田川 淳平 院長の独自取材記事
岡山矯正歯科
(岡山市北区/岡山駅)
最終更新日:2024/06/13

岡山駅から徒歩2分の場所にある「岡山矯正歯科」。2024年3月に開業したばかりの矯正専門クリニックだ。駅からも近く周辺には飲食店が立ち並ぶ。院内は木目と白が基調の落ち着いた雰囲気になっている。院長の田川淳平先生は穏やかな語り口が印象的。例え話を交えた説明を心がけるなど、患者の納得感を大切にする優しい先生だ。矯正専門に豊富な経験を持ち、特にマウスピース型装置を用いた矯正を得意とする田川院長。「矯正を希望する患者さんは不安を抱えているので、まずは安心させるような声かけを心がけています」と語る院長。自由診療で施術も長期間にわたる矯正で、患者に寄り添った丁寧な診療をめざす田川院長に、矯正専門クリニックで診療を受けるメリットや、今後の展望をじっくりと聞いた。
(取材日2024年5月28日)
ワイヤーのほかマウスピース型装置を用いた矯正も可能
こちらのクリニックの特徴や強みを教えてください。

当クリニックは矯正専門で、ワイヤー矯正とマウスピース型装置を用いた矯正に対応しています。クリニックによっては片方しか対応していないところもあります。ですが口内の状態は患者さんそれぞれで違いますから、状況に合わせて矯正法を選べるのは、患者さんにとってもメリットがあると思います。私は特にマウスピース型装置を使った矯正を得意としていて、ワイヤー矯正と同様の結果につなげることに自信があります。当クリニックの辺りは私が生まれ育った場所でもあり、地域貢献したいと開業しました。今では地元の同級生も来院してくれています。
患者層や地域の印象はいかがでしょうか。
矯正は20代から30代の患者さんが中心です。といっても、小さなお子さんから60代の方まで幅広い年齢の患者さんがいらっしゃいます。近くの医療機関で働く医療従事者の方も多いですよ。矯正を希望される方のほとんどが見た目に悩みを抱えています。歯並びを気にしてにっこり笑えなかったり、噛み合わせが悪く食事が取りにくいなど、悩みもさまざまです。矯正歯科は自由診療で費用も安くはないですから、院内の内装にもこだわって、少しでも快適に通院してもらえるようにしています。
院内設備にもこだわりがあるそうですね。

はい。私は矯正の肝は診療計画にあると考えていて、その計画を立てるために納得のいく設備を導入しています。口腔内スキャナーでは、従来の石こうを使った型採りをしなくても、口内を3次元で撮影できます。データ上で自由に動かせるので、型採りより扱いやすくデータも精密で、虫歯なども判別できます。マウスピース型装置を作製する場合も、型採りする場合に比べてより歯にフィットする装置が作れます。型採りは嘔吐反射のある人やお子さんにとって負担も大きいので、口腔内スキャナーが矯正のハードルを下げていると言えるかもしれません。他には歯科用CTを導入しています。CTでは歯の骨の中や根っこの部分を立体的に把握できます。診療計画はコンピューター上のデータを使って立てますが、CTは精密に矯正を行う上で非常に重要なものです。
技術を生かして患者の悩みを解決したい
矯正の流れを教えてください。

初回のカウンセリングは無料で行っております。その後治療を進めることになれば、まずは口腔内スキャナーなどで口腔内を撮影し、診察室で現状や診療計画についてご説明します。まずは相談だけでも構いません。診療計画では、コンピューター上のシミュレーションを活用して綿密に計画を立てます。また、マウスピース型装置を用いた矯正の場合、段階に応じた装置をたくさん作製していきます。矯正のゴールに向かって、1週間に1つずつ装置を変えていくのです。もしもCTや口腔内スキャナーを撮影した段階で虫歯が見つかれば、近隣の一般歯科クリニックをご紹介して、虫歯の治療が完了してから矯正を始めます。
矯正に特化したクリニックで診療を受けるメリットは何でしょうか。
矯正にはポップなイメージがあるかもしれませんが、実はとてもリスクの高い診療です。一歩間違えると取り返しのつかないケースもあり得るのが矯正なのです。ですから、まずはご自身が納得できる歯科クリニックを選ぶことが大切。当クリニックでは、院長の私と、もう1人矯正歯科専門の歯科医師がいます。専門家ですから技術と経験には自信があります。患者さんには、ご自身の希望に合うようなクリニックや矯正法を選んでほしいですね。クリニックが決まったら、次は矯正法を選びます。ワイヤーやマウスピース型装置の中にもさまざまな器具があるのです。当クリニックでは、特にマウスピース型装置を用いた矯正に注力しています。ある程度費用がかかりますが、ワイヤーと同等かそれ以上の効果をめざせることがメリットだと考えています。
診療で心がけていることはありますか。

