、エックス線撮影装置、嚥下内視鏡を導入しました。訪問歯科診療時に持ち運べるエックス線撮影装置もあります。

どのようなコンセプトを掲げられていますか?

米田早織院長 ことりデンタルクリニック2

患者さん一人ひとりと、丁寧に向き合っていくことを大切にしています。診療では45分以上の枠で予約を組み、時間をかけています。診療ユニットの前には大型モニターを配置し、検査後は口腔内画像をお見せします。根管治療などの治療法や口腔ケアなどは、アニメーションで見ていただきながら説明をしているのでわかりやすく、納得感を得られるでしょう。治療前にじっくり説明をしてから、治療のご提案をする流れです。患者さんはすべてバックグラウンドが違い、ニーズもさまざまです。お話を伺いながら、例えば「見えやすい前歯は自由診療で治療して、目立たない部分は保険診療ではいかがですか?」など、その方の生活習慣や背景に添った臨機応変な治療方法を提案しています。

ケアマネジャーや作業療法士などと多種連携を重視

力を入れている診療について教えてください。

米田早織院長 ことりデンタルクリニック3

訪問歯科診療です。私は2018年から、地域クリニックや大学病院で訪問歯科診療に携わってまいりました。対象とするのは、歩行困難、脳卒中、認知症、骨折、麻痺などで通院できない方です。ご自宅や介護施設などに、歯科医師と歯科衛生士が訪問します。虫歯、歯周病、義歯などの治療だけでなく、定期検診、口腔ケア、嚥下の検査や栄養指導などの相談にも応じています。大切にしているのは、コミュニケーションです。例えば「認知症だから、説明してもわからない」とは思いません。どのような患者さんにも真摯に向き合い、ご家族にもきちんと説明して納得しながら治療を受けていただきます。施設スタッフ、ケアマネジャー、訪問医師・看護師、作業療法士などにも経過を報告し、多種連携を重視して全員で患者さんとご家族をサポートできる体制づくりを大切にしています。

訪問歯科診療は、今後高齢化が進むにつれてニーズが高まるのではないでしょうか。

そうですね。訪問歯科診療は、単に訪問して治療をすることにとどまりません。「何でも良いから、一つでもその家に残してきなさい」。これは、恩師である東京医科歯科大学で摂食嚥下リハビリテーション学を専門とする戸原玄教授から言われた言葉です。私はそれこそが、訪問歯科診療の真髄だと思っています。残してくるのは、治療や知識でも良いし、歌ったりおしゃべりをしたりする楽しい雰囲気だけでも良いのです。歯科医師が自分の所へ来てくれるというだけで患者さんが落ち着き、話をして笑い合うだけでも、気持ちが安らぐといいなと思っています。その時間を通じて、散歩してみたり、誰かとおしゃべりしてみたり、そういった気力が生まれたりすることが期待できると考えるからです。 介護をしているご家庭は暗い雰囲気になりがちですが、私たちが一筋の希望の光になれたらうれしいです。

嚥下の検査もされているそうですね。

米田早織院長 ことりデンタルクリニック4

当院の大きな特徴の一つで、基本的に訪問診療で嚥下の検査を実施しています。対象となるのは、誤嚥性肺炎の既往がある、胃ろうで食べ物が食べられない、飲食でむせることが多い、筋肉がうまく機能しない病気がある方などです。問診や食事観察時に得た情報などを詳細に評価し、飲み込み機能に関する問題点をご説明します。粒があるものが食べられるか、とろみをつけたら飲み込めるかなど、どのような食事や水分の形態が摂取しやすいのかを適切に診断するので、より安全な食事方法や姿勢、栄養摂取の仕方、口腔リハビリテーションなどのご提案ができます。

小さい悩みにも真摯に応える。地域のサロンをめざして

ところで、先生はもともと感染症学者だったと伺いました。なぜ歯科医師に?

米田早織院長 ことりデンタルクリニック5

もともとは、歯科医師を志望していたのです。父が歯科医師なので一番身近な仕事だったこともあり、自然な流れで日本大学歯学部へ入学いたしました。大学で勉強をする中でも、興味を惹かれたのが免疫学と細菌学でした。研究で新薬を開発すれば、目の前にいないたくさんの患者さんを治療することができます。「世界中の病人を治したい」という熱い期待を胸に、東京医科歯科大学大学院に所属しながら国立感染症研究所にも通い、4年間細菌学を研究した後アメリカへ留学もしました。地方大学や製薬企業などにも所属し、細菌研究一筋の生活を歩んでまいりました。一方で、研究をすればするほど患者さんから遠ざかっていく感覚があり、もっとダイレクトに患者さんに自分の医療を届けたくなったので、歯科医師に戻ることを決意したのです。

開業のきっかけはどのようなことだったのでしょう。

歯科医師に戻ろうと思った時から、開業したいと考えていました。東京医科歯科大学大学院に所属していた時、とある先生から「嚥下の検査や診療、口腔ケアなどが全部任せられて、連携できる開業医を探している。米田さんが開業したら、一緒に連携したい。」というお話を頂きました。予定より早い時期ではありましたが、そのお話をきっかけに決意したのです。開業当時は不安もありましたが、歯科衛生士や歯科助手など優秀なスタッフに恵まれてここまで来れました。それぞれプロフェッショナルで、自分から動けるスタッフばかり。患者さんが何を求めているかを考え、応えてあげることができます。そのようなスタッフたちが将来へ向けて羽ばたいてほしいという気持ちも、当院のシンボルマークである「ことり」に込められています。

今後の展望について教えてください。

米田早織院長 ことりデンタルクリニック6

一般歯科はもちろん、訪問歯科診療や嚥下の検査を実施していることが広く認知されるとうれしいです。患者さんに対しては、最後まで私から絶対に手を放したくないと常々思っています。「このようなことを聞いてもいいのかな?」と思う小さな悩みでも、介護に関する大きな悩みでも、患者さんに寄り添い、より良い方法を一緒に考えます。相談というより、私とおしゃべりをする感覚で気軽に足を運んでみてください。さらに将来は、歯科クリニックという枠にとどまらず、「あそこへ行ったら楽しそう」というサロンのような場所づくりもできたらと思っています。動物との触れ合いや体操教室など、地域の方々が集えるような場所になると理想的です。皆さんの生活の一部に溶け込めるような、愛される歯科医院でいられるように、関わる方みんなで楽しく歯科医院をつくり、これからも全力で地域に貢献してまいります。

自由診療費用の目安

自由診療とは

ホワイトニング/1万8000円〜

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