加藤 領 院長の独自取材記事
三国ヶ丘 かとう整形外科クリニック
(堺市堺区/三国ヶ丘駅)
最終更新日:2025/01/22

南海高野線、阪和線の三国ヶ丘駅から徒歩2分という、アクセスの良い場所に位置する「三国ヶ丘 かとう整形外科クリニック」。足腰の悪い患者でも来院しやすいよう駐車場も備える。整形外科として幅広く痛みなどの診療にあたるほか、骨粗しょう症の予防と治療、リハビリテーションにも力を入れて取り組んでいる。白を基調とした院内は、清潔感があり明るい雰囲気。院長の加藤領先生をはじめ、スタッフの明るい笑顔とやわらかな物腰にほっと緊張も緩むようだ。2024年5月に開業し、地域の健康を末永く見守るかかりつけ医としてこの地に根差していこうと奮闘している加藤院長にさまざまな話を聞いた。
(取材日2024年12月10日)
患者に近い場所で、痛みや日常に寄り添いたい
この場所での開業の経緯を教えてください。

この場所との出合いは実はたまたまのご縁で、なじみの土地というわけではなかったのですが、実際来てみての印象は、想像していたよりもさらに良いですね。駅も近いし、患者さんたちも落ち着いた方が多い印象です。こちらの話をしっかり聞いてくださり、「治したい」という高い意欲を持って来院される方が多いと思います。開業を考え始めたのは、予防医療への想い・興味があったから。勤務医の頃は、骨折をしたら手術をする。骨をつなげできる限り元の状態に戻すことに努め、元の生活に戻っていただこうというのが基本でした。でも本当はその前に、骨粗しょう症の予防や治療に加え、転びにくい体づくり、転んでも折れにくい骨づくりをめざすことが大事なのではないかと考えていたんです。大きな病院へ手術に来る前の段階の治療に携わってみたいな、と。患者さんの近くに診療の場を移して、患者さんが困ったとき最初に来ることのできる場を開きたいと思いました。
予防医療への想いはいつ頃からお持ちだったのでしょうか。
考え始めたのは、日本専門医機構認定整形外科専門医を取る前後ぐらいのタイミングですね。メディアでよく取り上げられるような名の知られた整形外科の先生というのは、スポーツでのケガや事故、交通事故などに遭った若い患者さんが生活に復帰するのをサポートしているようなケースが多いかもしれません。でも、実際に診療の現場で診ることが多いのは80代とか90代の高齢の方。内科的な疾患なども合併しており、身体面のリスクも高くて、骨が折れたら一気に生活レベル、ADL(日常生活動作)が落ちてしまうというケースも少なくありません。そこを何とかリカバリーするという関わりがほとんどでした。それでも大腿骨とか大きな骨を骨折してしまうと、生存率にまで多大な影響を与えるという現実を目の当たりにして、骨折してから治療ではなく、その前段階の予防が大事だなと考えるようになりました。
来院される患者さんはどんな方が多いのですか。

中高年以上の方が多いですね。来院される方の多くは、腰、肩、膝に痛みを抱えている方です。そういったケースでは、ご自宅で静養していてもなかなか良くならず、慢性的に何年も痛みを抱えてきたということが多いのです。市販の湿布などで様子を見ていたけれど、近くにクリニックができたし行ってみようか、という方も少なくありません。男女比は半々ぐらいでしょうか。現役生活を引退後の方が多いですが、もちろん現役世代の方も。現場作業に従事されている方、デスクワークの方などさまざまです。当初は開業時に配ったチラシを見て来てくれた方が多かったのですが、最近はクチコミも増えているのがうれしいです。近隣の方が一番多いですが、駅から近いので1駅、2駅先から来られている方もいらっしゃいます。
「わかりやすさ」を大切に、予防・リハビリにも尽力
診療する際、大切にされていることを教えてください。

