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岡本 啓 院長の独自取材記事

ゆうはレディースクリニック

(広島市中区/八丁堀駅)

最終更新日:2024/06/20

岡本啓院長 ゆうはレディースクリニック main

広電1号線・八丁堀電停から徒歩6分、広島市の中心部に2024年5月に開業したばかりの「ゆうはレディースクリニック」。広島県呉市生まれの岡本啓院長は広島大学医学部を卒業後、国立病院機構呉医療センター、広島市立安佐市民病院、市立三次中央病院などで産婦人科の医師として研鑽を積んできた。患者にしっかりと向き合った痛みの少ない診療をモットーに、女性のさまざまなライフステージにおける不安や不調、悩みに幅広く対応している。常に低姿勢で物腰やわらか。「学生時代に接客のアルバイトをしたことが、相手を思いやることにつながっているのかもしれませんね」とほほ笑む岡本院長に、クリニックのコンセプトから今後の展望までじっくりと聞いた。

(取材日2024年5月23日)

不調や不安を抱える女性に全力で向き合うために開業

開業までの経緯をお聞かせください。

岡本啓院長 ゆうはレディースクリニック1

産婦人科の医師をめざしたのは、産科医師だった父の影響が大きいと思います。患者さんから父宛に届く「子どもがこんなに大きくなりました」というような温かい年賀状を見て、子どもながらに「すてきな仕事だな」と感じていました。大学卒業後は、呉や三次などにある基幹病院で勤務医として勤めました。特に市立三次中央病院では腹腔鏡手術なども担当し、お産から婦人科疾患まで幅広く経験と技術を磨きました。その後、当時まだ存命中だった父が経営するクリニックなどでも経験を積み、ご縁があってこの地に開業することになりました。

こちらではどのような診療が受けられますか?

すべての女性の悩みに応えられるよう、生理不順や月経前症候群・月経困難症、更年期障害、性感染症といった婦人科の疾患、妊娠相談や不妊治療、中絶手術や流産手術などの日帰り手術まで幅広く対応しています。不妊治療は、先進的な取り組みをされている広島市内のクリニックで勉強させていただき、その経験を生かして診療しており、お子さん同伴での受診が可能です。ただ、分娩には対応していないので、妊娠診断で赤ちゃんの心拍を確認して、初期のスクリーニング検査をしたら、ご希望の産科クリニックや提携病院にご紹介するというかたちを取っています。

婦人科に特化されたのはなぜですか?

岡本啓院長 ゆうはレディースクリニック2

お産と婦人科を分けて、より婦人科のほうに力を入れたいと考えたからです。また、婦人科の患者さんのデリケートな心情に配慮し、妊産婦さんと疾患を抱えた患者さんが同じ待合室で一緒に待たなければならない、という状況を避けたいという考えもありました。父の姿を見て医師になったこともあり、お産から離れると決めるまでには少し葛藤もありましたが、悩みや不安を持つ患者さんに全力で対応したいという気持ちが上回り、婦人科に特化することを決めました。

痛みに配慮し、痛みを我慢しなくてよい治療を追求

クリニックのコンセプトを教えてください。

岡本啓院長 ゆうはレディースクリニック3

幅広い年齢層の方に来ていただきたい、特に働く女性の支えになりたいという思いがあり、仕事帰りに気軽に立ち寄りやすい市内の中心地を選んで開業しました。開業した際のテーマは「痛みの少ない治療を提供すること」です。産婦人科には、「痛みを我慢することが美徳」というような風潮がまだまだ残っていると感じます。また、広島は東京に比べて無痛分娩の割合も低く、婦人科の痛みへの対応はさらに遅れているとも感じています。そういう昔からの風潮を変えていくために、ご希望があれば検査の時点から麻酔スプレーなどを使って、できる限り痛みに配慮した診療を行っていきたいと思います。

診療で心がけているのはどのようなことですか?

