虫歯や歯周病予防の側面も持つ
ホワイトニングの施術フローとは
くりさき歯科
(福岡市早良区/室見駅)
最終更新日:2024/06/18


- 自由診療
最近、メディアなどで注目されている「オフィスホワイトニング」。これは、歯科クリニックで行う歯のホワイトニングで、口腔内の変化を実感しやすい方法として徐々に浸透していると「くりさき歯科」の操崎永士(くりさき・えいじ)院長は話す。同院でも歯の黄ばみや変色を気にしている人からの相談が増えているという。着目すべきは、ホワイトニングが見た目にアプローチする以外に、口腔環境の維持や虫歯予防という側面も併せ持つ点。施術をする前に、歯科医師が口腔内を精査する上、歯石除去などの口腔ケアも行うため、口腔環境の改善が見込めるのも大きなメリットだ。とはいえ、どのような手順で行われるのか不安に感じている人も多いだろう。そこで、同院で実施しているホワイトニングの流れについて、専門家である操崎院長に解説してもらった。
(取材日2024年5月27日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Qどのような方がホワイトニングを希望されますか?
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A
近年は歯に対する意識の高い方が増え、虫歯で来院する方は以前よりずいぶん減りました。それに伴い、男女関係なくメンテナンスでの来院が増加し、口腔環境の健康の次なる目的として、歯の色に関心が向きホワイトニングを希望される方が増え始めました。ホワイトニングには、クリニックで実施するオフィスホワイトニングと、自宅で行うホームホワイトニングがあります。オフィスホワイトニングは1回の施術で集中してケアを行うタイプのホワイトニングで、少ない回数で変化を実感いただきやすいことから、成人式や結婚式の前に受けたいという方が多いです。きっかけはさまざまですが、いずれにしても歯への意識が高い方が多いですね。
- Qホワイトニングを行うメリットを教えてください。
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A
一番のメリットは、やはり審美面です。歯が白いと清潔感が感じられますからね。オフィスホワイトニングに関しては、先ほどお伝えしたように、一回ごとの施術で集中してケアを行うという特徴がありますが、歯の色を長持ちさせるためには、さらにじっくりとアプローチするホームホワイトニングを併用する方法がお勧めです。また、ホワイトニングは歯を白くするという目的だけではなく、施術前に歯石除去など口腔ケアをしっかり行うことから、口腔環境の維持、虫歯などの予防といった側面も併せ持ちます。これも、大きなメリットといえるでしょう。
- Q回数や通院頻度についてはいかがでしょう。
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A
オフィスホワイトニングは、希望される白さによって回数が異なりますが、1回の施術で集中してケアを行うため、1~5回くらいの通院で終えられるケースが一般的です。一方、ホームホワイトニングに関しては、約3週間かけてじっくりと着色にアプローチしていきます。ただ、気をつけていただきたいのが、歯周病や虫歯など口腔内の状態によってはすぐに施術できないこともあります。トラブルがある場合は、その治療が優先となりますので、特定のイベントに備えた施術の場合は間に合わない可能性も。また、薬剤を使用するため、妊娠中や授乳中の方、歯の根っこが未成熟である18歳未満の方も、万が一のことを考えて控えていただいています。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1カウンセリングを実施
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オフィスホワイトニングのメリット・デメリット、ホームホワイトニングとの違い、実際の施術方法や流れ、費用、注意点など、施術に関する細かい説明を受ける。不安や疑問、気になることがある場合は、遠慮せずに質問してほしいとのこと。この段階で希望や予算についての相談も忘れずに。どんな些細なことであっても積極的に質問し、オフィスホワイトニングについて理解を深めることが大切だ。
- 2口腔内のチェックと仕上がりの色を決定
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まずは口腔内をチェック。歯に異常がある場合は、ホワイトニング剤の主成分である過酸化水素で痛みを生じることがあるため、ホワイトニングよりも治療を優先する。問題なければ本来の歯の色よりも白くはならないことを十分に理解した上で、シェードガイドと呼ばれる色見本を用いて、歯科医師または歯科衛生士と相談しながら仕上がりの色を決めていく。施術前後の色の違いを確認するため、事前に歯の写真を撮影する。
- 3クリーニングを行う
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ホワイトニングに先立って、歯の表面の汚れや着色を取り除くクリーニングを実施。歯には肉眼では確認できないバイオフィルムと呼ばれる微生物のかたまりが付着していることが多く、その汚れを取り除くために入念にクリーニングを行う。ホワイトニングのための事前準備だが、虫歯や歯周病予防にもつながる。クリーニング直後はホワイトニングで使用する薬剤がしみやすいため、初日はこのSTEPで終了することが多いそう。
- 4ホワイトニングを実施
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再来院し、いよいよホワイトニングを実施。薬剤が歯茎につかないよう、まず歯茎に保護剤を塗布後、ホワイトニング剤を塗っていく。施術では特殊な光を照射するため、サングラスをかけた後、施術を開始。一般的には1時間程度で終了することが多い。ホワイトニングの回数や施術時間はそれぞれ異なる。終了後、施術前と後の歯の色を比較し、色の変化を確認。数日は、コーヒー、カレー、ワインなど、着色しやすい飲食を控えること。
- 5定期的なメンテナンス
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口腔内の状態が良ければ3ヵ月に1度のメンテナンスを推奨。定期的な来院でトラブルの早期発見、早期改善が図れれば、結果として口腔内の健康維持にもつながるという。「トラブルのない口腔環境づくりのためにも、積極的にホワイトニングを活用してほしいですね」と操崎院長。口のことで気になることがあれば、その都度相談に乗ってもらえるのも定期メンテナンスのメリットといえるだろう。
自由診療費用の目安
自由診療とはオフィスホワイトニング/2万2000円、ホームホワイトニング/2万2000円、デュアルホワイトニング/4万4000円
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。