全国のドクター13,011人の想いを取材
クリニック・病院 158,052件の情報を掲載(2024年11月30日現在)

ドクターズ・ファイル会員でできること

予約情報をマイページ上で管理できます!

過去の予約を一覧化

予約内容の確認

予約の変更・キャンセル※

※一部対象外の医療機関もありますので、あらかじめご了承ください

会員登録がお済みでない方は

すでに会員の方は

  1. TOP
  2. 大阪府
  3. 豊中市
  4. 曽根駅
  5. いしお痛みのクリニック
  6. 石尾 純一 院長

石尾 純一 院長の独自取材記事

いしお痛みのクリニック

(豊中市/曽根駅)

最終更新日:2024/11/29

石尾純一院長 いしお痛みのクリニック main

肩や腰、膝といった関節の疾患から頭痛、帯状疱疹まで、さまざまな原因によって引き起こされる慢性的な痛み。2024年5月、曽根駅前に開院した「いしお痛みのクリニック」は、そうした痛みの究明を図り、原因となる病気の治療に磨かれた専門性で応える存在だ。院長を務めるのは、麻酔や痛みの治療、整形外科の専門家として豊富な経験を持つ医学博士の石尾純一先生。気さくで誠実な人柄の中に、これまで数多くの患者と苦しみや喜びを分かち合ってきた医師としての強い使命感が垣間見える。そんな石尾院長に、痛みのある症状に対してどのようなアプローチを行っていくのか、その先にある目的は何なのか、新しい院内でじっくりと語ってもらった。

(取材日2024年10月11日)

痛みの原因を特定し、早期の完治をめざす

まずはクリニック開業の理由をお聞かせください。

石尾純一院長 いしお痛みのクリニック1

私はこれまで、大学病院や市中病院で痛みの専門的な治療や入院患者さんの診療に携わってきました。その中で強く感じたのは、「もう少し早い段階で同じ治療を受けることができていれば、こんなに長く痛みに悩まずに済んだのではないか」という思いです。そこで、症状が初期の段階で身近に相談でき、気軽に通院しながら病院と同等の専門的な治療を受けられる施設を作りたいと考え、開院を決意しました。

痛みのクリニックとして大切にされていることは?

ペインクリニックはまだあまり認知されておらず、「どんな科?」と思われる方も多いかもしれません。私たちは「痛み」という症状から丁寧に診察・検査を行い、病気を診断し、痛みの原因を治療する科です。痛みのクリニックとして大切にしているのは、原因を追求し、さらに未来を見据えた診療を行うこと。一時的に痛みを止めるだけではなく、薬やブロック注射で治癒をめざし、リハビリ指導や骨粗しょう症治療など、長期的な健康を考えた治療にも取り組んでいます。また、患者さんによって治療方法を変えることも大切だと考えています。先進の治療法を提供できる環境を整えていますが、それがすべての患者さんに有効とは考えていません。年齢・性別・生活環境により患者さんの治療目標はそれぞれ違うものです。今の治療方法と患者さんの訴えや目標を聞きながら最善の治療に導いていくことが、地域に根づき身近に診療する上で大切なことだと考えています。

具体的には、どのような患者さんが中心ですか?

石尾純一院長 いしお痛みのクリニック2

やはり肩や首、腰といった運動器の痛みが患者さんの7割程度を占め、残り3割は帯状疱疹や頭痛などのご相談です。運動器の痛みに関しては薬だけでは良くならず、リハビリテーションや整骨院に通ってみたもののなかなか改善しないという話をよく耳にします。こうした患者さんに対し、一般の整形外科では行っていないような専門的なアプローチができることも当院の強みです。ちなみに、この曽根の町は豊中市内のちょうど中心にあたる住宅地。ご年配の方ばかりと思っていたところ、意外にも40〜50代くらいの現役世代の患者さんもかなり多い印象です。ご自身の痛みや健康に対する意識が高い上に穏やかな人柄の方が多く、ここで開業できて良かったとつくづく感じます。

痛みのある患者が、笑顔に救われることもある

痛みに対する専門的な治療の一例を教えてください。

石尾純一院長 いしお痛みのクリニック3

私自身、注射による治療を得意としており、関節や脊椎の痛みに対する神経ブロックなどがまず筆頭に挙げられます。この技術を応用し、多種多様な注射薬を使い分けながら治療を進めています。診断には性能にこだわったエックス線システムや超音波検査装置を用います。これらを駆使することで、「より安全に、より正確に、より痛みの少ない」治療につなげています。特に超音波装置は診断に大きな効果を発揮します。従来のエックス線検査で正常だといわれていたものも、骨以外の組織をリアルタイムで描出することで痛みの原因を明確にし、さらにその部位に直接治療薬を注入ができるように。このように有用な治療手段を駆使しつつ、必要に応じて薬物療法やリハビリテーションを併用することで、痛みを一日でも早く取り除くことをめざしています。

