古澤 祐紀 院長の独自取材記事
メディカルパーク戸塚
(横浜市戸塚区/戸塚駅)
最終更新日:2024/07/10

戸塚駅直結のショッピングモールの中にある「メディカルパーク戸塚」。エレベーターを降りてすぐ、買い物客の喧騒とは離れた落ち着いた一角にある。明るく広々とした院内で待っていてくれるのが、院長の古澤祐紀(ふるさわ・ゆうき)先生、そしてにこやかなスタッフたちだ。もてなしの心にあふれる空間で、同院が属するメディカルパークグループのクリニックと同じく先進の医療の提供に努めている。女性医師の診察を希望する患者のニーズに応えるクリニックの院長として、また一人の女性として、多くの女性の人生に寄り添い、診療を続ける古澤院長。これまでの歩みや診療において大切にしていることなどを詳しく聞いた。
(取材日2024年6月17日)
生理の悩みから不妊治療まで対応する町のクリニック
まず、こちらのクリニックの特色から教えてください。

当院は神奈川県内を中心に複数の医療施設を展開するメディカルパークグループの一員で、メディカルパーク湘南のサテライトクリニックの一つです。グループの中でも当院は特に「誰にとっても居心地が良く通いやすいクリニック」を目標にしています。そして、女性医師がいるというのもこのエリアでは珍しいらしく、10代でも安心してかかれるクリニックをずっと探していたというお母さんがお嬢さんを連れて来られるケースもあります。「町のお医者さん」として、仕事や育児に忙しい世代からご高齢の方まで、あらゆる方々の婦人科の悩みに幅広く応えていきたいですね。
10代からのさまざまな悩みにも対応していますね。
女性にはライフステージごとに多種多様な婦人科の悩みがあるものです。例えば、10代で重い生理痛があり大事な試合や試験にぶつかりそうで心配という方もいるでしょう。そんなときは低用量ピルで痛みの緩和を図る選択肢を提案しています。また、不妊治療に関しては、院内でも子宮鏡検査などは実施していますが、子宮卵管造影検査や精液検査が必要となってもメディカルパーク湘南を迅速に紹介できるのも強みです。同院では人工授精にも力を入れていますが、実施直前までと実施後の測定と管理は当院で行うというかたちでも連携しています。また当院では、超音波検査で排卵を確認しながらのタイミング法も可能です。妊婦健診は30週までを担い、その後は分娩施設があるメディカルパーク湘南や横浜市港南区にある東條ウィメンズホスピタルなどにつなぐこともできます。
更年期はもちろん、その後も末永く通えるクリニックをめざしているとか。

一般的に、女性は40歳を過ぎる頃からホルモンが減少しはじめて閉経へと向かいます。ホルモンバランスが乱れることによりホットフラッシュ、のぼせ、冷え、むくみ、めまい、頭痛などが現れるのが特徴です。当院では漢方薬やホルモン補充療法による治療を行っているので、心当たりがあるならば遠慮なく相談してほしいです。また、さらに年齢を重ねると子宮脱などの問題も起きてきますが、その場合は患者さんの負担が少ない腹腔鏡手術を得意とするクリニックを紹介することも可能です。
さまざまな女性の人生を受け止め健康をサポートする
次に、医師をめざしたきっかけをお聞かせいただけますか?

めざしたというよりは「わかっていた」という感覚でした。5歳の頃、大人になった自分の「医師になる。結婚はしない。外国の人との間に子どもがいる」というイメージがふと湧いたのをよく覚えています。実際、すべてそのとおりになりました(笑)。その頃から「世の中の仕組みは女の人にとってつらいものになっている」とぼんやり感じていたのも、女性の力になれる産婦人科医を選んだ根底にあると思います。でも、最近は普通の女性たちが生理や避妊をめぐる状況を改善していこうと、どんどん声を上げていますよね。なかなか動こうとしない産婦人科医に業を煮やしたのかと非常に申し訳ないのですが、女性のパワーを感じ、頼もしくも思います。
ご経歴についても伺います。
東京女子医科大学卒業後は、中野共立病院で内科や訪問診療について学びました。最初に内科を選択したのは、いつか「町のお医者さん」になりたいという夢があったからなのですが、今ここでかなえることができてうれしく思っています。次の勤務した病院では産婦人科診療の研鑽を積み、日本産科婦人科学会産婦人科専門医の資格も取得しました。その後、いくつかの個人クリニックで女性の泌尿器科の診療も経験。分娩施設を持つクリニックの院長を2回ほど務めたこともあります。これらの経験を通じて多様な疾患を診てきましたが、女性の人生もまた一つとして同じではないと実感しています。
診療にあたって何を大事にしていますか?

いろいろな状況にある患者さんのご要望をできるだけ伺い、尊重したいと思っています。ただ、同じ病気で似たような境遇にある人でも、何を望むかは異なります。だからこそ、「この患者さんも、これを選ぶはず」などと先入観を持たず、常に一人ひとりに新しい気持ちで向き合うようにしていますね。「この薬を飲みなさい」などと押しつけたり誘導したりせず、選択肢はできるだけ多く提示して、患者さん自身に選んでいただきます。医学的にどうしても必要な手術も「絶対に受けてください」ではなく、患者さんの不安に寄り添いながら、受け入れていただけるまで丁寧に説明するようにしています。
不安に寄り添い自分を大切にできるようサポートしたい
今後、こちらをどのようなクリニックにしていきたいですか?

おかげさまで、開業当初からたくさんの患者さんに来ていただいています。少し待ち時間が気になっているので、将来的には三診制にしたいです。今のところはスマートフォンの呼び出しアプリを使って、待ち時間が長くなりそうなときは外出できるようにしています。ショッピングモール内にあるクリニックなので、お買い物をしたりカフェでお茶をしたりしている患者さんもいらっしゃいますね。呼び出し方法にもこだわっていて、受付、診察、検査、会計まですべて待合室のモニターへの番号表示と音楽でお知らせするようにして、名前を呼ぶことは一切ありません。これからも、患者さんへのプライバシーに十分配慮して、ストレスなく過ごしていただける場所をつくっていきたいと思います。また今後は、美容医療も含め、患者さんの多様なニーズにも応えていきたいと考えています。
お忙しい毎日ですが健康維持法などはありますか?
最近は中高年に人気の筋トレに取り組んでいます。私自身、更年期世代で体力づくりの大切さを痛感する日々です。もし、疲れやすさやだるさを感じているならば、それは更年期障害だけではなく筋力低下、代謝低下も影響しているかもしれません。将来的なフレイルを予防するために、50歳前後からできることは多いと思います。更年期というとネガティブなイメージが先行しがちですが、健康寿命を延ばすための体づくりを始めるターニングポイントにしてみてはいかがでしょうか。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

当院では9価HPVワクチンなど3種類の子宮頸がんワクチン接種も行っているので未接種の方はご活用ください。その他、アフターピル、避妊リングなどにも対応しています。いろいろなお悩みがあると思いますが、自分の体を一番よく知っているのは患者さんご自身です。何に困っているかだけではなく、「だから、こうしたい」ということを遠慮なく伝えてほしいと思っています。自分の体について振り返るのをきっかけに、我慢しがちな女性たちが「私はこうしたい」といえる力も育むのが願いです。私に言いにくければ看護師や受付などに伝えてくれても構いません。スタッフたちはみんな情に厚く、優しい人ばかりです。先進の医療を高いホスピタリティーの中で提供する、そんな当院の医療をぜひ一度体験してください。
自由診療費用の目安
自由診療とはアフターピル(緊急避妊薬)/4400円~、避妊リング/3万2000円~