まずは患者さんが安心するような声かけを大切にしています。矯正歯科では、不安な気持ちやコンプレックスを抱えて受診される方がほとんど。ですから、まずは「矯正できますよ」とお伝えします。具体的な計画や矯正方法の説明はその後。何よりも患者さんの気持ちに寄り添うことから診療がスタートすると思うのです。もちろん納得して診療を開始できるように、痛みについてや、装置ごとのメリットとデメリットをじっくりご説明します。
矯正患者だったからこそできるアドバイスがある
矯正を専門にしたきっかけをお伺いします。

矯正の良いところは、基本的に患者さんのモチベーションが高いところだと思います。一般歯科ではほとんどの場合、痛みが受診のきっかけになるので、痛みがなくなれば来院も終了です。でも、矯正歯科に来る患者さんは、「痛みはないけれど歯並びを治したい、コンプレックスを克服したい」という方たち。診療にも真剣なので、もちろん私たち歯科医師も真剣になります。矯正の専門家として知識と技術を駆使します。1つの材料や装置を使っても、過程は同じにはなりません。そこが歯科医師の腕の見せどころですね。患者さんも歯科医師も真剣勝負なところが、矯正の面白さだと思います。
田川先生も矯正患者だったと聞きました。
矯正をする側の人間として、自分が経験したほうがいいと考えました。患者さんに寄り添う診療をするためには、患者さんの悩みや痛みも理解しないといけないですよね。矯正には経験した人にしかわからない痛みやつらさがあります。じんわり重いような痛みがあったり、食事が食べづらかったり、食後の歯の汚れが気になることも。経験者として、患者さん目線のアドバイスができると思います。矯正は虫歯などと違って期間が数年と長いですし、ワイヤーを外したら終わりではありません。その後も「保定(ほてい)」といって、歯が元の位置に戻るのを防ぐための装置をつけます。数年もしたら大半の患者さんは面倒になって、保定装置を外してしまうものですが、その辺りの難しさも含めて、経験者として患者さんにアドバイスできたらと思います。
矯正をするとなったら、歯を抜かないといけないのでしょうか。

歯を抜くことは不安でしょうが、何かしらメリットがある場合には抜歯を勧められることが多いと思います。特に元の歯並びがガタガタという場合には、今の歯を全部残してきれいに並べていくのは困難なケースが多いです。抜歯すれば、もともと噛めていなかった歯でも噛めるようにすることが望めるかもしれませんし、よく噛めるようになることは全身の健康にもつながると考えられます。そもそも顎の骨が小さい日本人は、歯がきれいに並びきらないことが多いですね。例えるなら、10人掛けのソファーに12人で座るようなもの。そのような場合には、抜歯によって隙間をつくる必要が出てくるのです。
今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。
歯並びにコンプレックスを抱えていると、気分も落ち込むと思います。歯並びや噛み合わせを改善したいと本気で思っている方は、当クリニックに気軽にご相談ください。受診したから必ずここで矯正しないといけないというわけではありません。「矯正しようか迷っている」という方や「話だけ聞いてみたい」という方も歓迎です。まずは口腔内スキャナーなどで口内の状態を確認して、納得されるまでじっくりご説明します。私の強みは短期間での効果をめざすマウスピース型装置を用いた矯正です。これまでの経験を生かして、地域の患者さんに貢献していきたいです。また、近隣の一般歯科の先生方ともタッグを組み、患者さんにより良い診療が提供できるように今後も経験を積み、技術を磨いていきます。
自由診療費用の目安
自由診療とは表側矯正/80万円~、裏側矯正/135万円~、マウスピース型装置を用いた矯正/80万円~(検査・診察代含む)