帯状疱疹の治療にも力を入れているそうですね。

帯状疱疹の問題点は、皮疹だけでなく強い痛みが出現することです。重症化した場合、半永久的に痛みが残ってしまうことが課題といえます。発症早期から痛みに対してしっかりアプローチすることで、痛みが残ってしまう帯状疱疹後神経痛に移行するのを防ぐことができます。皮膚科の先生方とも協力し、初期段階での皮膚のことは皮膚科の先生が担当し、その後の痛みについては当院が診療を行うという体制を進めています。また、大学病院や市中病院で多くの患者さんの苦しみを目の当たりにしてきた経験から、帯状疱疹ワクチンを当院で接種できる環境も整えています。

診療時に大切にしていることを教えてください。

石尾純一院長 いしお痛みのクリニック4

痛みは主観的評価なので、その内容や度合いは本人にしかわかりません。痛みを抱えながらわざわざクリニックに足を運び、呼ばれるまで待って診察を受けるのは相当のストレスがかかっているでしょう。それを考えると、当院で出会った患者さんには必ず来て良かったと思ってもらえるよう努力しています。また、「痛みの患者さんは笑顔に救われる」ことが私の持論で、スタッフの笑顔やあいさつ、丁寧で優しい接遇などが少なからず痛みにも影響すると信じています。幸いなことに良いスタッフが集まってくれて、私も安心して治療に集中できます。治療で患者さんの痛みが改善に導くことができれば私も素直にうれしいですし、その感情をしっかりと表現することも大切だと思っています。自分のことのように患者さんとともに悩み苦しみ、喜ぶ医師がいても良いのではないでしょうか。

リハビリテーションの充実や二診体制が今後のテーマ

麻酔科や痛みに特化した医師をめざしたきっかけは?

石尾純一院長 いしお痛みのクリニック5

医学部の面接では志望動機について、「ある映画に登場する主人公の医師のようになりたい」と答えたんです。めちゃくちゃ笑われたことを覚えています(笑)。手技を極めることはもちろんですが人の気持ちを理解することを重視した、患者さんに寄り添う医療をしたいという気持ちがあったと思います。麻酔科に入ったのは、研修時代に教わった麻酔科の先生の影響です。とても厳しい先生でしたが、全身麻酔をかける上での全身管理の大切さ、痛みに対する治療などを教わり感銘を受けました。それで痛み治療に歴史のある大阪医科薬科大学の麻酔科に入局し、同大学病院や大阪府三島救急医療センターなどの臨床現場を体験しながら研鑽を積んでまいりました。医師の仕事はやりがいもありますし、やってきて良かったと思います。今はまだ開業して間もないですが、今後の皆さんとの出会いを心から楽しみにしています。

将来に向けた展望があれば教えてください。

痛みの治療には適切なリハビリテーションが絶対に欠かせません。また、注射治療後のリハビリテーションは特に有用とされています。現在はまだまだ不足している部分がありますので、今後なるべく早い段階で理学療法士さんを迎え、充実したリハビリテーションを展開していきたいと考えています。もう一つの課題は、私一人が診療できる患者さんの人数に限りがあることです。せっかく2つの診察室を用意していますので、将来に備えて一緒に診療を担えるドクターを見つけたいと思っています。医師となって10年余り、その間に診断技術や治療法は大幅に進化しました。これから先の10年で、さらに新たな治療が登場するでしょう。その流れにしっかりと追従し、有用なものは積極的に取り入れながら、より理想的な医療をめざして歩んでいきたいと思います。

最後に、読者へ向けたメッセージをお願いします。

石尾純一院長 いしお痛みのクリニック6

開院して半年足らずですが、患者さんからよく伺うのは「もっと早く受診すれば良かった」という言葉です。「痛みで困ったら早くに私に診させて!」というのが私の正直な思いです。痛みの緩和を図ることができれば、仕事への復帰も見込めますし、ご高齢の方もより楽しく日常生活を送れるようになるはずです。原因をなるべく早く突き止め、痛みを解消することで、一日でも早く充実した明るい人生を送っていただきたいと心から願っています。皆さんの気持ちに寄り添いながら、最適な治療をご提案するよう努めていますので、どうぞ気軽にご相談にお越しください。

Access