患者さんにリラックスしてもらうという、父から学んだ診療への心構えを大切にしています。父はユーモアのある人で、例えば不正出血などで不安に思って検査に来られた患者さんに、検査結果に問題がなかったことをお伝えする際、「美人薄命じゃなかったですね」というようなジョークを交え、気持ちを和ませたりしていました。私はジョークはあまり得意ではありませんが、患者さんが少しでも笑顔でお帰りいただけたらいいなと思っています。クリニック名の「ゆうは」は、「優しい葉」という意味で、患者さんに癒やしと安らぎを与えられるようにとの思いでつけました。

患者に寄り添った対応をするために、ITも積極的に導入されていますね。

岡本啓院長 ゆうはレディースクリニック4

患者さんの悩みや不安は多岐にわたりますし、医師に面と向かっては言いにくいこと、聞きにくいこともたくさんあると思います。そこで、患者さんが私に伝えたいことをしっかり伝えられるように、ウェブ問診を導入し、患者さんと向き合っています。記入いただいた問診票をベースに診察を行いますので、言いにくいことはぜひ記入していただけたらと思います。当クリニックではプライバシーに配慮し、診察の呼び出しを番号で行っていますが、ウェブ問診を事前に記入していただければさらに、受付で受診理由を聞かれることがなく、他の患者さんを気にしながら待合室で記入する必要もなくなります。その他、SNSも活用しており、受診後にご質問などがあれば、チャットで直接回答しています。オンライン診療にも対応していますので、症状が落ち着いている場合の再診などに活用していただければと思います。

建物や設備でこだわった部分はありますか?

当クリニックはビルの1階にありますので、外から見えないよう、ブラインドとカーテンの二重構造にしています。院内は、診察室と内診室がつながっている造りで、診察の後で一度扉を出る必要がなく、すぐに内診を受けることができます。内診台については、診察前に椅子が回転するのが苦手という方もいらっしゃいますので、そのまま上昇するタイプを導入しました。フルフラットにもできるので、おなかに当てる超音波検査にも使用しています。また、待ち時間短縮などの利便性を考え、自動精算機を導入しています。内装に関しては、当クリニックの前に入居されていた乳腺外科クリニックさんの、やわらかな色合いや雰囲気をそのまま生かしています。

癒やしと安らぎが与えられる診療と対応をめざす

スタッフとはどのようなことを共有していますか?

岡本啓院長 ゆうはレディースクリニック5

当クリニックのコンセプトのとおり、患者さんに癒やしと安らぎを与えられるような笑顔や応対をお願いしています。もう「それしかない」というくらいずっと伝え続けていますね。スタッフからも、患者さんへの対応に関する提案がたくさん挙がってきているので、とてもうれしく思っています。診察時のお声がけや看護師が立つポジションなどについても、みんなでより良くなるよう試行錯誤しています。スタッフには広い視野を持ってほしいので、自分の担当業務だけでなく、職種の垣根を越えて現場でさまざまな経験をしてもらい、人として成長していってほしいと思っています。そして患者さんに、スタッフのファンにもなっていただけたらうれしいですね。

今後の展望をお聞かせください。

日進月歩の世界ですから、勉強会への参加やディスカッションを通じて情報収集し、常に知識のアップデートを行っています。私自身が体を動かすのが好きこともあり、ゆくゆくはスポーツ医療を専門的に学んで、女性アスリートの力になりたいという思いもあります。貧血や生理不順に悩む女性アスリートの中には、薬の服用の際にドーピングの心配をする方が多いと聞きますので、そういった面での支援をしたいですね。また、食の勉強を重ねて、食生活面からのアドバイスもできたらとも考えています。

読者へのメッセージをお願いします。

岡本啓院長 ゆうはレディースクリニック6

いい診療、いい治療をするためには、まず患者さんから何が問題なのか、不安や心配事をしっかり聞き取ることが大切だと思っています。例えば、生理の時期ではないのに出血した場合、不正出血なのか生理不順なのかは自己判断が難しいと思います。「今までずっとこれが普通だと思っていた」ということでも、何かの疾患が隠れているかもしれません。患者さんが悩みや症状を伝えやすい環境をつくり、患者さんに向き合っていきますので、少しでも変だなと気になったことがあれば、遠慮なくご相談いただきたいと思います。

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