初診の患者さんにはごあいさつの時に名前をしっかり伝えるようにしています。診察では患者さんの個人情報をいろいろお聞きするので、こちらの情報もちゃんとお伝えしておいたら、ちょっと気が楽になるかな、と。安心してリラックスしていただけたらうれしいです。あとは、できるだけわかりやすくお伝えするということでしょうか。今どこが壊れていて、なぜこうした痛みが出ているのか。実際治すためにはどうしたら良いのか、ということを丁寧にわかりやすくお伝えしています。具体的には、画像を見ながら患部に触れたり、身振り手振りを交えたりしています。
骨粗しょう症の予防と治療に力を入れられているそうですね。
そうですね、骨粗しょう症については若い頃から注目してきました。変形性腰椎症や変形性関節症があると骨同士がこすれてしまって削れていってしまうのですが、そのスピードが骨粗しょう症があるかどうかで結構違うので、変形性腰椎症や変形性関節症がある場合には、骨密度検査をしているかどうかの確認をすることも多いですね。特に女性の場合は、健康診断で骨密度は計っていますか?と聞くようにしています。男女を問わず予防については30代のうちから体力が落ちないように運動して筋肉を鍛え、常に骨へ刺激を与えることが大切といわれています。転んだり倒れたりして、どんと衝撃を受けたとしても、筋肉が強ければ防御しやすいんです。予防ということであれば、やはり体を鍛えておくことが大事。治療も栄養と運動と薬の3本柱が大切になってくるので、そのことも患者さんにはきちんとお伝えします。
リハビリにも力を入れていると伺いました。

はい。可動域を広げたり、痛みの緩和だったりを目的としたリハビリを提供しています。痛みの緩和は特に重視しています。まずは痛みを取るということが患者さんにとっては大事なのではないかと。来られた方に気分良くおうちへ帰っていただきたいというのが大前提です。リハビリがつらすぎると患者さんのやる気もなくなってしまうと思うんです。入院している患者さんと違って、通院の場合は嫌になったら来なくなってしまう。だとすれば、まずは継続して通院してもらえるように、ここへ来たら楽になるし、少しでも痛みを忘れられると思っていただくことも大事なのではないでしょうか。頑張って苦しむために来る、というよりも、まずは気持ち良く楽になってもらって快方へ向かっていくのが理想かな、と。今後は理学療法士にも入ってもらい、ともにリハビリを拡充していきたいですね。
頼りになるスタッフと相談しやすい場づくりを心がける
スタッフさんについて教えてください。

とても頼りになるスタッフぞろいで助かっています。例えば私は勤務医歴が長いので、開業医の先生のご苦労を全然知らないまま開業してしまったんですね。内装とかクリニック内の動線とか、機材の置き場所、必要な物品などは、クリニック勤めの長いスタッフのほうが詳しいことも多いので、アドバイスをもらい、良いなと思ったものは積極的に採用しています。最終的には、やっぱり一緒に働いているスタッフが動きやすい環境であるということが大事だと思っているので、彼らが動きやすいようにということはいつも心がけていますね。皆さんいつも、こちらの期待以上の仕事を積極的にしてくれているので、本当にありがたいです。
今後の展望についてはいかがですか?
先ほどもお話ししたとおり、理学療法士の方にも入っていただくことで、もっとたくさんの患者さんがリハビリによって回復をめざせるようにしていきたいと思っています。家で一人ではなかなかリハビリを頑張れないという方にもご活用いただけるような場所にしていきたいです。あとはやはり予防的な観点からも積極的に関わっていきたいので、骨密度の検査や治療をさらに充実させていきたいですね。
読者へのメッセージをお願いします。

私は3次救急まで対応する病院で重症外傷を担当していた経験もあり、軽傷から重症まで、ご来院いただければ見立てをして適切な治療や連携を行います。もちろんクリニックでできることには限界がありますが、できる限りの診断をして、スムーズに必要な病院や治療におつなぎすることに努めます。当院は、そういった近隣の皆さんがまず最初に出合う・相談できる場所でありたいと思っています。首から下の不調や痛みでお困りの場合には、ぜひお気軽にご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とは更年期症状に対するプラセンタ注射/1000円~